【第二種奨学金】400万円貸与の場合、利子によって「最終返還額」はどうなる?
配信日: 2023.04.23
本記事では、第二種奨学金で「400万円貸与」の場合を例に、最終返還額がどうなるかについて解説しますので、参考にしてみてください。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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第二種奨学金の利率方式
第二種奨学金の利率方式は「利率固定方式」と「利率見直し方式」の2つから選択ができますが、それぞれで設定されている利率が違います。
利率固定方式では、貸与終了時に決定した利率が返還完了まで適用され、利率見直し方式では、5年ごとに利率が見直されます。
2022年度末の3月に貸与終了した場合の利率は、利率固定方式で0.905%、利率見直し方式で0.3%と、利率見直し方式のほうが低く設定されています。利率見直し方式のほうが利率が低く設定されているのには理由があり、市場金利によって利率が変動するため、将来的に高くなるリスクがあるからです。
ただし、市場変動によっては、さらに利率が低くなるケースも考えられるため、どちらを選択するかについては、しっかりと考えることが大切です。申し込み時に利率方式を選択しますが、貸与期間中であれば、変更ができます。
第二種奨学金で400万円貸与の利子
先述したように、第二種奨学金では利子が発生しますので、日本学生支援機構から奨学金の貸与を受ける前に、利子についても確認しておきましょう。
返済総額については、日本学生支援機構のシミュレーションで確認できますので、第二種奨学金の400万円貸与で、利率が0.905%、240回返還のケースをみてみます。
奨学金の返還総額は「439万2058円」になり、返還額は毎月1万8300円で、最終返還だけ端数の調整によって1万8358円です。利子だけでみてみると、20年の返還であっても、「39万2058円」と、1年あたりの利子は2万円を下回っています。
日本学生支援機構の奨学金金利は、一般的なローンと比較するとかなり低く設定されており、大学などで勉学に励みたい学生を支援できるような制度といえるでしょう。
一般的なローンであれば、利率が10%を超えるケースは多く、最終的な返済額が借り入れ金額の倍以上になる可能性もあります。実際に400万円のローンを利率10%で20年間借りた場合、総返済額は926万4000円と、倍以上の返済をしなければなりません。
このことを踏まえると、事前の最終返還額の把握はかなり大切といえるでしょう。
利率確認方法について
自分自身の奨学金利率や、毎月の返還額については、日本学生支援機構から貸与終了後に送られてくる「第二種奨学金の返還条件通知及び口座振替(リレー口座)加入通知」で確認できます。
手元に書類が届いたら内容を確認して、氏名・住所・借用金額・貸与の状況に間違いがないかをチェックしなければなりません。記載内容に不備があったり、間違いがあったりした場合は、すぐに日本学生支援機構に間違っている旨を報告します。
記載内容に間違いがある状態で返還をしていると、思わぬトラブルにつながるおそれがあるからです。
まとめ
第二種奨学金は利子が発生する制度であるため、実際に奨学金の貸与を受ける前に、返済総額をシミュレーションしたほうがよいといえます。貸与終了後の返還が始まってしまってから返還額について知るのでは、滞納のリスクが高くなりますので、奨学金の制度については、事前にしっかりと理解しておきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー