通勤中に「自転車がパンク」! 修理費用は会社に請求できる?

配信日: 2023.06.21

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通勤中に「自転車がパンク」! 修理費用は会社に請求できる?
通勤時に交通事故や落下物などでけがを負ったときは、労災保険が適用されるのが一般的です。しかし、車両の故障についても労災保険の対象になるのか気になる人もいるかもしれません。
 
または、治療費や修理費を会社側に請求できるのか疑問をもつ人もいるでしょう。今回は、通勤中に自転車がパンクしたときの修理費用について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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労災保険は車両には適用されない

労災保険は、業務中や通勤時での災害に適用される保険です。車や自転車で通勤していて事故にあったときも、労災保険は適用されます。通勤中の事故で労災保険が適用される条件は、会社と住居を往復するルートで起こった災害です。
 
ただし、労災保険は、あくまでけがなどを対象とする保険であり、車両の修理は該当しません。たとえ通勤時に起こったことでも、自転車がパンクしただけでは保険の補償の対象外です。
 

通勤時にパンクしたときの修理費用は会社に請求可能?

結論からいえば、自転車のパンクや故障の修理代を会社に請求するのは難しいといえます。可能性があるとすれば、自転車を会社から貸与している場合です。
 
一例としては、営業車などが該当します。会社が所有している車両なら、故障があったときは会社側が費用をもつのが一般的です。しかし、自己所有の自転車であれば、通常は自分で費用を出して修理しなければならないと考えたほうがいいでしょう。
 
ただし、会社側の事情でやむを得ず通勤に使っているときは、相談する余地はあるかもしれません。例えば、公共交通機関が利用できない場所に勤務先があったり徒歩通勤は難しい距離だったりする場合です。
 
こうした事情があり、相談の上、自転車通勤をしているなら、会社側に負担してもらえる可能性は出てきます。該当しているときは、まず相談してみることです。
 

通勤手当を修理代にあてることは可能

自転車でも、会社によっては通勤手当を支給する場合もあります。通勤手当は会社側の義務ではなく、賃金の一部として扱われます。通勤手当は支給額に応じて非課税となるため、支給している会社が多いのが現状です。
 
自転車通勤の場合も例外ではありません。実際の支給額は会社によって異なりますが、公務員の場合でいえば、片道5キロメートル未満で月2000円程度が相場です。
 
自転車の場合、車のようにガソリン代がかかることもなく、支給額はそのまま手元に残ることになります。もしも通勤手当をもらっているなら、その中から修理代を出すことは、じゅうぶん可能です。
 
毎月の通勤手当をためておけば、古くなったときに新しい自転車を買うこともできるでしょう。自転車で通勤手当をもらっているときは、そういった使い方ができてお得です。
 
ただし、電車やバスで申請しているのに自転車で通勤している場合は、これまで受け取った分の返還を求められるかもしれません。
 

車両の修理費用は原則として請求できない

通勤中の故障でも、車両の修理費用は会社に請求できないのが一般的です。もし、会社から貸与されている自転車であれば修理費用を負担してもらうことはできます。
 
また、通勤手当てをもらっているなら、その中から修理費用を出すという方法もあります。実際には、そのときの状況など会社側が判断することになるので、まず相談してみましょう。
 

出典

厚生労働省 東京労働局 通勤災害について
国税庁 No.2585 マイカー・自転車通勤者の通勤手当
厚生労働省 お仕事でのケガには、労災保険!
厚生労働省 通勤手当について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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