【5月から週3出社】気になるのは「交通費」!定期購入か?都度購入か?
配信日: 2023.04.30

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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乗車券と定期券の違いを事例で比較
公共交通機関に乗車する場合には、乗車券、回数券、及び定期券を利用する方法があります。通勤や通学などで、一定期間に繰り返し乗車する場合には定期券等を買った方が出費が抑えられます。
では、どのぐらいの頻度で乗車すれば、乗車するたびに乗車券を購入するより安くなるのでしょうか。乗車券と定期券の違いについて、以下のような事例で考えてみましょう。
・想定乗車条件
東京メトロ丸ノ内線で中野坂上駅から赤坂見附駅まで乗車するとします。週3回出社すると、単純計算で月に12回の往復乗車になります。
・乗車券利用の場合
中野坂上駅から赤坂見附駅まで、片道現金で200円、ICカード利用で199円必要です。往復では400円、または398円になります。月額にすると、現金の場合は4800円、ICカード利用の場合は4776円です。ちなみに、ICカード利用で3ヶ月乗車すると1万4328円、6ヶ月乗車すると2万8656円となります。
・定期券利用の場合
定期券は期間によって3つの区分に分かれており、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月が選べます。中野坂上駅から赤坂見附駅まで、通勤定期券では1ヶ月定期が7290円、3ヶ月定期が2万780円、6ヶ月定期が3万9370円となります。期間が長くなるほど割引率が上がります。
たとえば、1ヶ月定期を3回購入すると2万1870円となるので、3ヶ月定期のほうが1090円お得となり約5%引きです。また、同じように1ヶ月定期を6回購入すると4万3740円なので、6ヶ月定期のほうが4370円安く10%引きとなります。
・週3回出社の場合の乗車券利用と定期券利用の比較
週3回の出社で月に12回の往復なので、上記の試算から乗車券購入のほうが安くなります。PASMOなどのICカードを利用した都度乗車券購入では、1ヶ月で2514円、3ヶ月で6452円、6ヶ月で10714円、それぞれ定期券利用より安くなるのです。
一般的には、定期券を利用する場合には週5日、つまり月に20日以上利用しないと都度購入乗車より割安にならないといわれています。上記の事例の場合も、ICカード利用で18往復乗車すると7164円、19往復乗車すると7562円です。
いわば、このケースの1ヶ月定期券の損益分岐点は19往復であるといえるでしょう。基本的に週5日出勤で、月に1日程度の祝祭日が入ると月間出勤日数が19日間になるようなイメージです
買い物やレジャーの動線と一致させると定期券のほうがお得になることも
上記の試算の結論としては、週3回の通勤だけに使うと定期券のほうが割高になるといえます。とはいえ、定期券があれば、出勤日以外の残りの4日間も利用できます。上記の乗車区間であれば、新宿や新宿御苑前の駅で乗り降り自由です。買い物やレジャーなどに活用すれば、交通費全体の支出としてはお得になる可能性はあるといえるでしょう。
出典
一般社団法人日本民営鉄道協会 定期券
東洋経済オンライン 「回数券」何日出勤なら定期券よりお得になるか
東京メトロ 運賃・乗り換え検索 中野坂上 → 赤坂見附
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー