更新日: 2019.01.10 その他

東京23区内にも沸いている温泉! 460円から楽しめる手軽な天然温泉の楽しみ方

東京23区内にも沸いている温泉! 460円から楽しめる手軽な天然温泉の楽しみ方
「温泉に行く!」~こんなフレーズを聞いてどんなことをイメージされますか? 
 
列車やバスに乗って(もちろん泊まりがけで)、車窓の風景が少しずつ変わるのを眺めながら、いつしか山や川や海のある自然の中へ到着。
 
観光スポットを巡った後は、宿で地元の味覚を楽しんで、日頃とは違う色や香りのお湯をたたえた湯船にゆったりとつかる。露天風呂の上空にはお月さまがこうこうと……。
 
こんなシチュエーション(そして数万円くらいの旅費)を思い浮かべる方も少なくないでしょう。
 
上野慎一

Text:上野慎一(うえのしんいち)

AFP認定者,宅地建物取引士

不動産コンサルティングマスター,再開発プランナー
横浜市出身。1981年早稲田大学政治経済学部卒業後、大手不動産会社に勤務。2015年早期退職。自身の経験をベースにしながら、資産運用・リタイアメント・セカンドライフなどのテーマに取り組んでいます。「人生は片道きっぷの旅のようなもの」をモットーに、折々に出掛けるお城巡りや居酒屋巡りの旅が楽しみです。

何気なく見聞きしている「温泉」って、実はどんなものなの?

「温泉」と聞いて、「温泉地の“温かい(あるいは熱い)お湯”」くらいに思われるかもしれませんが、実は「温泉法」により、おおむね次のように定められています。
 
地中からゆう出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く)で次のいずれかのもののこと。

(1)温度(温泉源から採取されるときの温度)摂氏25度以上。
(2)溶存物質(ガス性のものを除く)、炭酸水素ナトリウム、遊離二酸化炭素ほか計19種の物質のいずれか1つを有する。
 
上記の(2)であれば、摂氏25度未満の温かくない(冷たい)水でも温泉となります(それらの多くは加熱して温泉として提供されています)。
 
また、「ゆう(湧)出」は自然に湧いている状況(自噴)以外に、地下(場合によっては1000m以上の深度)からポンプで汲み上げても温泉なのです。
 

温泉は、東京23区内にも湧いています

環境省が公表する「温泉利用状況」の直近版(平成28年度)によれば、都道府県別の温泉に関するデータの主要指標の各上位は次のとおりです。
 

 
上位の各地にある有名温泉地などをイメージすると納得できる結果ですね。
 
そして、上記以外の指標で<温泉利用の公衆浴場数>に目を移すと、1位 長野県710カ所、2位 鹿児島県539カ所、3位 静岡県492カ所となっていますが、実は東京都も21位133カ所と健闘しています。
 
東京都の温泉は、奥多摩方面や伊豆諸島ほかの島々にもありますが、業界団体の東京都公衆浴場業生活衛生同業組合のサイト「東京銭湯マップ」で検索すると、温泉のある公衆浴場が23区内に39カ所(休業中2カ所を除く)もあることが確認できます。
 
なお、その多くは古代の植物性地層などに由来する黒色とか茶褐色のお湯です。
 
単身者や若年世帯の住居形態やライフスタイルの変化などによって、公衆浴場(銭湯)は利用者が減少し、経営や運営が厳しさを増している状況を折に触れて感じます。
 
そうした中でも天然温泉、露天風呂、サウナ(別料金)などの施設設備を充実させて、にぎわいを維持しているところ(例えば、練馬区の「天然温泉 久松湯」、品川区の「武蔵小山温泉 清水湯」など)も少なくありません。
 
公衆浴場の入浴料金は都道府県ごとに統制され、東京都では現在460円(大人12歳以上)ですが、この値段で天然温泉の風情を楽しめるとしたら、とてもお手軽ですね。
 

銭湯以外でも、日帰りで楽しめる温泉施設とは?

銭湯以外にも、日帰りで楽しめる温泉施設として次のようなタイプのものがあります。
 

 

まとめ

今回は、東京都にしぼって、ほんの一部の例をご紹介しましたが、そのほかの大都市でも、中心部や近郊部にはある程度の天然温泉施設が分布しています。
 
温泉の楽しみ方は、人それぞれ、千差万別です。
 
「温泉に行く!」ことについて、冒頭のように泊まりがけで遠出するイメージを持たれる方も多いかもしれません。しかし、日帰り温泉など、もう少し手軽に・気軽に、そして費用も抑え目に、ちょっとした “非日常感”を楽しむことは可能です。
 
寒さも本格化していく時期。広々とした湯船につかって、のんびりするのも悪くありません。一度、近場の温泉に出かけてみてはいかがでしょうか。
 
出典: 環境省ウェブサイト「温泉に関するデータ」
 
Text:上野 慎一(うえのしんいち)
AFP認定者,宅地建物取引士

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