更新日: 2023.02.11 その他

「業務時間外」に上司からチャット。返信をしないでいたら翌日怒られました…時間外でも返信は必要でしょうか?

「業務時間外」に上司からチャット。返信をしないでいたら翌日怒られました…時間外でも返信は必要でしょうか?
テレワークの導入を機に、業務上のやり取りにビジネスチャットを使い始めた職場も多いことでしょう。時間や場所を問わずにコミュニケーションが取れるのはチャットのメリットですが、その一方で業務時間外にも連絡が来ることに悩んでいる人もいるようです。
 
本記事では、業務時間外にチャットなどの連絡が来た場合にどうすれば良いのかについて、社会人を対象とした意識調査の結果も参考にしつつ解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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時間外に業務対応をした経験のある人は約4割

まずは、時間外の業務対応に関する意識調査を見てみましょう。ビッグローブ株式会社(BIGLOBE)が2022年12月に、全国の20~50代の働いている男女約900人を対象に実施したインターネット調査の結果を紹介します。
 
同調査によると、チャットやメールなどで業務時間外に業務対応をしたことがある人の割合は41.5%という結果でした。本調査から考察するに、社会人にとって業務対応を求められる場面は決して珍しいものではないのかもしれません。
 

時間外での業務連絡に「すべて対応する」人は約2割


 
同調査では、時間外での業務の対応可否の状況についても公表しています。時間外での業務連絡に「すべて対応する」と回答した人は21.6%でした。対応方法について最も多かった回答は、「急を要すると判断した場合のみ対応する」というもので、56.7%で全体の半数以上を占めます。
 
一方で、「対応しない」と回答した人の割合は、「すべて対応する」と同じく21.6% という結果になりました。さらに、「時間外の対応を拒否する権利に対する配慮が必要だと思うか」という趣旨の質問に対しては、「思う」が39.9%、「やや思う」が35%で、合わせて7割強という結果になりました。
 

時間外労働には割増賃金の支払いが必要

業務時間外に上司から仕事に関する連絡が来た場合、基本的には状況に応じてフレキシブルに判断する人が多いといえます。例えば、「今日プレスリリースで公表した情報に顧客に関わる重大な誤りがあった」といった場合には、至急の修正が必要です。
 
まずは、連絡内容を確認し、急を要する案件の場合には時間外でも対応する必要があるといえるでしょう。その際、労働者として知っておくべきなのは、使用者が労働者に時間外労働をさせる場合には、割増賃金の支払いが必要である点です。
 
労働基準法における労働時間の上限は、1日8時間、週40時間までと決められており、この法定労働時間を超えて労働者を働かせる場合には、通常の賃金の25%以上の割増賃金を支払わなくてはなりません。
 
また、労働者を22時から翌朝5時までの間に働かせた場合の割増率は25%以上です。労働者を法定休日に働かせた場合には、割増率は35%以上となります。時間外に業務上の連絡が来て、ある程度の時間をかけて対応する場合には、サービス残業ではなく適切な割増賃金を支払ってもらえるかどうかがポイントになるといえるでしょう。
 

時間外の対応が多い場合には上司や人事部に相談を

時間外の業務に対応すべきかどうかは、案件の重要度や緊急度によるといえるでしょう。また、まとまった時間を割いて対応している場合には、れっきとした時間外労働として認めてもらうよう上司や人事部に相談しましょう。自社の割増賃金のルールについては就業規則などに明記してあるはずですので、この機会に確認しておくことをおすすめします。
 

出典

ビッグローブ株式会社2023年の働き方に関する意識調査

厚生労働省 東京労働局 しっかりマスター 労働基準法 割増賃金編

厚生労働省 法定労働時間と割増賃金について教えてください。

 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

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