【日常の疑問】電話料金の「ユニバーサルサービス料」は、何に使われているの?
配信日: 2023.01.19
実はこのユニバーサルサービス料、私たちの生活を支える目的で使われています。本記事ではユニバーサルサービス料について解説します。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
電話の「ユニバーサルサービス」とは、何のこと?
ユニバーサルサービス制度は、生活に不可欠な通信サービスである「電話」を維持するために始まりました。
加入電話・第一種公衆電話(総務省の基準で設置されている公衆電話)・緊急通報(110番・118番・119番)および災害時用公衆電話が、日本全国でいつでも提供され維持すべきサービスとして「ユニバーサルサービス」と位置づけられています。
このサービスは法令に基づき、NTT東日本・NTT西日本が全国に提供する義務を負っていて、NTT東日本・NTT西日本も含め、ほかの固定電話・携帯電話・IP電話などの電話会社全体で応分に費用を出し合っています(公衆電話を新たに設置するための費用を補填するものではありません)。
サービス料の金額は、毎年変わるの?
ユニバーサルサービス料は毎年改定されていて、制度が始まった2006年度は、1番号当たり1ヶ月7円でした。2023年1月現在は1番号当たり1ヶ月2.2円/月(税込み)です。
この料金は、総務省の指定を受けたユニバーサルサービス支援機関「一般社団法人電気通信事業者協会」が決定しています。
公衆電話が減っていると思うけど、どこに設置されているの?
公衆電話は外出したときなどに誰でも利用できる通信手段として、役所などの公共施設や駅、病院、コンビニや商業施設など人々が利用しやすい場所に設置されています。
2022年4月からの設置基準は、市街地ではおおむね1キロメートルに1台、それ以外の地域ではおおむね2キロメートルに1台の割合です。
災害時の公衆電話も、ユニバーサルサービス対象なの?
災害が起きたときに避難所などに設置・運用され、通話料および基本料を無料で提供される公衆電話を「災害時用公衆電話」といいます。停電時にも使えるため、最近の自然災害の増加にともなって、災害時用公衆電話の設置台数が増えています。
2022年4月から、災害時用公衆電話もユニバーサルサービスの対象になりました。
図表1
・設置目的 | 災害時に避難所等における公衆による電話の利用を確保するため |
・設置場所 | 自治体からの要請に基づき、避難所や帰宅困難者対策のための一時滞在施設に設置するもの ※ すべての避難所や帰宅困難者対策のための一時滞在施設に設置されているわけではありません。 |
・設置時期 | あらかじめ避難所等に設置されており、災害が発生した場合にはすぐに通話が可能となるもの |
・設置台数 | 避難所等の収容人数おおむね100名あたりに1台 |
出典:総務省 ユニバーサルサービス制度
まとめ
携帯電話の普及などで公衆電話や加入電話が減り、電話サービスを維持するためにユニバーサルサービス料が使われています。この制度によって、日本全国で電話がいつでも使用できるのです。
普段の生活で携帯電話が使えない事態に備えて、公衆電話の設置場所や使用方法を確認しておくとよいでしょう。
出典
総務省 ユニバーサルサービス制度 よくある質問
総務省 ユニバーサルサービス制度 ユニバーサルサービスとしての公衆電話の見直し
総務省 ユニバーサルサービス制度 番号単価の算定と交付金/負担金額
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部