更新日: 2019.01.11 その他

流行っている理由も納得!? 軽自動車 VS 普通自動車 維持費でどっちがお得なのか

流行っている理由も納得!? 軽自動車 VS 普通自動車 維持費でどっちがお得なのか
車の維持費って結構かかりますよね。軽自動車と普通自動車の維持費を比べたらこんなに違うの?!と驚くことも。
福本眞也

Text:福本眞也(ふくもと しんや)

FPコンシェル代表取締役

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP® 認定者、証券外務員
できる限り解り易い言葉で、お一人お一人のご理解にあわせてご説明することをモットーにしています。
 
日系証券会社(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券)で約8年間金融の基礎を学び、外資系投資銀行(TDグループ、NAB、クレディ・スイス、JPモルガン証券)では約15年間に渡り高度な金融技術を学び、独立して約9年、金融一筋に32年が経ちました。
 
「お金・経済・金融マーケットに関わること」について、特に個人顧客向けには住宅・保険・教育・老後の資金(運用)を目的としたご相談を得意としています。
http://www.fpconcier.com

維持費(自家用)細目を見てみよう。

車を所有すると必ずかかる費用。細かく分類してみましょう。
 
・税金:自動車税・重量税
・燃料代:ガソリン
・駐車場代:月極駐車場
・保険代:自賠責保険・任意自動車保険
・消耗品代:各種オイル、ワイパーブレード、タイヤなど
・検査代:車検費用
 
こんなにたくさんの維持費がかかるのですね。
 

では、比較してみましょう。

ハイブリッド車、PEHV車、電気自動車などエコカーも増えてきてはいますが、ここではあえて「ガソリン内燃機車」を基本に維持費比較をしてみます。
 
軽自動車は排気量が660cc以下、普通自動車は排気量が1.5リットル以上2.0リットル以下で重量は2.0トン以下とします。
 

・税金(自動車税:平成27年4月1日改訂、重量税:平成30年5月1日改訂を記載)

<軽自動車>
・自動車税(地方税) 1万800円
・重量税(国税2年毎) 6600円  

<普通自動車(エコカー減免適用なし)>
・自動車税(地方税):3万9500円
・重量税(国税2年毎):3万2800円

・燃料費(国土交通省発表ガソリン乗用車のJCO8モード燃費平均値の推移平成28年度実績より抜粋、従って実走による実燃費や民間調査会社による燃費比較等の抜粋値ではありません)走行距離は月間500Km・年間6000Kmと仮定

<軽自動車>
・燃費:33.4Km/L
・ガソリン消費量:179.64L/年
・ガソリン代(150円/L):2万6946円

<普通自動車>
・燃費:12.8Km/L
・ガソリン消費量:468.75L/年
・ガソリン代(150円/L):7万313円

・駐車場代(一般月極駐車場では軽自動車・普通自動車の駐車場代の差異は無いので比較対象から除外します)

・保険代(強制保険:自動車に付帯され必ず加入します。)

<軽自動車>
・自賠責保険(2年毎):2万5070円

<普通自動車(エコカー減免適用なし)>
・自賠責保険(2年毎):2万5830円

任意自動車保険については、車種、運転者(記名被保険者)、年齢、保険等級等に
より保険料が変わるため比較対象から除外します。

・消耗品代(エンジンオイルを比較対象にします。)

<軽自動車>
・エンジンオイル(工賃込):2500円程度

<普通自動車>
・エンジンオイル(工賃込):5000円程度

・検査代(法定点検検査代)

<軽自動車>
・車検(大手車専門店):2万2000円程度

<普通自動車>
・車検(大手車専門店):2万2000円程度

総合計(2年毎費用も単純合算)

<軽自動車>
・9万3916円/年

<普通自動車(エコカー減免適用なし) >
・19万5443円

差額は倍以上!

維持費は軽自動車で9万3916円、普通自動車で195,443円と10万円以上の差がでました。
 
内訳を検証すると、車検については大手車専門店やガソリンスタンドにおける、エコノミーパックなどの車検基本料金の差はほぼ無いようです(もっと安い所もあるかもしれません)。税金面の差もありますが、やはり燃料費にあたるガソリン代と、消耗品であるオイルの費用に大きな要因があります。
 
軽自動車と普通自動車では、ガソリン1リットルあたりの走行距離が大きく違います。同じ距離を走った場合、軽自動車のガソリン代は普通自動車の半分以下です。走行距離が長くなればなるだけ、その差額は大きくなります。
 
車に詳しい方からすれば、「当たり前だ!」と言われると思いますが、自動車を選ぶときは自分の走行距離を意識して、選んでみるのも良いかもしれません。
 

安全度の違いも!そして、車は次世代へ。

軽自動車と普通自動車を選ぶ際は、車体構造の強度を意識される方も多いのではないでしょうか。もしもの事故で、車体の破損度合は普通自動車より軽自動車の方が高いのは事実です。何も軽自動車を軽視・蔑視するのではなく、車体本体価格と維持費の差は、ある意味、安全確保の保険料と捉える方も多いのではないかと思います。
 
最近では車を所有せず、カーシェアで必要なときにだけ使用する人が増えています。移動手段としてだけではなく、(筆者がそうなのですが)音楽を大きめの音で聴いたり、停車している間に短編映画を鑑賞したり、プライベートを楽しむ憩いの場所として、また趣味の一つとして所有される方もいらっしゃると思います。
 
自動運転の技術革新が進み、高齢化が進む日本において車の在り方も変わりつつあります。更にIoT(Internet of Things:モノがインターネットと繋がること)の大波が目前に迫り、トヨタ自動車とソフトバンクが次世代を狙い、資本や系列の垣根を超えて提携する時代です。
 
本体価格や維持費だけでは単純に車を選べない時代になりつつあると思います。
 
出典
自動車税:東京都主税局HP
軽自動車税:中央区HP
重量税:国土交通省HP 継続検査時における自動車重量税の税額
燃費:国土交通省HP 自動車燃費一覧:3.ガソリン乗用車のJCO8モード燃費平均値の推移(軽自動車:601~740Kg・普通自動車:1871~1990Kg)
自賠責保険料:国土交通省HP 自動車総合安全情報 自賠責保険ポータルサイト 自賠責保険料
 
Text:福本 眞也(ふくもと しんや)
FPコンシェル代表取締役

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集