更新日: 2023.03.07 その他

冷蔵庫の「カーテン」に意味はないって本当? メリット・デメリットを比較してみた

冷蔵庫の「カーテン」に意味はないって本当? メリット・デメリットを比較してみた
食品などの相次ぐ値上げラッシュで、スーパーで食材選びなどに頭を悩ませる人も多いでしょう。節約志向を背景に、家庭用冷蔵庫向けのカーテンの売れ行きが好調です。この理由は「冷蔵庫開閉時に外に冷気が漏れない」「価格が安い」「取り付けが容易」など。
 
ここでは、実際に冷蔵庫にカーテンをつけた場合のメリット・デメリットを紹介。また、冷凍庫を含め節電テクニックも紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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冷蔵庫のカーテンありのメリット・デメリット

まずは、冷蔵庫用カーテンをつけた場合のメリット・デメリットをみていきましょう。
 
メリットとして挙げられるのは次のような点です。

・冷蔵庫の開閉時に冷気を外に逃さない
・取り付けるだけなので手間がかからない
・カーテン自体が安くコストがかからない

 
デメリットとして挙げられるのは次のようなものです。

・カーテンで中が見えにくくなる、カーテンが邪魔でドアの開閉時間が長くなってしまう
・冷気が全体に届かず、食品が傷んでしまう恐れがある
・冷蔵庫内の温度センサーが誤作動する可能性がある

以上のメリット・デメリットからカーテンを取り付けても節電効果はあまり期待できず、状況によっては逆に電気代が高くなる可能性があります。どうやらカーテンの節電効果には疑問符がつきそうです。
 

効果が実証済の節電テクニックを紹介


 
ここでは経済産業省資源エネルギー庁ホームページ「省エネポータルサイト」などの数値を参考にしつつ、節電効果が実証されている節電テクニックを紹介します。
 

・最新の冷蔵庫への買い換え

冷蔵庫は省エネ性能が年々進化しています。現在の冷蔵庫は10年前と比較して40~47%の省エネを達成しているとされています。環境省の「しんきゅうさんの簡単比較」で、401~450リットルサイズの現在と10年前の冷蔵庫で年間電気代を比較すると、2013年が平均で約1万3000円、現在は9240円となっています。10年で約30%も安くなり、冷蔵庫が古い家庭は買い換えも選択肢の1つでしょう。
 

・周囲のスペースを適度に空けて設置

冷蔵庫は、壁から適度なスペースで設置することも大切です。隙間がないと、放熱できず、余分な電力を消費してしまうことが理由です。上と両側が壁に接している場合と片側だけが壁に接している場合では、片側だけの方が年間電力量を45.08 kWh節約、年間電気代も1400円節約できます。
 

・設定温度を「強」から「中」に変更

設定温度を強から中に変えることでも、年間電力量を61.72 kWh節約、年間電気代も1910円節約できます。
 

・冷蔵庫・冷凍庫の保管の工夫

冷蔵庫にものを詰め込んだ場合と半分にした場合では、半分にした方が年間電力量を43.84 kWh節約、年間電気代も1360円の節約になります。冷蔵庫では食品が多いと、電力が多く必要です。一方、冷凍庫では隙間なく詰め込む方が互いの冷却効果が上がるので節電効果が高まることがわかっています。
 

・開閉時間の短縮、開閉回数の削減

冷蔵庫の開閉時間が長く開閉回数が多いと、庫内の温度が上昇し、余分に電力が消費されます。冷蔵庫の開閉回数と開閉時間を2倍にして比較すると、いずれも少ない方が年間電力量は16.5kWh節約、年間電気代も510円節約できます。
 

・冷気吹出口の隙間を確保

冷蔵庫は、冷却口から出てくる冷気が庫内を循環することで、食品を冷やします。この冷却口に食材が接触していると、うまく冷気が循環しません。食材は必ず冷却口から間隔を取って収納しましょう。
 

・冷ましてから保存

冷蔵庫内の温度を上げないことが、節電においては大切です。このため、温かい料理は、冷ました状態で冷蔵庫に入れましょう。
 

賢く効果的に節電・節約して、ムダもなくそう

冷蔵庫用カーテンのメリット・デメリットからはじまり、冷蔵庫に関して効果が確かめられているさまざまな節電方法を紹介してきました。
 
冷蔵庫の片隅に追いやられた食材が気づかないうちにダメになった経験をお持ちの人も多いでしょう。冷蔵庫内の食材の整理整頓は節電効果だけではなく、こうした食材のロスを防ぐことにもつながり、一石二鳥。この機会に賢く節電・節約し、食材ロスのムダもなくしてはいかがでしょうか。
 

出典

経済産業省資源エネルギー庁 省エネポータルサイト 無理のない省エネ節約 キッチン(冷蔵庫)
環境省 しんきゅうさんの簡単比較
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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