更新日: 2019.01.10 その他
初めての人間ドック! どのくらい費用がかかる?
会社の健康診断の他に、胃カメラやマンモグラフィなどを使って、体をしっかりチェックしたいと思ったら、人間ドックを受けてみましょう。
どのくらいの費用がかかるのか、医療費控除は適用されるのかなど、詳しく解説しますよ。
Text:下中はなえ(したなか はなえ)
FPwoman Money Writer’s Bank 所属ライター
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業)
第一種証券外務員、内部管理責任者
2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は東京において、資産運用や税制等多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っている。
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人間ドックはなぜ必要?
会社に勤務している方の場合、年に1回健康診断を受けることが義務付けられています。体重や身長、視力検査やレントゲン、心電図、さらに女性の場合、子宮頸がん検査や乳がん検査についても、会社の健康診断で受けられる方も多いのではないのでしょうか。
しかし、会社の健康診断はあくまで必要最低限の検査です。例えば、乳がん検査については、マンモグラフィを使った詳しい検査までは行わず、触診や超音波検査のみ実施しているケースも多く見られます。
さらに、大腸がん検査などは、年齢が40歳以上の場合のみと限定されていることもありますね。
もう少し詳しい検査を受けたい、気になる症状があるので専門医に相談したいと考えている方は、会社の健康診断だけではなく、人間ドックを受診してみることを検討してみましょう。
人間ドックは、1日または2日とじっくり時間をかけて検査を行います。中には、半日で終わるコースが設定されていることも。
自分で検査したい項目を取捨選択することが可能なので、時間がない方や、気になる箇所がある方でも効率的に検査することができますね。
私に必要な検査とは?
では、自分で人間ドックを受ける場合、どんな検査を受けたら良いのでしょうか。まず、女性の場合は、年齢にかかわらず、乳がんや子宮頸がん検査など、女性に特有の病気について、きちんとチェックすることをオススメします。
一般的に、40代からは発症することが多い乳がんですが、30代で乳がんにかかる人も決して少なくありません。乳がんは、きちんと治療すれば生存率が高いがんなので、早期発見が何より大切。20代など若い世代の方も常に関心を持ち、しっかり検査しておくと安心ですね。
また、気になる症状がある方は、その箇所を重点的に人間ドックで検査してみましょう。
例えば、よく胃痛を起こす方や、お腹の調子が悪い方は、胃カメラや大腸がん検査を受けてみるといいですね。きちんと検査することで、ポリープが見つかったり、胃潰瘍の症状が判明したりと、原因を突き止めることができるかもしれません。
適切に治療することで、毎日が健康に、そして、今後重大な症状に進行してしまうことを防ぐことができますよ。
人間ドックってどのくらいお金がかかるの?
人間ドックを受ける上で気になるのがその費用です。一般的な検査項目を受ける場合、相場は5万円程度。CTや脳ドックなど、オプションを追加していくと、10万円から20万円を超える場合もあります。
まずは、自分が受けたいと思っている検査項目に限定して、人間ドックを行っている検査機関を探し、料金を確認するようにしましょう。検査機関によって料金も異なるので、比較検討することがポイントですね。
さらに、人間ドックの費用の一部を会社が負担してくれることがあります。会社の福利厚生の一環として、提携している検査機関で人間ドックを受けると、費用が割引になるケースも。会社の制度を確認して、人事部に問い合わせを行ってみましょう。
人間ドックは医療費控除の対象になる?
少なからずコストがかかる人間ドック。税金を安くすることができる医療費控除制度の対象となるのでしょうか。
残念ながら、健康診断等の費用は、疾病の治療を行うものではないので、原則として医療費控除の対象とはなりません。
しかし、健康診断等の結果、重大な疾病が発見され、かつ、その診断等に引き続きその疾病の治療を行った場合には、その健康診断等は治療に先立って行われる診察と同様に考えることができ、人間ドックの費用も医療費控除の対象になりますよ。
人間ドックを受けて、その後治療を行った場合は、忘れずに医療費控除の手続きをとるようにしましょうね。
いかがだったでしょうか。毎日慌ただしく過ごしていると、自分の健康はついつい二の次になってしまいがち。しかし、あなたの身体こそが、最も大切な資本であり財産です。
人間ドックは費用や時間がかかりますが、定期的に検査し健康管理に気をつけることで、病院のお世話になることなく長く働くことができ、結果的には、家計にとっても大きなプラスとなるのです。特に何か気になる症状がある場合は、後回しにすることなく、しっかり検査を受けるようにしましょうね。
TEXT:FPwoman 貯金美人になれるお金の習慣
下中英恵(したなか はなえ)
FPwoman Money Writer’s Bank 所属ライター
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業)