大学卒業までに「2000万円」必要!? 教育費は「私立」「公立」でどれだけの差がある?
配信日: 2023.04.20

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジェを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。
幼稚園から高校までの教育費
まず、幼稚園から高校卒業するまでの教育費について見ていきましょう。今回は文部科学省の「令和3年度子供の学習費調査」を参考に解説しています。
子どもの教育費は、国公立か私立かによって大きく異なります。幼稚園から高校まで、公立と私立別の教育費の平均は図表1のとおりです。
図表1
公立 | 私立 | |
---|---|---|
幼稚園 | 47万2746円 | 92万4636円 |
小学校 | 211万2022円 | 999万9660円 |
中学校 | 161万6317円 | 430万3805円 |
高等学校(全日制) | 154万3116円 | 315万6401円 |
文部科学省結果の概要-令和3年度子供の学習費調査を基に作成
それぞれにおいて、公立よりも私立の方がおおむね倍以上高いようです。特に小学校は6年間ありますので、その差が大きくなっています。本調査では、全て公立の場合は合計で574万4201円ですが、全て私立だと1838万4502円と、3倍以上の開きが生じています。
なお、ここで教育費としているものは、授業料や入学金・入園料、通学費といった学校教育のために各家庭が支出した学校教育費はもちろん、学習塾や習い事などの学校外活動費、給食費が含まれています。
大学4年間の学費
大学は1人暮らしかどうかや通学方法など、教育費以外にも条件によってお金のかかり方が大きく異なります。ここではあくまでも教育を受けるための費用として、授業料と入学料、私立大学においては施設設備料を対象として、必要な費用を見ていきましょう。
今回は国立大学については文部科学省の省令を、私立大学については文部科学省の「私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」を参考にしていきます。
国立大学と私立大学において、入学料と授業料(4年分)、施設設備料(4年分)は図表2のとおりです。なお、国立大学の授業料は標準額で計算しています。
図表2
国立 | 私立 | |
---|---|---|
入学料 | 28万2000円 | 24万5951円 |
授業料(4年分) | 214万3200円 | 372万3772円 |
施設設備料(4年分) | – | 72万744円 |
e-Gov法令検索 国立大学等の授業料その他の費用に関する省令文部科学省 私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果についてを基に作成
国立大学の場合、入学料と授業料で合計242万5200円、私立大学では入学料と授業料、施設設備料の合計で469万467円となります。
幼稚園~大学までで必要な教育費
幼稚園~大学までで必要な教育費は、これまで見てきた金額によると、全て国立の場合は816万9401円、全て私立では2307万4969円です。
教育費は計画的に準備しよう
今回は「教育費」として見てきましたが、実際には塾に行く人もいれば行かない人もいますし、幼稚園だけ私立であとは公立など、さまざまな条件が考えられます。
とはいえ、教育にはかなり多くのお金が必要なことは間違いありません。自分の家庭では教育資金としていくらかかるのか、そしてそのためにどう貯蓄するのかを考え、計画的に準備していきましょう。
出典
文部科学省 令和3年度子供の学習費調査の結果を公表します
e-Gov法令検索 国立大学等の授業料その他の費用に関する省令
文部科学省 私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果について
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部