更新日: 2023.03.08 その他
【奨学金】「400万円」の返還を繰り上げると金額はどのくらい変わる?
本記事では、奨学金の繰上返還について解説するので参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジェを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。
奨学金の繰上返還
日本学生支援機構では第一種奨学金・第二種奨学金どちらも返還期日が来ていない状態でも、定められている手続きをすれば繰上返還が認められています。
繰上返還を希望している場合は一部返還か全額返還か決めて、スカラネット・パーソナルから手続きをします。スカラネット・パーソナルによる申し込みはパソコンやスマホからおこなうことができるため、時間があるタイミングでの申し込みが可能です。
一部返還なら「繰り上げを希望する返還額」か「希望する繰上回数」を選択して、全額返還であれば一括で全額が返還されます。スカラネット・パーソナルで繰上返還を申し込めば普段から返還している振替口座からの振替になるため、繰上返還を申し込んだ金額を口座に入金するのは忘れないようにしましょう。
奨学金の総返還額が少なくなる理由について
奨学金は借りている期間に応じて利息が発生することから、借りた金額に利息が加算されるので総返還額は奨学金で借りた金額よりも多くなります。利息は奨学金の返還期間に応じて設定されているため繰上返還をおこなえば総返還額を抑えられるでしょう。
例えば、日本学生支援機構のシミュレーションで貸与総額が400万円で金利が0.369%の20年での返還をする場合、最終的な総返還額は415万7160円になります。そのため、奨学金貸与が終了して最初に全額返還をおこなえば、15万円以上の利息を返還しなくてもよくなるでしょう。
基本的には返還期間が長くなれば総返還額は多くなって、返還期間が短くなれば総返還額は少なくなります。また、金利に関しては日本学生支援機構で毎年見直しがおこなわれるため、最終的な金利は多くなるケースも少なくなるケースも考えられます。
注意点としては利息が発生するのは第二種奨学金のみであり、第一種奨学金は無利子の奨学金になっているので返還タイミングを繰り上げても総返還額は変わりません。
無理のない範囲で繰上返還をおこなう
奨学金の繰上返還をおこなって総返還額を少なくしたいと考える場合に、無理のない範囲で繰上返還をしなければ思いがけないトラブルなどに対応できない可能性もあります。
奨学金の返還は自己資金を活用するため、貯金額を無理に崩しての返還や生活費を切り詰めての返還はおすすめできません。奨学金では金利が一般的なローンよりも低く設定されており、20年間掛けて返還しても利息はそこまで大きくないといえます。
日本学生支援機構での奨学金に対しての利息は1%以下であるケースも多いですが、一般的なローンでは10%以上になる商品も多いです。無理な繰上返還をするのではなく、余裕をもって繰上返還を意識しての行動が大切です。
まとめ
日本学生支援機構で第二種奨学金を借りている場合は利息が発生するため、総返還額を抑えたいと考えているなら繰上返還も視野に入れて考えましょう。繰上返還はスカラネット・パーソナルから申し込みができるので、繰上返還を申し込む前に振替口座に入金しておくのは忘れないようにしましょう。無理のない範囲で繰上返還をおこなうことがおすすめです。
出典
独立行政法人日本学生支援機構 奨学金貸与・返還シミュレーション
独立行政法人日本学生支援機構 繰上返還申込み
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部