更新日: 2023.02.24 その他

ガチャの「天井」とは何? ゲーマーたちはどう向き合っているのか?

ガチャの「天井」とは何? ゲーマーたちはどう向き合っているのか?
皆さんは趣味への出費に対して、予算管理ができているだろうか? 自分にとっては必要な出費と考えていても、他人からすると理解が得られないこともあるだろう。
 
今回はソシャゲを題材にして、趣味への出費について考えていこう。長年ソシャゲを楽しむ20代のAさんの話を伺いながら、Aさんがどのようにソシャゲのガチャと向き合っているのか、どのように予算管理をしているのかを紹介していく。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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ソシャゲに10万円の課金!?なぜそんなに課金が必要なのか

ソシャゲでは扱うキャラクターをガチャで手に入れる。ガチャを引くためには、ゲーム内で集められるアイテムを一定数消費しなければらないが、このアイテムは課金をすることでも入手可能だ。
 
そして、ゲーム内での性能が高いキャラクターやデザインが凝っているキャラクターは、ガチャからの排出率が低く設定されている。排出率の基準はゲームによっても異なるが、おおよそ1~3%、少し当たりやすい場合5~8%の排出率となっている。
 
「『ゲームに10万円の課金』って聞いたら、やっぱりありえない金額ですよね。『いくら排出率が低いからって、そんなに課金する必要あるの』って思われても仕方ありません。」
 
普段からソシャゲで遊んでいるAさんは、ソシャゲの課金事情について語った。
 
「でも運が悪いと本当に当たらないんです。5000円の課金で当たったときもあれば、数万円課金しても当たらないときもありますね。」
 
ソシャゲの中には、同じキャラクターを複数体所有することで性能が強化される仕様が存在する。そのため、ガチャからの排出率が低い人気キャラクターを強化するために課金をし続けると、最終的に10万円以上かかってしまうことも珍しくないそうだ。
 
また、ネット内のコミュニティーやスラングなども、ソシャゲへの課金を助長していると語る。
 
「同じソシャゲで遊んでいる人をSNSでフォローしています。そこで仲良くなった人たちとゲームの感想やガチャの結果を共有してますね。当然みんな課金して楽しんでますから、課金に対する抵抗感も結構薄れました。それでもみんな一定の線引きはしてるんですよ。『自分は廃人にはならない』って。」
 
「廃人」とはネットスラングの一種で、何かのゲームに没頭し続け、日常生活にまで支障をきたす人を指す。
 
ソシャゲにおける廃人は「最高難易度のダンジョンも必ずクリアする」「ゲーム内のランキングは必ず最上位を目指す」といった特徴がある。そして、これらの目標を達成するために、ガチャへの課金をいとわないのだ。
 
Aさんによると、ソシャゲ廃人と呼ばれる人たちは、月に数十万円課金することも珍しくないそうだ。
 

ガチャの「天井」とは何? ゲーマーたちはどう向き合っているのか?

近年のソシャゲにはガチャに「天井」という制度が設けられている。これは、「ガチャの最低保障」という意味であり、一定額課金をすると好きなキャラクターが手に入るシステムだ。
 
ガチャの天井があることで、運が悪く、いくら課金しても狙ったキャラクターが手に入らないという事態が避けられる。天井自体は5〜6万円程度が一般的であり、ガチャの回数としては約300回分に相当する。
 
「基本的に天井まで課金し続けるようなら『今回は運が悪い』とそこで諦めます。もっとも天井まで課金するのは、よっぽど欲しいキャラクターが登場したときだけですね。逆に、予算に余裕がある段階で欲しいキャラクターが手に入ったら、さらに強化するために欲張っちゃいます。」
 
Aさんの場合、「自分が欲しいキャラクターが登場したときのみ、天井まで課金してもよい」とルールづけているようだ。
 
「もう運が悪かったら諦めます。どうしても欲しいキャラクターだったら悔しいですけどね。でも無理をして課金をしても精神的に苦しいですから。別にゲームを完全攻略しなくても、楽しめる範囲で楽しむのが一番です。」
 
廃人と呼ばれる人たちは、ソシャゲを完全攻略するために、必要なキャラクターをガチャから入手しようとする。一方で、Aさんのような予算管理ができている人は、ガチャの運次第でゲームの楽しめる範囲を決めている。
 
「ゲームクリアを基準にガチャを引く」のか「ガチャの結果が基準でゲームを楽しむ」のかが、廃人と呼ばれる人と予算管理ができる人の大きな違いなのかもしれない。
 

趣味を楽しむ際は何を基準にするのかが重要

趣味に対する出費は人それぞれだ。趣味にのめり込みすぎると、その分だけ出費は大きくなる。皆さんの中にも、趣味への出費をあまり公表したくない人もいるのではないだろうか? ただし、趣味への出費が原因で、日常生活に支障をきたすのは避けたい。
 
「趣味を楽しむために、お金を払う」のか「お金を払える範囲で、趣味を楽しむ」のかといったふうに、何を基準にするのかで趣味への出費は大きく変化するだろう。
 
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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