更新日: 2023.03.06 その他

タワーマンションは「コスパ悪い」!? 一生住むのには向いてないの?

タワーマンションは「コスパ悪い」!? 一生住むのには向いてないの?
タワーマンションが増加中です。国土交通省によると、新規竣工棟数が増え始めたのは2000年代に入ってからで、2021年末時点の全国の累積棟数は1400棟に上ります。富裕層の新たなステータスシンボルとして注目を集めるタワーマンションですが、意外にも「コスパが悪い」「一生住めない」といった話も少なくありません。
 
実際はどうなのか。それを見極めるためにも、タワーマンションのメリット・デメリットを知っておきましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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タワーマンションのメリット

タワーマンションには多種多様なメリットがあります。
 

・品質が保証されている

タワーマンションを含む超高層建築物を建設するためには、構造の安全に関する国土交通大臣の認定が必要です(建築基準法第20条第1項)。そのため、どのタワーマンションであっても一定水準の品質が保証されていることになります。
 

・眺望が楽しめる

高層階からの眺望はタワーマンションの魅力の1つです。タワーマンションの最上階には展望室やラウンジが設けられていることも多く、低層階に住んでいても眺望が楽しめます。
 

・騒音がない

高層階であれば外部からの騒音はほぼ遮断されます。そのため、育児中の現役世代だけでなく、騒音に敏感な人にも最適です。
 

・セキュリティが厳重

富裕層向けであることから、タワーマンションはセキュリティ面も整えられています。防犯カメラ、顔認証や指紋認証機能といったセキュリティシステムだけでなく、管理人や警備員が常駐しているタワーマンションも少なくありません。そのため、女性や高齢者も安心して生活ができます。
 

・コンシェルジュが常駐

コンシェルジュと呼ばれる管理人が常駐しているタワーマンションでは、共用施設の管理だけでなく、訪問客の対応、宅配便やクリーニングなどの受け取り、デリバリーやタクシーの手配などを依頼することも可能です。
 

・建物の寿命が長い

住宅用の鉄骨鉄筋コンクリートは47年で法定耐用年数を迎えます。ただし、法律的な寿命は47年ですが、適切なメンテナンスを行っていれば、物理的な寿命を100年まで延ばすことも可能とされています。
 

タワーマンションのデメリット


 
タワーマンションには、高層建築物ならではのデメリットがあります。
 

・エレベーターの待ち時間が長い

朝の通勤・通学時にはエレベーターの待ち時間が長くなりがちです。これは、外出の多い人にとっては大きなデメリットになります。
 

・洗濯物が外に干せない

ベランダに洗濯物を干することが禁止されているタワーマンションもあります。こちらも、子育て中などで洗濯ものが多い人にとっては大きなデメリットです。
 

・大地震発生時の揺れが大きい

大地震の際には、長周期地震動という周期の長い大きな揺れが発生します。タワーマンションの高層階は長周期地震動に共振しやすいため、長時間にわたって大きく揺れることが専門家によって確認されています。また地震や停電の際には、長時間にわたってエレベーターが停止することやトイレが使えなくなることもあります。
 

・管理、修繕費が高くなる

タワーマンションでは、年数を経るごとに管理・修繕費が上昇する傾向にあります。タワーマンションは特殊な構造で部品も特注品が多いことから、点検やメンテナンスに多額の費用が必要になるためです。現役世代であればまだしも、定年後に年金で暮らす場合は厳しい出費になるかもしれません。
 

特別な環境で一生暮らせると思えば悪い買い物ではない!?

タワーマンションは東京をはじめ大都市圏に集中していますが、今後は地方の中核都市でもタワーマンションの建設計画が進行中のため、大都市圏以外でも増加していくことになりそうです。
 
そんなタワーマンションにはメリットだけでなく、デメリットも少なくありません。高額な買い物だけに「コスパが悪い」とも考えられますが、特別な環境で一生暮らせると思えば悪い買い物ではないのかもしれません。
 

出典

国土交通省 マンションを取り巻く現状について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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