更新日: 2023.03.25 その他

【夏色】ゆず「この長い長い下り坂を~」→君を自転車の後ろに乗せると「2万円以下の罰金」になる!?

【夏色】ゆず「この長い長い下り坂を~」→君を自転車の後ろに乗せると「2万円以下の罰金」になる!?
数々の名曲を生み出している二人組アーティスト「ゆず」の代表曲の一つ『夏色』を、「青春の曲」として挙げる人は少なくありません。
 
一方で、この曲の一節では、「君」を「自転車の後ろに乗せて」坂を下っていくという場面があり、これに疑問を持つ人もいます。自転車の二人乗りの描写ととらえられるためです。本記事では、実際に自転車に二人乗りをした際の罰則について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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自転車の二人乗りは法令違反

結論からいうと、自転車の二人乗りは法令違反です。道路交通法57条2項には「軽車両の乗車人員の制限について公安委員会が定めることができる」とあります。同項を根拠として、各都道府県公安委員会が定めている道路交通に関する規則では、都道府県ごとに具体的な文言は異なるものの、自転車の二人乗りを禁じています。
 

・道路交通規則例

例えば、東京都道路交通規則の第10条には、軽車両の乗車の制限についての記載があります。このうち、第1項に「二輪又は三輪の自転車には、運転者以外の者を乗車させないこと」とあり、これが二人乗り禁止の根拠です。また、大阪府道路交通規則では、第11条に同様の記載があります。
 
このうち、第1項に「2輪の自転車の乗車人員は1人を、3輪以上の自転車の乗車人員はその乗車装置(幼児用座席を除く。)に応じた人員を超えないこと」とあります。表現は異なりますが、やはり一般的な自転車における二人乗りの禁止が明記されていると解釈できるでしょう。
 

自転車の二人乗りに対する罰則

自転車の二人乗りは上記のように法令違反となるため、違反すると罰則が適用されます。道路交通法の第121条2項1号には、乗車の制限等の規定に基づく公安委員会の定めに違反したときの罰則として「2万円以下の罰金または科料」と定められています。
 
守るべき交通ルールは都道府県公安委員会が定めていますが、これを破ったときに適用される罰則は道路交通法という法律に基づいています。自動車運転の軽微な速度超過などの行政処分で科される「反則金」と異なり、「罰金・科料」の場合は裁判所が有罪という刑事処分を下したことに伴う「刑」です。
 

・未成年でも同様の罰則となる

ゆずの「夏色」は、非常に爽やかで青春を想起させます。そのため、自転車に乗っているのは未成年であると考えられます。しかし、未成年であっても二人乗りは法令違反です。もちろん、罰則の対象となります。
 
内閣府が作成している「中学生・高校生向け 自転車交通安全講座」にも同様の記載があります。この中の「4 安全ルールを守る」の項目には「二人乗りは禁止」との記載があり「違反した場合」として、やはり「2万円以下の罰金または科料」と明記されています。
 

二人乗りが問題とならないケース

道路での自転車の二人乗りは原則禁止ですが、しかし、違反とはならないケースもあります。16歳以上の人が自転車を運転し、「幼児用座席」に6歳未満の未就学児を乗車させるときなどです。
 
やはり具体的な表現は異なりますが、各都道府県の道路交通規則には同様の記載があります。自転車の「荷台」などに直接人が乗る場合は年齢問わず法令違反となり、ましてや、二人とも小学生以上であれば例外なく法令違反となるので避けなければなりません。
 

素晴らしい曲ではあるが自転車の二人乗りは厳禁

「ゆず」の『夏色』は世代を超えて愛されている名曲といえるでしょう。とても素晴らしい曲ではあるものの、しかし、歌詞からイメージされるような自転車の二人乗りは法令違反となるため、決してまねをしてはいけません。自転車の二人乗りには罰則もあります。未成年も例外ではなく、また、自転車のスピードも無関係である点も認識しておきましょう。
 

出典

e-Gov法令検索 道路交通法(57条、121条)

東京都道路交通規則

大阪府道路交通規則

内閣府 中学生・高校生向け自転車交通安全講座

 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

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