更新日: 2023.02.06 その他
いろんな「値上げ」が止まらない! 続く物価高でも「購入量を減らしたくないもの」とは?
本記事では、物価の変動や、消費者がどのような反応を示しているのかさまざまな調査結果を見ていきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
消費者物価指数は13ヶ月連続で前年同月比を上回る
2020年12月分の消費者物価指数を見ると、総合指数は、前年同月比4.0%の上昇、前月比は0.3%の上昇となっています。また、2021年11月から2022年12月に至るまで、毎月前年同月を上回っており、物価が上昇し続けていることがわかります。
項目別に見ると、「エネルギー(電気代・都市ガス代・プロパンガス・灯油・ガソリン)」が前年同月比15.2%増で最も高くなっています。品目別の前年同月比では都市ガスが33.3%、電気代が21.3%、プロパンガスが7.2%、灯油が4.7%、ガソリンが1.6%でした。また、「家具・家事用品」が7.5%増、「食料」が7.0%増となっています。
さらに細かく見ると、値上げ幅が大きいのは、食品では「ハンバーガー」が前年同月比17.9%と大幅増、「生鮮食品」のうち「さけ」が26.7%増、他には「食用油」が33.6%増、「ポテトチップス」が18.0%増となっています。主に原材料が輸入品のものが大きく値上がりしているようです。また、「電気代」が21.3%増加、「ガス代」が23.3%なども値上がりしています。
このように、実際にさまざまなものの価格が上昇し続けており、今後もさらに上昇する恐れがあります。
物価上昇は9割以上の人が実感
さまざまなものの価格が上昇し、みんなはどう感じているのでしょうか。CCCマーケティング総合研究所の「値上げに関する調査」(2022年12月19日~22日実施)から、物価高を実感しているか、何を節約しようとしているか等の意識を見ていきましょう。
物価の上昇に対する実感を聞いたところ、「思った以上に価格が上昇している」と回答した人は70.1%で、2022年7月調査の63.7%と比較して、6.4ポイント増加しています。「思っていた通りの上昇幅である」と答えた人を合わせると、9割以上の人が物価上昇を感じており、7月と比べて4.1ポイント増えています。
水道光熱費の値上がりを最も感じている
この1年でとても高くなったと感じる品目では、「電気・ガス・水道」が51.2%で最も高く、7月調査から12.8ポイント増加しています。
次いで「ガソリン」が42.3%ですが、7月調査では61.0%であったので、値上がり感は以前よりは落ち着いたものの依然として高い状況にあります。他は「食用油」(35.5%)、「乳製品(バター・チーズ・ヨーグルトなど)」(34.4%)、「小麦粉」(30.5%)と、食品が3割を超えています。
値上げが続いても購入を減らさないものは「ガソリン」「通信費」「水道光熱費」
今後価格が上昇したまま、あるいはさらに上昇した場合の購入意向を見ると、購入量を減らさず引き続き購入するものは、「ガソリン」(57.7%)「通信費(インターネット・電話)」(57.5%)、「電気・ガス・水道」(56.1%)といった生活必需品が上位となりました。「生鮮食品」(51.6%)よりも「ティッシュ・トイレットペーパー」(52.8%)が高いのも興味深いです。
この先のお金の使い方を尋ねたところ、これまでよりかける金額を減らす項目は「食事会・飲み会・パーティー」(38.5%)、「年末年始の準備」(36.8%)、「自分の趣味」(35.5%)が上位となりました。「これまでと同等の金額を使う」(30.8%)よりも高くなりました。
一方で「自分の健康」(53.2%)、「お祝い事」(52.5%)はこれまでと同等の金額を使う人が多く、健診や運動など、健康維持に必要なお金や、入学祝いや結婚祝い、誕生祝いなど、お祝い事はお金を使おうとしていることがうかがえます。
今後、よりお金をかけることは、「貯金」(10.7%)や「投資」(8.7%)が高くなり、今後に備えてお金を貯めたり資産形成をしようと考える人もいるようです。
帝国データバンクによると、2023年に値上げを予定している品目数は、2022年11月末時点で4000品目を超えており、今年もさらなる値上げがありそうです。節約など自分なりの防衛策をとりながら、値上げラッシュを乗り越えたいところです。
出典
総務省 2020年基準 消費者物価指数 2022年12月分及び2022年平均
CCCマーケティング総研 値上げに関する調査
株式会社帝国データバンク「食品主要105社」価格改定動向調査(12月)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部