更新日: 2019.01.11 その他

副業禁止の会社はまだ7割以上!でも将来に向けて自分の「畑」を耕す方法はあります。その方法とは?

副業禁止の会社はまだ7割以上!でも将来に向けて自分の「畑」を耕す方法はあります。その方法とは?
2018年は「副業解禁元年」などと話題になりましたが、副業についてはまだ7割以上の会社で禁止(労働政策研究・研修機構の調査では75.8%が副業・兼業禁止)※というのが現実です。
 
しかし、新卒で入社した会社が、一生涯雇用してくれると約束できない場合が増えてきたこと、また、70歳まで働かなくてはならないよう年金設計がされていることなど、「会社の他に自分の畑を作らなくてはならない」と考える人も少なくないでしょう。
 
「自分の畑を耕す」とは、(ほんとに農業をはじめて畑を耕すのもありでしょうが)現在勤めている会社の他に、自分独自の人的ネットワークを開発したり、会社に依存しない自分の稼ぎ方を作っていくことだと理解ください。本来であればそれは副業です。
 
しかし、副業禁止の会社ではそれはやりにくい。副業がバレて、会社に居づらくなったり、クビになったりしては元も子もありません。
 
ここでは、「とがめられない自分の畑の耕し方」を考えたいと思います。
 
藤木俊明

Text:藤木俊明(ふじき としあき)

副業評論家

明治大学リバティアカデミー講師
ビジネスコンテンツ制作の有限会社ガーデンシティ・プランニングを28年間経営。その実績から明治大学リバティアカデミーでライティングの講師をつとめています。7年前から「ローリスク独立」の執筆活動をはじめ、副業・起業関連の記事を夕刊フジ、東洋経済などに寄稿しています。副業解禁時代を迎え、「収入の多角化」こそほんとうの働き方改革だと考えています。

比較的やりやすかった「執筆」や「講演」などサラリーマンの副業がやりづらくなっている

以前、副業禁止と言われていても、バレても大きな問題になりにくい「実質副業」がありました。たとえば『書籍の執筆』。
 
以前はサラリーマンや公務員でも書籍を執筆し、出版することがありました。
 
近年は、何となく見る目が厳しくなってきたような気がします。
 
もちろん会社の機密に触れるような場合は一発アウトでしょうし、「こういうことをする時はまず上司に相談して広報を通せ」ということになるのではないでしょうか?
 
仮にそれが通ったとしても、印税は会社に持って行かれるのでしょうね。
 
『講演・セミナー講師』も以前は珍しくありませんでしたが、こちらも「こういうことをする時はまず上司に相談して広報を通せ」になるのではないでしょうか?
 
これも、それが通ったとしても謝礼は会社に持って行かれるのでしょう。いろいろやりにくくなりました。
 
上記のような経験を通して、将来は自分の名前で食べていけるようになろうとする「畑の耕し方」があったと思いますが、公務員や副業禁止の会社ではまず難しいでしょう。 
とくに「お金」がからむと言い訳できません。
 
そこで、「副業禁止」の会社で自分の「畑」を育てようとするとき、「お金を目的としない」「人的ネットワークを広げることを目的とする」「その中で自分のスキルを高める」と割り切ると、少し視野が開けてくるのではないでしょうか?
 
たとえば「プロボノ」という働き方があります。
 
「収入を目的としない」「社会課題の解決に貢献する」「本業に差し支えないように、業務時間外に行う」という「プロボノ」は、反対されることは好くないと考えます。
 

『プロボノ』という働き方が注目されている

プロボノとは、大枠ではボランティア活動ですが、たとえば力仕事ではなく、会社で身につけた経理やマーケティングなどのスキルを生かしてNPO法人などボランティア活動を行う団体を支援するのが主な仕事です。
 
プロボノに参加することで報酬は得られませんが、会社では得られない人的ネットワークが作れたり、将来の仕事のヒントなどを手に入れることができるようです。
 
また、そこでの経験を会社に持ち帰って、事業のアイデアを出すこともできるようです。
 
「すぐお金にならないのかー」とちょっとがっかりするかもしれませんが、副業禁止の会社で、会社外に人的ネットワークをつくり、自分のスキルを磨いていき、将来の「畑」とするには一番安全な方法だと思います。
 
実際に、会社員時代にプロボノ活動を行い、知り合った人脈で定年後に仕事を見つけたという人が少なくありません。
 
副業禁止の会社で、将来のために「畑」を育てていきたいという人には、プロボノ活動がおすすめです。
 
※労働政策研究・研修機構「多様な働き方の進展と人材マネジメントの在り方に関する調査」より
 
Text:藤木 俊明(ふじき としあき)
副業評論家
 

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