更新日: 2023.03.19 その他

もしも「お金」の概念がなかったら世の中はどうなっていた?~歴史とお金の持つ機能~

もしも「お金」の概念がなかったら世の中はどうなっていた?~歴史とお金の持つ機能~
もしも「お金」という概念がなければ、現在、どのように生活をしていたのでしょうか。食料や住まい、ネット設備などをどのように利用し、利用代金はどのように支払えばよいでしょうか。
 
今回は、もし、この世の中に「お金」という概念がなかったら、世の中はどうなっていたのか? について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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お金がない時代は物々交換が主流だった

日本で「お金」ができたのは、7世紀後半頃であると言われています。それまでは、物々交換が主流であり、生活に必要なものや食料などはすべて、物々交換で行われていました。
 
ただ、自分が所有しているものと自分が欲しいものを上手に交換することができるとは限らず、不便な生活を送っていました。
 
例えば、「自分は魚を持っており、これとお米を交換して欲しい」と考えたとしましょう。しかし、お米を持っている人に「私は肉が欲しいため、魚とは交換しません」と言われてしまえば、自分はお米を入手することができません。
 
このように、物々交換はお互いの求めるものが合わなければ交換できないため、とても不便でした。そこで、すべての人が共通の価値を見い出すことができ、そのものと交換できる「お金」と言う概念が生まれた歴史があります。
 

もし、現代で「お金」の概念がなかったら

もし、現代においてもお金という概念がなければ、きっと物々交換が続いていたことでしょう。しかし、先ほども解説した通り、物々交換は人によってその価値の見え方が異なるため、とても不便です。
 
そのため、お金に代わる何らかの価値や単位が設定されている可能性が高いでしょう。
 
たとえば、生活を送る上で必要となる米1キログラムが3単位、魚1匹が1単位といったように多くの人が認める単位が設定されているでしょう。現在、サービス業で働かれている人は、対価として単位が支給される、といった具合で世の中は成り立っていきます。
 
たまたま、共通認識のものが「お金」であっただけであり、仮にお金が存在しなくても代わりのもので世の中は成立していくでしょう。
 

お金が持つ3つの機能とは

現代において、当たり前のように使っているお金は、以下の3つの機能を有しています。

●価値の保存機能
●交換機能
●価値の尺度機能

お金は銀行などに預けることができます。これを「保存機能」と言います。
 
また、お金は物やサービスと交換することが可能です。これを「交換機能」と言います。昔は物々交換が主流でしたが、多くの人が共通の価値を認めているお金によって、より簡単に交換できるようになりました。
 
そして、価値の尺度機能も有しています。例えば、りんごが100円で売られていれば、「安い」と感じる人が大半でしょう。一方、1万円で売られているりんごを見ると、「高い」あるいは「高級品なのではないだろうか」と感じるでしょう。
 
このように、多くの人がお金をものさし(尺度)として利用しています。
 

お金がなくても世の中は機能する

今回は、お金という概念がなかったらどうなってしまうのかについて、解説しました。元々はお金という概念がなく、物々交換が主流でした。現代においては、お金という便利なものがあるため、物々交換は行われません。
 
しかし、仮にお金という概念がなくても、多くの人が共通の価値を認められる何らかの「単位」によって、世の中は機能していくでしょう。
 

出典

伊予銀行 いよぎん金融教育教室 お金歴史館
三菱UFJ銀行 貨幣史年表 ~日本の貨幣 そのあゆみ~
一般社団法人 全国銀行協会 教えて!くらしと銀行 お金の機能とは?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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