更新日: 2019.01.07 暮らし

花火大会の市場規模は200億円 海外からも多くの観光客が訪れる裏に【イベント民泊】という新しい取り組み

花火大会の市場規模は200億円 海外からも多くの観光客が訪れる裏に【イベント民泊】という新しい取り組み
夏といえば、海にプール、お祭りに花火大会と、レジャーやイベントが盛りだくさん。特に夏の風物詩として、花火大会は欠かせない存在です。
 
近郊の花火大会だけでなく、地方で開かれる大きな大会をめざして旅行がてら出かける方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 
その花火大会の市場規模は、日本政策投資銀行の調べによると(※1)その市場規模は約200億円になるそうです。
 
花火大会は地方経済に大きく寄与する存在かもしれません。たとえば、秋田県で行われる全国花火競技大会「大曲の花火」。これは先ほど日本政策投資銀行資料でも「先駆的な取り組み」と紹介されており、約70万人が訪れます。
 
しかし、いいことばかりではありません。国内だけでなく海外からの観光客も訪れるため、毎年ホテルや旅館などの宿泊施設が大混雑するようです。そこで大曲の花火大会では「イベント民泊」という取り組みが行われたそうです。これはどんなものなのでしょう?
 

 
FINANCIAL FIELD編集部

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大曲の花火でイベント民泊を採用

今年、大曲の花火が開催される大仙市では、市内の一戸建て住宅に限定し、「イベント民泊事業」の募集をしました。(※2)
 
今年は試験的な実施だったようですが、来年度以降は今年出た課題などを踏まえ、徐々に規模を拡大していく想定のようです。
 
宿泊料はもちろん、花火会場までの距離、受け入れ可能人数、駐車可能台数、築年数に部屋数、寝具の数や浴室、トイレ、消防設備の有無・種類、テレビやエアコンなどの設備、部屋の写真まで、事細かな情報が利用者に開示されるため、イベント民泊の利用を検討している方には親切なシステムといった印象です。
 
ただ、ホテルや旅館と違って食事の提供や送迎は受けられないため、イベント民泊利用者は必然的に現地の飲食店や交通手段を利用することになります。
また、雨天などで順延になった場合はイベント民泊自体の実施がなくなるようです。
 
こういった点は、ホテルや旅館と違ってまさにイベントのための民泊、という限定的なシステムになっているのですね。
 

イベントのときだけ出現する!その名もイベント民泊

厚生労働省のイベント民泊ガイドライン(※3)によると、「イベント民泊」とは、年に数回程度(1回当たり2、3日程度)のイベント開催時だけ提供される民泊のこと。
 
イベントで宿泊施設の不足が見込まれる場合に、イベント開催地の自治体の要請などによって自宅を提供する公共性の高いシステムのため、旅館業法の営業許可を受けずに宿泊サービスが提供できるそうです。
 
イベント民泊は、多くの集客が見込まれるイベントの開催において、宿泊施設不足を解消する有効な手段のひとつ。
 
イベントに訪れた人たちが日帰りではなく宿泊することで、その地域の飲食店で食事をしたり、翌日に観光したりできるため、観光消費の拡大・観光による地方創生の観点からも、大きな期待が寄せられているようです。
 

徳島市阿波おどりでもイベント民泊が実施されていた

徳島市阿波おどりは、4日間で約100万人の来場者があるにもかかわらず、市内の宿泊施設の部屋数はなんと3400室(6100人程度)しかないという状況。
そこで、昨年イベント民泊を実施しました。
 
徳島県が公開している資料(※4)によると、「市内観光客の旅行満足度向上」「観光客・宿泊者増による交流人口の拡大」「宿泊者増よる観光消費拡大」「地域文化の維持・発展」の4つのメリットが見込めるとし、イベント民泊を実施。
 
延べ宿泊人数は273人(うち外国人宿泊者数44人)にものぼったそうです。
 
大仙市と同じくこちらも法例で食事の提供はできませんが、周遊観光や特別なおもてなしなどは任意とし、イベント民泊のホストに一任していたようです。
法令で定められた条件以外は、実施する自治体ごとに個性が出るのかもしれませんね。
 
イベント民泊は、地方創生の面でも意味がありそうな取り組みですね。各地で宿泊施設の不足が叫ばれる昨今、イベント時限定で実施されるイベント民泊は今後も拡大していく予感がします。
 
みなさんも、機会があったらイベント民泊の利用を検討してみてはいかがでしょうか。
 
※1日本政策投資銀行東北支店「花火産業の成長戦略」
※2 大仙市「【宿泊者を募集します】「大曲の花火」イベント民泊事業」
※3 厚生労働省「イベント民泊ガイドライン」
※4 徳島県「平成29年度第1回とくしま民泊推進会議の開催について(会議資料)」

Text:FINANCIAL FIELD編集部

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