更新日: 2023.02.10 子育て
【大学の学費の平均を紹介!】 住んでいる地域によって学費が違うって本当?
本記事では、大学の学費の平均を「私立大学」「国立大学」「公立大学」ごとに解説します。学費が足りない場合の対策についても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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日本では私立大学がもっとも多い
日本の大学でもっとも多いのが私立大学です。令和4年5月1日現在、計620校で、2位の公立大学の99校を大きく上回っています。私立大学、国立大学、公立大学の大学数は図表1のとおりです。
【図表1】
私立大学 | 国立大学 | 公立大学 |
---|---|---|
620校 | 86校 | 99校 |
文部科学省「公立大学について」を基に筆者作成
国立大学が86校と、最も少なくなっています。
私立大学は学部によって学費が異なる
私立大学は、一般的に国立大学や公立大学よりも学費が高く、学部によって学費が異なります。また、授業料と入学料に加え、高額な施設設備費がかかるのも特徴です。
文部科学省の調査による、私立大学の学部ごとの令和3年度の学費の目安は図表2のとおりとなります。
【図表2】
授業料(年間) | 入学料 | 施設設備費(年間) | 合計 | |
---|---|---|---|---|
文科系学部 | 約82万円 | 約23万円 | 約15万円 | 約411万円(4年間) |
理科系学部 | 約114万円 | 約25万円 | 約18万円 | 約553万円(4年間) |
医歯系学部 | 約288万円 | 約108万円 | 約93万円 | 約2394万円(6年間) |
文部科学省「令和3年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について」を基に筆者作成
特に、医歯系学部の学費はかなり高いです。また、医歯系学部は授業や演習のスケジュールが他学部よりも忙しいことが多く、バイトで生活費を稼ぐことは難しいでしょう。そのため、親が学費や生活費の援助を手厚くおこなうことが一般的です。
国立大学は学費の標準額が決まっている
国立大学は、文部科学省が定めた学費の標準額に従って学費を決めています。国立大学の令和4年度の学費の標準額は以下のとおりです。
入学料:28万2000円
授業料:53万5800円(年額)
ほとんどの国立大学の学費は標準額と同額になっていて、学部による差はありません。4年間大学に通った場合の学費の合計は242万5200円、医学部などで6年間通った場合には、349万6800円です。
特に、理科系学部や医歯系学部は、国立に通うことで、学費をかなり抑えられます。
公立大学は住んでいる地域によって入学料が異なる
公立大学の授業料は、国立大学と同水準です。一方で、学生の入学前の居住場所が大学と同じ県内にある場合と県外に住んでいる場合とで、入学料が異なります。
公立大学の令和4年度の学費の平均は以下のとおりです。
入学料(県内者):約23万円
入学料(県外者):約39万円
授業料:約54万円(年額)
県内者の入学料は、県外者の入学料と比べて16万円も安くなっています。
学費が足りない場合の対策
大学の学費が足りない場合に検討したい対策は以下のとおりです。
・教育ローン
・奨学金
・高等教育の修学支援新制度
それぞれ、審査や所得条件などがあります。自己資金のみで子どもの教育費を用意するのが難しい場合には、これらの制度の利用も検討してみてください。
ただし、教育ローンや貸与式の奨学金は借金なので、返済の義務が生じます。できるだけ自分で教育資金を用意できるよう、日々の節約や、転職・副業による収入アップを目指しましょう。
また、親(子どもから見ると祖父や祖母)から教育資金の贈与を、一定額まで非課税で受け取れる制度もあるので、親が援助をしてくれる際には利用を検討してみてください。
出典
文部科学省 公立大学について
文部科学省 令和3年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について
文部科学省 国立大学等の授業料その他の費用に関する省令
文部科学省 2022年度学生納付金調査結果(大学昼間部)
国税庁 祖父母などから教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度のあらまし
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部