子どもがお札の入った封筒を切ってしまいました。銀行で交換してもらえますか?
配信日: 2023.09.26
この記事では、損傷したお札の引き換えについて、日本銀行と市中銀行での取扱いについて解説していきます。

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損傷現金の引き換えについて
誤って破ってしまったりした現金を交換してもらうことを「引き換え」と呼びます。
財務省によれば、損傷、汚損した紙幣について特定の基準に基づいて新しい紙幣と交換することが可能です。具体的には、紙幣の全体の2/3以上が残っている場合は額面全額、全体の2/5以上2/3未満が残っている場合は額面の半額で交換ができます。
ただし、全体の2/5未満しか残っていない場合には、交換はできません。これらの基準は、日本銀行法施行規則第8条に明記されています。
日本銀行で引き換えする場合
損傷した現金を引き換える過程では、所定の取り扱い方法が決められています。以下で日本銀行での引き換えの場合を詳細に確認しましょう。
銀行券の整理
銀行券が破れている場合、表と裏の確認ができるように弱い粘着性のテープで各片を貼り合わせる必要があります。この作業が重要なのは、破れた銀行券が元々、どの銀行券に属していたのかを正確に判断するためです。
特にシュレッダー等で細かく裁断されたものに関しては、細心の注意が必要です。貼り合わせられなかった紙片も手元にあれば、それも持ち込むことで、全体像の把握が容易になります。
破砕のおそれのある現金
焼損等で破砕する可能性のある現金については、箱に入れるなどして形を崩さないようにしましょう。粉々になった現金は、通常、無効とされる場合が多いようです。
引換え手続き
損傷現金を持ち込む際は、「引換依頼書」に必要な情報を記入して提出する必要があります。この手続きでは、損傷に至った経緯や欠損部分の行方等も確認されるので、事前にその情報を整理しておくとよいでしょう。
真偽判定と偽造・変造の疑い
「引換依頼」を受けた損傷現金の中で、真偽が不明なものがあれば、特別な手続きが行われます。偽造または変造の疑いがある場合、「鑑定申込書」に記入し、鑑定対象物を提出する必要があります。
このように、日本銀行に損傷現金を持ち込むときには多くの手順と注意事項があります。適切な手続きを行い、円滑な引き換えを目指しましょう。
市中銀行で引き換えする場合
市中銀行でも、破損した紙幣の新券への交換は原則として可能です。ただし、破損具合によっては交換ができない場合もあります。また、一部の銀行窓口では現金を伴う手続きを行っていないため、事前に店舗情報を確認することが重要です。
子どもが切ったお札もルールに則れば交換可能
損傷した紙幣は、日本銀行や、一部の市中銀行で新しい紙幣と交換可能です。ただし、交換できるかどうかは紙幣の残存状態によります。残った部分をできる限り集め、整理して持っていく必要があるのです。
なお、日本銀行では基本的に事前の予約が必要とされる場合があります。市中銀行では全ての支店で対応しているわけではありません。不明な点があれば、念のため連絡してから出向いたほうがよいでしょう。
出典
財務省 誤って紙幣を破ってしまった時は、どうすればいいですか
日本銀行 損傷したお金の引換え窓口
日本銀行 日本銀行が行う損傷現金の引換えについて
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー