更新日: 2019.06.24 その他

日本の部活はお金がかかる?アメリカとの違いとは

日本の部活はお金がかかる?アメリカとの違いとは
子どもの教育費はお金がかかります。
さらに、子どもが部活動に入っていると、必要な道具をそろえたり、合宿に行ったりとなにかと費用がかさむものです。
 
私は、大のスポーツ好きで、野球部に入っていましたが、部活動の費用というのはどれくらいかかるのでしょう。
 
黒岩揺光

執筆者:黒岩揺光(くろいわようこう)

フリーライター

17年で9カ国滞在後、故郷の新潟県南魚沼市に戻り、空き寺で民宿営業中。元国連職員。元毎日新聞記者。

道具が多い部活ほど高い

部活動の中でも野球は道具が多いので高いと言われています。グローブに1万円。バットに1万円。ユニフォームは練習用と試合用で2枚ずつ、合計で7万円。スパイクに1万円。専用の鞄に1万円…。
 
遠征費や合宿に行けばそれだけお金がかかってしまいます。多い時では遠征一回に3~5万円かかってしまうこともありました。
 
私の住む新潟県ではアルペンスキー部もありますが、これは富裕層の子どもしか入ることができません。スキーの板だけで10万円くらいしましたし、スキーウェアとかリフト券大とか毎週末ある大会参加費とか、もろもろで40万円くらいはするでしょう。
 
正直、子どもがスポーツ好きでも、これだけお金がかかってしまうと、「もっと別のお金がかからないスポーツにできない?」と聞きたくなりますよね。
 

アメリカはどうなのか?

それでは野球発祥の国、米国ではどうなのでしょう?
 
私は米国の公立高校の野球部に所属していましたが、かかった費用は日本の半分以下でした。
 
まず、練習用ユニフォームというものがありませんでした。各自、好きな恰好で練習をすることができるので、家の中で着るような動きやすい恰好で練習しました。試合用ユニフォームは、学校の所有のものを借りるという形でしたので、これもお金がかかりませんでした。
 
そして、さらにすごいのが、合宿費用がかからないというところです。
 
まず、宿代がかかりません。なぜかというと、合宿先の近くのチームと練習試合をするのですが、そのチームの選手の家にホームステイするのです。試合後、どの選手がどの家に行くか適当に振り分けられ、私も別のチームメートと2人でホームステイさせてもらいました。
 
次に、合宿で発生する交通費ですが、米国は多くの州で16歳から運転ができるので、各チームメートが車を出し合って移動します。ガソリン代は、地域の人たちから「募金」を集めます。私も一軒一軒近所の家を周り、「部活で使うお金を募金していただけないでしょうか?」とお願いしました。
 
子どものスポーツ参加は地域で支援しなくてはいけないという習慣があるからか、皆、快くお金を募金してくれ、すぐに8000円がたまりました。40人の部員が8000円ずつ集め、32万円を交通費やその他の雑費にします。
 

まとめ

日本では子どものクラブ活動はレジャーという感覚が強く、それぞれの家庭が費用を持つ場合が多くあります。しかし、国によっては、子どもの健全な発育のための権利という考えが強くあるようです。
 
東京オリンピックは再来年に控えています。子どもたちが自分の好きなスポーツを存分に楽しめる社会に近づけたらいいですね。
 
参考資料:
文部科学省「平成28年度子供の学習費調査の結果について」
Cross Currents「米国の家族と家庭生活」
 
※2019/06/24 内容を一部修正させていただきました。
 
Text:黒岩 揺光(くろいわようこう)
フリーライター

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