更新日: 2024.07.08 その他

洗濯洗剤の詰め替えは本当にお得?「1.8倍」がどれだけ入っているか調べてみた。

洗濯洗剤の詰め替えは本当にお得?「1.8倍」がどれだけ入っているか調べてみた。
洗濯洗剤の詰め替え用商品には「大容量」や「1.8倍」などと記載されていますが、表示通りの量が入っているのか疑問に思ったことはありませんか? 本記事では、詰め替え用商品の表示内容と実際の容量について検証します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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洗濯洗剤詰め替え用の内容量を検証

「大容量」と表示されている洗濯洗剤詰め替え用の容量やコストパフォーマンスは、商品ごとに異なります。洗濯洗剤詰め替え用の容量について調べました。洗濯洗剤の詰め替え用で1.8倍と記載されている商品は、主に以下の3種類です。各商品を図表1にまとめました。
 

・A社 洗濯洗剤 液体 詰替用1.35Kg(1.8倍分)
・B社 洗濯洗剤 液体 詰替用 1340g (約1.8倍)
・C社 洗濯洗剤 液体 詰替 約1.8倍

 
図表1

内容量 通常サイズの内容量
A社 1350g 900g
B社 1340g 750g
C社 1050g 850g

Yahoo!ショッピングを基に筆者作成
 
各商品の重さと容量から計算をします。
 

・A社
通常サイズが900gに対して詰め替え用が1350g
倍率は約1.5倍(1350kg ÷ 900g=1.5)
 
・B社
通常サイズが750gに対して詰め替え用が1340Kg
倍率は約1.79倍(1340g ÷ 750g= 1.79)
 
・C社
通常サイズが850gに対して詰め替え用が1050g
倍率は約1.24倍(1050g ÷ 850g=1.24)

 
以上の計算から、「1.8倍」表記が必ずしも正確ではないことがわかります。B社はほぼ1.8倍の内容量ですが、A社とC社は1.8倍以下の量しか入っていません。したがって、「1.8倍」が必ずしも実際の内容量と一致しないことが明らかになりました。
 

市場では詰め替え用が増えている

日本石鹸洗剤工業会によると、石鹸洗剤業界では、容器包装に使用するプラスチックの使用量を削減するための取り組みが行われています。
 
具体的には、製品の濃縮化・コンパクト化、詰替え・付替え用製品の開発・発売などにより、消費者が使用した後で廃棄する容器包装へのプラスチック使用量の削減が進められています。
 
詰替え・付替え製品の普及率は83%です。また、本体ボトルに比べてプラスチック使用量が70~80%少ないです。このように、詰替え・付替え製品の普及は容器包装プラスチックの使用量削減に大きく貢献しています。
 

洗濯洗剤は詰め替え用を購入する人が大部分を占める

マイボイスコム株式会社が行った2013年のアンケート調査によると、詰め替え用商品に対する消費者の意識や行動は以下のように報告されています。
 

購入率:82.8%
 
購入理由
・価格が安い
・ゴミが減る
・容器がもったいない
 
不満点
・詰め替えるときにこぼれる
・詰め替えるときに中身が残る
・詰め替え用の方が、本体よりも高いことがある

 
一部の消費者は「本体の方が安い」と感じています。限定ボトルや新商品の販売、製品の性能向上により1回あたりの使用量が少なくなるなどの理由から、詰め替え用が割高に感じられるためです。
 

実際の内容量は商品によって異なる

洗濯洗剤の詰め替え用商品の「1.8倍」という表示はあくまでも目安であり、実際の内容量は商品によって異なる場合があります。詰め替え用が必ずしも本体よりお得とは限りません。ただし、環境面から見ると詰め替え用製品はプラスチック削減に大きく貢献しています。
 
詰替え・付替え用製品の普及率は83%に達しており、詰め替え用製品の普及は環境保護に重要な役割を果たしていると言えそうです。
 

出典

日本石鹸洗剤工業会 石鹸洗剤業界における容器包装プラスチック使用量の推移(1995年〜2022年)
環境省 プラスチック・スマート
 
※2024/7/9 記事を修正いたしました。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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