【教育費】子ども2人で「4000万円」!? 5歳と0歳の子どもを「大学卒業」まで育てるといくらかかるの?
配信日: 2023.04.18

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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子どもの教育費は実際いくらかかる?
5歳と0歳の子どもがいる場合、教育費はどのくらいかかるのでしょうか。
●物価水準などの変化は無視する
●高校や大学費用等の無償化は考慮しない
●お稽古事や学習塾、予備校、スポーツ少年団などには通わせない
本記事ではこのような条件で考えてみます。
教育費を22歳で4年制大学を卒業するまでかかるとする場合、5歳の子どもは18年間、生まれたばかりの0歳の子どもは22年間、これから教育費が発生し続けます。
内閣府の試算では「幼稚園から高等学校まですべて公立に通った場合は14年間で約511万円、幼稚園と高等学校で私立に通った場合は約720万円、小学校以外すべて私立に通った場合は約959万円かかる。」とされています。
最近は中学受験をして地元以外の私立中学等に進学するケースも増えており、「小学校は公立で中学、高校は私立」といった可能性もあると考えたほうがいいかもしれません。
すると大学に進学するまでに1000万円近くかかります。また、本格的に教育費がかかるのは大学生になったときです。多大な出費に備えて学資保険や投資信託などの資産運用をするパターンも多いですね。
日本政策金融公庫の「令和3年度教育費負担の実態調査結果」によると、大学入学から卒業までにかかる子ども1人当たりの教育費は約680万円となっています。入学費に80万円、在学費用に600万円(1年間で150万円)かかる計算です。
もし「小学校は公立、中学校と高校は私立、大学は私立文系」の場合はこのくらいかかるとされており、それぞれの要因の有無で大きく変化します。
●公立か私立か
●文系か理系か
●自宅から通うのか、自宅を出て下宿するのか
●教材費や制服費、修学旅行の積み立てなどの諸経費
これらの内容だけでも、多い時は年間数百万単位で変わることもあります。総合的に考えて少し多めに見積もった場合、5歳の子どもだけでも今後約2000万円かかるかもしれません。0歳の子どもはこれに加えて保育園代なども発生するので、5歳の子ども以上にお金がかかることも考えられます。
単純計算するだけでも2人合わせて4000万円近くかかる可能性があることが分かります。
想定外は常にあり得る
子どもの教育費は次のような点においてもかなり変動するので正確な答えは存在しません。
●親が受けてきた教育環境
●住んでいる地域の特性
●授業料以外で発生する諸経費の有無や金額
●公立と私立、文系と理系の違い
途中で状況や方針が変わることもあり、「想定外の出費」は常に存在するといっても過言ではないでしょう。
ソニー生命保険株式会社が発表した「子どもの教育資金に関する調査2022」によると、未就学児の親に「子どもが小学生から社会人になるまでに、教育資金はいくらくらい必要だと思うか」質問した結果、平均予想金額は1377万円でした。習い事や学校外での教室学習などにかかる費用は月額平均約1万4000円となっています。
この数字を見るだけでも決して安くありませんが、それ以上の出費が増えるかもしれない前提で対策していくことをおすすめします。
まとめ
今回は子どもが大学を卒業するまでにどのくらい教育費がかかるのか解説しました。教育費はさまざまな要因によって大きく変わるので、事前に正確な金額を出すことはほぼ不可能です。「全部公立に通う」など少なく見積もって「こんなはずじゃなかった」という事態を防ぐためにも、自身が想像する内容よりも多めに考えたほうがいいかもしれません。
出典
内閣府 平成16年版 少子化社会白書(全体版) (1)育児・教育費用負担の重さ
日本政策金融公庫 令和3年度「教育費負担の実態調査結果」
ソニー生命保険株式会社 子どもの教育資金に関する調査2022
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー