更新日: 2023.03.06 その他

いくらかかる? 「お墓の引っ越し」。段取りや手続きについて解説

いくらかかる? 「お墓の引っ越し」。段取りや手続きについて解説
現在、お墓の管理や墓参りが難しくなったことなどを理由に、お墓の引っ越しを検討する方が増えています。お墓の引っ越しは、正式には「改葬」といい、法律に沿った手続きで行なわねばなりません。
 
「お墓の引っ越しをしたいが、どこに相談すればいいか悩んでいる」といった方もいるでしょう。本記事では、お墓の引っ越しに必要な手続きや段取りについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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お墓の引っ越しが必要になるときとは?

お墓の引っ越しが必要になるときは、以下のようなケースがあります。

・墓が遠方にあって管理やお墓参りが大変になった
・お墓がある墓地の管理状況があまりよく、墓所を変えたい
・檀家をやめるので、お寺が所有している墓地から出ていく必要がある

また、お墓を引っ越す方法には、墓石からお骨まですべて移して墓所を更地にする方法と、「分骨」という形でお骨の一部だけ引っ越す方法などがあります。お墓の引っ越しが必要になった場合は、今まで使っていた墓地は返却しなければならないのかということも、確認しておきましょう。
 

お墓の引っ越しをする際の手続手順や費用を解説

お墓の引っ越しをするためには、新しいお墓だけでなく「改葬許可証」「埋蔵証明書」(納骨堂の場合は収蔵証明書)「墓地使用許可証」「受入証明書」などの書類が必要です。
 
書類に不備があれば、お墓の引っ越しができません。そのため、お墓の引っ越しは手続きの手順が大切です。ここでは、お墓の引っ越しをする際の手続き手順や費用を解説します。
 

お墓の引っ越しの手順について

お墓の引っ越しの手順は図表1のように行います。
 
【図表1】

行程 内容 必要な書類・受け取る書類
新しい墓所を決める お墓の引っ越しを決めたら、引っ越し先をまず決める
 
同時に、今までの墓地の管理者に引っ越すことを告げて理解を得る
墓地使用許可証か受入証明書を、新しい墓地の管理者に発行してもらう
埋蔵証明書の発行申請 今まで使用していた墓地の管理者に、埋蔵証明書、もしくは収蔵証明書を発行してもらう 埋蔵証明書、または収蔵証明書を発行してもらう
改葬許可申請書の提出 今までの墓地がある市町村に改葬許可申請書を提出し、改葬の許可を得る
申請には埋蔵証明書・墓地使用許可証が必要
改葬許可証申請書、埋蔵証明書、墓地使用許可証を提出
 
改葬許可証を取得
ご遺骨の取り出し 業者に依頼して遺骨を取り出す
墓石も破棄して、墓所は更地にして所有者に返却する
 
必要あれば墓じまいの供養を行なう
新しい墓地にお骨を納める 新しい墓所に遺骨を納め、供養を行なう。 改葬許可証
墓地使用許可証が必要

 
新しいお墓が決まっていないと、改葬許可証が発行されません。「手元にお骨を持ってきて、ゆっくりお墓を探す」ことはできないので、注意しましょう。なお、現在は移すのはお骨のみで、墓石は古いものは破棄し、新しい墓石を作るのが主流です。
 

お墓の引っ越しにかかる費用相場について解説

お墓の引っ越しは、方法によって費用が異なります。費用相場は、以下の図表2のとおりです。
 
【図表2】

今までの墓所を更地にして新しい墓所に完全に引っ越す場合 50~200万円
既存のお墓を残し、一部のお骨だけを引っ越しする 10~60万円

 
費用に幅があるのは、引っ越し先の墓地の事情やお墓じまいにかかる費用が個々の事情によって異なるためです。
 
お寺が所有する墓地にお墓がある場合、墓じまいにある程度のお布施が必要なケースもあります。また、墓じまいや新しいお墓を開くための供養をしてもらうためにも、お布施が必要です。お布施はあくまでも「気持ち」なので、相場がはっきりしません。
 
公営墓地や民間の墓地などで供養などを一切頼まなければ、ある程度の費用を抑えられます。
 

お墓の引っ越しは手順が重要

お墓の引っ越しは、新しい墓地を探しながら今までの墓地の所有者に理解を得るための相談もしていくことが大切です。長年菩提寺となっていたお寺がある場合、感情の行き違いからトラブルになるケースもあります。
 
現在は、お墓の引っ越しをまるごと依頼できる「改葬代行業者」もあるので、忙しくて自分では動けない場合は、依頼してみてもよいでしょう。
 
※2023/3/7 記事を一部修正させていただきました。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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