更新日: 2024.07.11 その他
エアコンが壊れたので廃棄を依頼したいです。無料で回収している業者を見つけましたが、どんなリスクがありますか?
しかし、無料回収業者のなかには自治体の許可を取らず、不適切な廃棄を行っている業者もいます。
本記事では、エアコンを廃棄したい場合の正しい手順と、無料回収業者へ依頼するリスクについて紹介します。粗大ごみを捨てる予定のある方は参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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エアコンの廃棄は家電リサイクル法に従う必要がある
経済産業省の「家電4品目の『正しい処分』早わかり!」によれば、エアコンを廃棄する場合には「家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)」に従い、正しく処分しなければなりません。
家電リサイクル法では、一般家庭や事業所から排出された「エアコン」「テレビ」「冷蔵庫・冷凍庫」「洗濯機・衣類乾燥機」の4品目のリサイクルが義務づけられています。この4品目から有用な部品や材料をリサイクルし、廃棄物を減らすとともに、資源を有効利用するためです。
なお一般社団法人日本冷凍空調工業会の「家電リサイクル法とエアコン」によると、エアコンの対象製品は、以下の通りです。
・ウインド形
・壁掛け形
・床置き形
廃棄したいエアコンがある場合、家電リサイクル法の対象であるかについても確認しておきましょう。
壊れたエアコンの基本的な廃棄方法
経済産業省の同ホームページによれば、廃棄方法の流れは以下の通りです。
1.廃棄したいエアコンの製造メーカーを確認
製造メーカーによって、処分の際必要なリサイクル料金が異なります。あらかじめ確認しておきましょう。
2.購入した店に引き取りを依頼する、分からない場合には市区町村へ確認する
販売店ごとに引き取り方法が異なるため、問い合わせをしておきましょう。さらに購入した店が分からない、廃業してしまったという場合には、お住まいの市区町村へ問い合わせし、案内に従います。もしくは、製造メーカーが指定する引き取り場所へ持ち込む方法もあります。
3.回収してもらう
引き取りを依頼すると、回収業者が引き取りに来てくれます。引き取りの際に「家電リサイクル券」への記入が必要です。
また、政府広報オンラインの「家電4品目は正しい処分を!違法な『不要品回収業者』には要注意。」によれば、廃棄にかかる費用は以下の通りです。
・各製品メーカーの定めるリサイクル料金+収集
・運搬料金
エアコンの場合のリサイクル料金例は、972円からです。エアコンの廃棄には、以上のような費用もかかるため、無料回収業者へ依頼したいと考える方もいるかもしれません。しかし、無料回収業者へ依頼することでトラブルになってしまったり、環境破壊に繋がってしまったりするおそれもあります。
無料回収業者へ依頼で生じるリスク
空き地で回収を行っていたり、町中を巡回したりしている無料回収業者を見たことがある方もいるでしょう。また、家のポストに無料回収のチラシが入っていたという方もいるかもしれません。このような業者のなかには、自治体に必要な許可を取らずに廃棄物の収集や処分を行っている業者である可能性もあります。
無許可の無料回収業者への依頼には、以下のようなリスクがあります。
・不法投棄されてしまうおそれ
・適切に処理されないおそれ
・適切に管理されないおそれ
以上のような不適切な管理や処理が行われると、有害物質が放出されたり、火災が発生したりする可能性があります。そこから、人体や環境に悪影響を与えてしまうことや大災害につながることも懸念されます。そのため、エアコンを廃棄する際には、正しい手順を踏むことが大切です。
また最初は「無料」と聞いていたのに、後から高額請求をされる可能性もあります。このようなトラブルを避けるためにも、無料回収業者の利用は避けた方がよいでしょう。
無料回収業者は利用せず、正しい手順を踏んで廃棄しましょう
エアコンは家電リサイクル法にのっとって、正しく廃棄しましょう。無料回収業者へ依頼した場合、適切な管理が行われず、意図せず環境汚染や災害につながってしまう可能性があります。また、無料のはずが高額な請求をされ、不利益をこうむる場合もあります。
エアコンを廃棄したい場合には、購入店や市区町村に問い合わせたうえで、引き取りをしてもらいましょう。
出典
経済産業省 家電4品目の「正しい処分」早わかり!
一般社団法人 日本冷凍空調工業会 家電リサイクル法とエアコン
政府広報オンライン 家電4品目は正しい処分を!違法な「不要品回収業者」には要注意。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー