更新日: 2019.01.11 その他

『今年28歳の社会人ですが、給料に不満があります!同じ年っていくらぐらい給料もらってますか?』

『今年28歳の社会人ですが、給料に不満があります!同じ年っていくらぐらい給料もらってますか?』
他の人の給与がどのくらいなのか気になる人は多いはずです。一人一人聞いて回っても教えてくれる人は少ないでしょうが、統計なら多くの人の傾向を簡単に確認することができます。
 
厚生労働省の統計から年齢階級別の平均給与や分布状況を確認してみました。
 
松浦建二

Text:松浦建二(まつうら けんじ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
1990年青山学院大学卒。大手住宅メーカーから外資系生命保険会社に転職し、個人の生命保険を活用したリスク対策や資産形成、相続対策、法人の税対策、事業保障対策等のコンサルティング営業を経験。2002年からファイナンシャルプランナーとして主に個人のライフプラン、生命保険設計、住宅購入総合サポート等の相談業務を行っている他、FPに関する講演や執筆等も行っている。青山学院大学非常勤講師。
http://www.ifp.cc/

男性30歳代前半の平均給与は28万9千円

厚生労働省厚生労働省平成29年賃金構造基本統計調査では、一般労働者の平均給与(賃金)を詳細に調査しています。2017年の調査結果から、まずは男性の年齢階級別平均給与の分布状況をグラフにまとめてみました。
 
※ここでは統計の所定内給与額のことを給与としています。所定内給与額とは、決まって支給される現金給与額(基本給・職務手当・家族手当等)のうち超過労働給与額(時間外勤務手当・深夜勤務手当・休日出勤手当等)を差し引いた額のことです。賞与は含みません。
 
給与階級・年齢階級別労働者数の割合(男性)
 

 
男性全年齢の平均給与額は33万6千円で、全体の37.6%が20万円台、23.8%が30万円台、13.7%が10万円台に分布しています。一番多い20万円台より平均値が高いのは、中位数(中央値)が29万6千円しかないからで、一部の高額給与者が平均値を上げていると考えられます。
 
年齢階級別にみると、20歳代では10万円台と20万円台でほとんどですが、30歳代になると半分程度まで減り、50歳前後には3分の1程度にまで更に減っているのがよくわかります。50歳代では120万円を超える人が0.6%います。
 
ちなみに年齢階級別の平均値は、20~24歳が21万1千円、35~39歳が32万4千円、50~54歳が42万4千円となっています。
 

女性の平均給与は8割が30万円未満

次に女性の年齢階級別平均給与の分布状況をグラフにまとめてみました。
 
給与階級・年齢階級別労働者数の割合(女性)
 

 
資料:厚生労働省平成29年賃金構造基本統計調査
 
女性全年齢の平均給与額は24万6千円で、全体の44.4%が20万円台、36%が10万円台、13.2%が30万円台に分布しています。10万円台から30万円台までで全体の9割以上を占めています。中位数(中央値)は22万3千円で平均値より2万3千円も低いことから、男性と同様に一部の高額給与者が平均値を上げています。
 
年齢階級別にみても全ての年齢階級で30万円未満が7割を超えています。ただ高額な給与者も一定数いて、100万円以上の給与者が65~69歳で0.6%、45~49歳や50~54歳でも0.3%います。給与は月額で賞与(ボーナス)は含まれていないので、100万円以上の給与者は、年収で考えるとかなりの高額所得者と言えます。
 
ちなみに女性の年齢階級別の平均値は、20~24歳が20万3千円、35~39歳が25万4千円、50~54歳が27万円となっています。
 
このような統計を確認することで、みんなの給与額をある程度は想像することができます。そして、自分の現在の立ち位置も確認できます。もし現在納得できない位置にいるなら、給与が上がるような行動を今日からでもしていきましょう!
 

Text:松浦 建二(まつうら けんじ)
CFP(R)認定者

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