更新日: 2023.02.26 その他
【奨学金】滞納3ヶ月で「ブラックリスト入り」!? クレジットカードを作成できなくなるって本当?
本記事では日本学生支援機構(JASSO)の第一種および第二種奨学金の返還が遅れてしまうとどうなるかについて解説するので、貸与奨学金の利用者は参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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滞納が続けば個人情報機関に情報が登録される
奨学金は、前月末時点で返還が確認できない場合、JASSOから注意喚起する通知がSMSや通知文書で送達されます。この注意喚起を受け取った段階で、「リレー口座」に入金して返還すれば大きな問題にはなりません。
就職して一人暮らしを始めたなどで返還できる経済的余裕がないなら、「返還期限猶予などの申請」や「相談」を日本学生支援機構にしましょう。しかし、注意喚起の通知が届いたにもかかわらず、返還が3ヶ月以上滞納した場合は「個人信用情報機関」に個人情報登録されます。
登録される「個人情報」としては「氏名」「住所」「電話番号」「勤務先など」、「個人信用情報」として「貸与額」「最終返還期日など」が登録されるほか、「延滞」、「代位弁済」、「完済など」の返還状況が登録されます。個人信用情報機関に登録されると、融資が受ける際の信用が低下し、車や家でローンが利用できなくなる恐れが出てきます。
どうしてローンが利用できなくなるかについて
奨学金を滞納したことにより、個人情報機関に個人情報等が登録されると、金融機関などからすると「信用できない人物である」と判断されます。
奨学金は「ローン」の一種であると考えられます。ローンは毎月決まった日に返還することが原則です。奨学金も同様に毎月決まった日に返還することがルールであるため、「ルールを破った人は次も同じことをする可能性がある」と考えられます。
金融機関はローン審査をする際に個人情報機関に情報を照会し、顧客の個人情報が登録されていれば、その顧客を信用できずローン審査を通さないという判断をする可能性が高まります。そのため、奨学金を滞納している人は車のローンや住宅ローンが組めなくなる可能性があります。
クレジットカードなども作れなくなる
さらに、個人情報機関はクレジットカード審査でも照会されるので、クレジットカードなども作れなくなるでしょう。クレジットカードは使用した金額を信用によって立て替えてもらって、翌月に立て替えてもらった金額を支払う仕組みです。
奨学金の返還を3ヶ月以上滞納した人間に対しては信用能力がないため、クレジットカード審査にも通らなくなります。信用の上でクレジットカードの仕組みは成り立っており、滞納するリスクのある人物に対しては審査が通りません。
日本学生支援機構からの返還要求を無視するとどうなる?
日本学生支援機構からの返還要求を無視し続けていると、返還期限が到来していなくても返還未済額に加えて利息および延滞金が「一括返還請求」されます。一括請求されれば応じる必要があり、落ち度があることから裁判を起こしても勝つことはできません。
法律に基づいて日本学生支援機構は一括返還請求を行うため、返還要求を無視することは法的に不利な立場に陥ります。どうしても返還が難しいのであれば、返還ができないからと無視するのではなく、日本学生支援機構に相談し、「減額返還」を適用できるか、返還の猶予を認めてもらえないかなどの善後策を確認し、信用を落とさないように努めましょう。
まとめ
奨学金を滞納すると、個人情報機関に登録され、事実上の「ブラックリスト入り」となります。そうすると車のローンや住宅ローンが利用できなくなるのに加えて、クレジットカードも作ることができません。
奨学金の返還は忘れないように行って、どうしても返還が難しいなら早い段階で日本学生支援機構に相談することが大切です。
出典
独立行政法人日本学生支援機構 返還を始める皆さんへ
独立行政法人日本学生支援機構 返還期間と割賦金
独立行政法人日本学生支援機構 延滞した場合
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部