手取り20万円だけど、奨学金「2万円」の返還で生活が苦しい…奨学金の借入金額別の「月返済額」について解説
配信日: 2023.09.09
本記事では、奨学金の借入額別に月の返済額を紹介します。奨学金の利用を検討する際の材料にしてもらえたら幸いです。

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学生の約半数が奨学金を利用している
独立行政法人日本学生支援機構の「令和2年度学生生活調査」によると、何らかの奨学金を利用している人の割合は約半数にのぼっており、奨学金の返済を抱えて社会人になる人は決して珍しくありません(図表1)。特に、短期大学は56.9%と突出しており、年々増加傾向にあります。
図表1
独立行政法人日本学生支援機構 令和2年度学生生活調査
【令和7年最新】「3万円給付金」の申請はお済みですか?「価格高騰重点支援給付金」の支給がスタートしています!
政府による「価格高騰重点支援給付金」の支給が始まっているようです。例えば横浜市で対象となる世帯の条件は、令和6年12月13日時点で横浜市に住民登録があること、世帯全員が令和6年度住民税均等割非課税であることです。物価高騰による影響が大きい世帯にとってはうれしいニュースになります。 そこで本記事では、「価格高騰重点支援給付金」の支給額や申請が必要なケースなどについて詳しく解説します。
借入額別の月返済額
日本学生支援機構の「奨学金貸与・返還シミュレーション」を使用し、借入額別の月返済額を計算してみます。奨学金は有利子の第二種奨学金とし、利率は「2023年度貸与金利一覧」より、2023年8月中に貸与終了した者の利率固定方式での貸与利率0.905%を使用します。返済期間は17年、大学を卒業したのが22歳であれば39歳までの返済ということですね。
【借入額200万円:1万3000円程】
短期大学や専門学校など2年制の学校に進んだ場合には、学費だけであれば200万円も借りずに済むかもしれません。この場合の月返済額は約1万3000円になります。
【借入額300万円:1万6000円程】
国立大学の学費のみ借りたという人は、300万円程度になるでしょう。この場合の月返済額は約1万6000円程です。
【借入額500万円:2万3000円程】
私立大学の学費になると500万円程度かかる場合もあるでしょう。また2年制の学校であっても、下宿費用まで借りた場合にはこのくらいになるかもしれません。500万円の月返済額になると約2万3000円程です。2万円を超えてくると結構な負担を感じる人も多いでしょう。
【借入額900万円:3万9000円程】
私立大学の学費+下宿費用ともなれば1000万円かかる場合もあります。私立大学に進学した場合で、第一種奨学金と第二種奨学金を満額併用し、約880万円を借りた場合の月返済額は約3万9000円です。家賃でもあり得る金額ですね。900万円も借りるのであれば、平均的な給与では生活が苦しくなく可能性がありますので、就職先を選ぶ際に給与面をより重視する必要が出てくるでしょう。
まとめ
奨学金の借入額別の月返済額を紹介しました。学費と下宿費用まで借りると結構な金額になります。できる限り学生が借金をせずに進学できる世の中になると良いですが、なかなか難しい面もあるでしょう。そのため、まずは「その進学をすることで、月々の返済額はいくらなのか」ということを考えて奨学金の利用を検討できるとよいですね。
出典
独立行政法人日本学生支援機構 令和2年度学生生活調査
独立行政法人日本学生支援機構 平成19年4月以降に奨学生に採用された方の利率
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー