更新日: 2024.09.04 その他

牛丼屋でお肉が見えなくなるまで「紅ショウガ」を盛る友人。そんなに使っても大丈夫なのでしょうか?

牛丼屋でお肉が見えなくなるまで「紅ショウガ」を盛る友人。そんなに使っても大丈夫なのでしょうか?
食事のマナーは、ときと場所によって大きく異なりますが、公共の場での行動がほかの人に不快感を与えることもあります。
 
牛丼屋で無料で提供されている紅ショウガを丼いっぱいに盛る行為を、なかには過剰な行動と捉える方もいるかもしれません。
 
この記事では、公共の場所での食事のマナーと、周囲に配慮する重要性に焦点をあてています。
 
また、無料で提供されている紅ショウガを大量に使用することが法律上問題ないのかについても解説をしています。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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各牛丼チェーンでは、紅ショウガに関するルールは明確にはない

大手牛丼チェーンの各社ホームページには、店内で食事をした場合の紅ショウガの使用のルールは明記されていませんでした(個別の店舗に掲示されている可能性はあります)。
 
利用する客の好みに合わせて使用することを想定しているためと考えられます。
 
持ち帰り用のメニューで提供される場合でも、同じように明確なルールを定めていないようです。
 
人によって適切だと思う量は異なりますし、牛丼1つとっても店やメニューによって組み合わせはさまざまですので、一概にいえないでしょう。
 
商品を持ち帰る際の一部のドレッシングのような個装の調味料は、提供する個数を定めているようですが、店によって異なります。
 
店内で食事をする場合、基本的にしょう油やドレッシングなどのほかの調味料は利用する客が自由に使う量を決めることができます。
 
紅ショウガも、同じ位置づけと考えている牛丼チェーンが多いといえるでしょう。
 

紅ショウガなどの薬味や調味料を大量に使用することは、法律上問題ないのか

各大手牛丼チェーンでは、特に紅ショウガに関する明確なルールがないことが分かりました。
 
では、紅ショウガなどの、無料で提供されている薬味や調味料を大量に使用することは法律上問題ないのでしょうか。
 
刑法第235条には窃盗に関して「他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する」と定められています。
 
紅ショウガをはじめとする薬味や調味料などは無料で提供されていることから、購入数に応じた利用や持ち帰りであれば、法律上問題はないといえるでしょう。
 
しかし、店内に「調味料はお一人さま1杯までご利用ください」というように明確に張り紙などで掲示されているルールを守らなかったり、購入数に著しく見合わない量を持ち帰ったりする場合、「店の財物の窃取」とみなされ、窃盗罪が成立する可能性もあります。
 

店側の考え方により、対応が変わる可能性がある

もともと、紅ショウガなどの薬味や調味料は店が所有しているものを無料提供されている状態です。
 
料理の付け合わせとして提供されているものなので、紅ショウガを自宅へ持ち帰るためにストック用や詰め替え用の容器へ入れて店外に出た場合は、許容範囲外といえるでしょう。
 
ほかにも、紅ショウガをほかの客が使用できなくなるほど商品にかけた場合などが許容範囲外のケースとして挙げられます。
 
サービスとして提供しているものについては、店の考え方が大きく影響するといえますが、1回のみならず、店側から何度も注意を受けても止めないなど、ほかの客へ迷惑をかけるような行動は悪質な行為とみなされる場合もあるでしょう。
 
場合によっては、業務妨害行為として民事上の賠償責任が生じる可能性もあります。
 
店はほかの客も利用する公の場所ですので、周りへの配慮を忘れないようにしましょう。
 

各牛丼チェーンでは紅ショウガに関するルールはないが、節度を持った行動を心がける

各牛丼チェーンでは、明確に店内で食事をした場合の紅ショウガの使用のルールを定めてはいないようです。
 
しかし、紅ショウガを大量に使用することは、場合によっては窃盗罪とみなされる可能性があります。
 
無料で提供されている紅ショウガを自宅へ持ち帰ったり、ほかの客が使用できなくなるほど商品に盛りつけたりするような迷惑行為は、民事上の問題につながるおそれもあります。
 
もし紅ショウガを大量に盛りつけて食べたい場合は、牛丼を店で注文して自宅へ持ち帰り、紅ショウガをスーパーなどで購入して楽しむとよいでしょう。
 
店は公共の場ですので、節度を持った行動を心がけて食事の時間を楽しみましょう。
 

出典

e-Govポータル 刑法(明治四十年法律第四十五号) 第二編 罪 第三十六章 窃盗及び強盗の罪 第二百三十五条(窃盗)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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