祖父の遺産整理で大量の古銭が出てきました。交換は銀行と買取ショップのどちらがよいのでしょうか?
配信日: 2023.09.26
通常は、江戸以前に使われていた硬貨のことをいいますが、今回は記念硬貨も含め、現代に入ってからも製造された古い硬貨全般を対象に解説していきます。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
江戸時代以前の古銭は古銭専門店で買い取ってもらおう
江戸時代以前に使われていた硬貨は、小判でも100万円を超えるものも見られます。これは、買い取ってもらう場合につく価格です。そもそも、銀行に持ち込んだときは額面価値としての交換になります。そのため、江戸時代以前の古銭については、銀行ではなく古銭専門店で買い取ってもらうのが一般的です。
また、明治以降に発行された硬貨についても、銀行では額面のままの価値しかつきません。硬貨によっては価値が上がるケースもあるので、買取ショップで査定してもらうのがよいでしょう。
現代でも使える硬貨の場合は硬貨によって価値が大きく変わる
現代でも流通している硬貨の場合、種類や状態に応じて価値は変わってきます。額面以上の価値のある硬貨は、古銭専門店で買い取ってもらうといいでしょう。では、どういった硬貨が価値はあるのか紹介していきます。
記念硬貨
記念硬貨とは、天皇陛下のご成婚や即位、オリンピックや万国博覧会の開催など、国家的な行事があったときに記念として発行される硬貨のことです。
記念硬貨は、お金として使うこともできますが、年月がたっていたり流通した枚数が少なかったりすると、本来よりも価値が上がる傾向にあります。記念硬貨は素材によっても価値が左右され、例えば、金で作られた長野オリンピック記念の1万円硬貨の買取相場は、2023年9月現在、金相場の高騰により10万円以上の値がつくショップが多く出てきました。
エラー硬貨
あるはずの穴が空いていないものや穴がズレている、刻印がズレているなど何らかのエラーがある硬貨のことで、エラーコインともよばれています。現行で使われている硬貨でも珍しいエラーのものは高値がつきやすい傾向が見られます。数千~20万円ほどで買い取ってもらえるケースもあるので、確認が必要です。
極端に枚数が少ない硬貨
そもそも発行枚数が少ない硬貨は、価値が上がりやすくなります。例えば、昭和62年発行の500円玉は、1枚で1400円ほどになることもあるので、専門店で買い取ってもらうほうがいいでしょう。
故人のコレクションでも相続税の対象になるので注意
国税庁は、遺産相続の課税対象として「金銭に見積もることができるすべての財産」としており、その中には現金も入っています。古銭はお金として使うこともできますし、価値のあるものは本来の額面よりも高くなります。
銀行で交換したり古銭専門店で買い取ってもらったりするのもいいですが、相続税のことも忘れないようにしましょう。価値の高いコレクションで売却価格が上がった場合は、思わぬ相続税が発生することもあります。
古銭のコレクションは専門店で買い取ってもらうほうがお得
古銭というと江戸時代以前のものを指すのが一般的です。通常、大判小判などは銀行より専門店に持ち込むことで買い取ってもらえます。流通していてお金として使えるものでも、額面以上の価値のある硬貨もあります。安易に交換せず、まず価値がある硬貨がまぎれていないか確認しましょう。なお、量が多いときや高値がついたときは、相続税についても忘れてはいけません。
出典
国税庁 No.4105 相続税がかかる財産
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー