更新日: 2019.01.11 その他

暑いのはもうたくさん…気持ちだけでも涼しく。日本で冬の寒さが厳しい場所はどこか調べてみました

暑いのはもうたくさん…気持ちだけでも涼しく。日本で冬の寒さが厳しい場所はどこか調べてみました
四季のある日本で生活するなら、暑い夏にも寒い冬にも対応していかなければなりません。
 
冬の好きな方もいらっしゃるかと思いますが、ただ、極端に寒い場所だと電気代やガス代が跳ね上がり、家計にも大きな影響があるのも事実です。そこで、日本のどこが特に寒いのかを調べてみました。御参考にしていただければ幸いです。
 
松浦建二

Text:松浦建二(まつうら けんじ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
1990年青山学院大学卒。大手住宅メーカーから外資系生命保険会社に転職し、個人の生命保険を活用したリスク対策や資産形成、相続対策、法人の税対策、事業保障対策等のコンサルティング営業を経験。2002年からファイナンシャルプランナーとして主に個人のライフプラン、生命保険設計、住宅購入総合サポート等の相談業務を行っている他、FPに関する講演や執筆等も行っている。青山学院大学非常勤講師。
http://www.ifp.cc/

冬の北海道は想像以上に寒さが厳しい

下記は気象庁のホームページから、日本全国の観測地点で測定した気温の低い記録を、順に10地点(延べ35地点)まで表にまとめたものです。気象庁のホームページにある歴代ランキングは各地点の観測史上1位の値のみなので、1位以外も含めてみました。
 

 
資料:気象庁
※観測地点によって観測開始時期は異なります。
 
日本の国内最低気温は北海道の旭川(旭川市)で、1902年に-41.0℃を記録しています。全く想像できないほど低い気温です。2番目も旭川の-39.6℃、3番目も旭川の-39.2℃と、旭川が6番目まで独占しています。ただ、どれも100年以上前に記録されたもので、2000年以降では江丹別の-36.6℃が最も低いです。
 
旭川は35位までのうち13回も記録しており、日本有数の極寒地と言えます。旭川以外では帯広(帯広市)や歌登(枝幸町)、江丹別(旭川市)で数多く記録されています。
 
表には延べ35地点載せてありますが、地点数でいえば10地点しかなく、富士山以外は全て北海道内となっています。北海道の冬は本州等と比べて段違いに寒いのでしょう。
 
県庁所在地の札幌の最低気温は-28.5℃なので、同じ北海道でも旭川とは12.5℃の差があります。ちなみにカーリングで有名になった常呂の最低気温は-31.2℃にもなります。屋内の競技で良かったのではないでしょうか。
 

長野県の菅平で過去-29.2℃を記録

国内最低気温の表が北海道と富士山に独占されてしまったので、北海道と富士山を除いて表を作り直してみました。多くの地点を確認できるよう各地点の観測史上1位の値のみ載せています。
 

資料:気象庁
※観測地点によって観測開始時期は異なります。
 
北海道と富士山以外では、長野県の菅平(上田市)が2012年に-29.2℃を記録しています。2番目は岐阜県の高山(高山市)が-25.5℃、3番目も岐阜県で六厩(高山市)が-25.4℃を記録しています。表では-22℃を超える地点を載せていますが、長野県・岐阜県以外にも青森県・福島県・岩手県・山形県・秋田県・山梨県が入っています。
 
北海道や富士山とは10℃以上の差がありますが、非常に広範囲で-22℃以上の極寒を経験しています。
 

北海道は寒暖の差が半端ない!

最後に最低気温と最高気温の差(年較差)も確認してみました。その地域で生活するなら、低すぎる気温だけでなく寒暖の差も気にしたいところです。主だった地点の気温差は下記の通りです。
 
旭川……77.0℃(最高気温36.0℃/最低気温-41.0℃)
札幌……64.7℃(最高気温36.2℃/最低気温-28.5℃)
東京……48.7℃(最高気温39.5℃/最低気温-9.2℃)
大阪……46.6℃(最高気温39.1℃/最低気温-7.5℃)
国内記録……82.1℃(最高気温41.1℃熊谷/最低気温-41.0℃旭川)
 
2017年に限定した場合の気温差は下記のとおりです。
旭川……56.1℃(最高気温33.6℃/最低気温-22.5℃)
札幌……47.7℃(最高気温34.9℃/最低気温-12.8℃)
東京……39.4℃(最高気温37.1℃/最低気温-2.3℃)
大阪……38.2℃(最高気温37.4℃/最低気温-0.8℃)
 
旭川と札幌の最高気温は東京や大阪と大して変わらないのに、最低気温が大きく変わることから、1年のうちの気温差(年較差)は非常に大きくなっています。2017年に限ってみても東京39.4℃、大阪38.2℃に対して、札幌は47.7℃も差があり、旭川に至っては56.1℃にもなります。
 
これだけの気温差があると、体への負担もかなり大きいはずです。洋服や家も車も大きな気温差に対応していかなければなりません。住んでいる人は慣れたものでしょうが、移住者や訪問者は注意したいところです。
 
真夏の35℃を超えるような暑さも避けたいですが、真冬の-10℃を超えるような寒さも避けたいものです。富士山(山頂)には住めませんが、表に挙げた最低気温の低い地点の中には、旭川や帯広、高山、青森等の都市も含まれています。これらの場所に転勤する人や冬に訪問する人は、天候次第でかなり厳しい寒さになることを覚悟しておいた方が良いです。
 
生活するのであれば、寒さ対策のコストがかかることを想定しておきましょう。寒いのが苦手な人や節約生活を送りたい人は、冬にランキングにあるような地域以外での生活が無難といえます。
 

Text:松浦 建二(まつうら けんじ)
CFP(R)認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士

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