更新日: 2020.05.25 その他

卒業旅行中、だまされてしまい、異国の地で逮捕… 多額の罰金を請求された!どうすればいい?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部 / 監修 : 豊田賢治

卒業旅行中、だまされてしまい、異国の地で逮捕… 多額の罰金を請求された!どうすればいい?
海外旅行では、つい開放的な気持ちになって羽目を外してしまうこともあるかと思います。
 
しかし、国内旅行と違って、気が緩むと危ない目に遭いやすいのも海外旅行の特徴です。
 
今回登場するHくんも、初めての海外旅行で浮かれてしまった人の1人。浮かれてしまうことは決して悪いことではありませんが、警戒心が緩んでしまうと、とんでもないことに巻き込まれてしまう可能性も…。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジェを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。

豊田賢治

監修:豊田賢治(とよた けんじ)

弁護士

開成高校卒、東京大学法学部卒。弁護士登録後、大手渉外法律事務所、外資系法律事務所での勤務を経て独立。現在は弁護士16名を擁する東京桜橋法律事務所の所長として、多数の企業や個人の法務顧問として活動。どんな相談に対しても「わからない」とは言わないことをスタンスに、日々クライアントのために奮闘中。
【東京桜橋法律事務所】

卒業旅行で初めての海外。クラブに出かけると現地の美女が話しかけてきて…

これはHくんが、大学生最後の冬休みで友達3人と卒業旅行に出かけたときの話です。
 
普段は真面目なHくんですが、初めての海外旅行であり、社会人になる前の最後の旅行ということもあって浮かれた気分でした。
 
昼間は観光地で友達とふざけながら写真を撮り合い、夜はクラブに出かけました。
 
ダンスフロアでしばらく踊ったあと、Hくんは1人でソファに座ってお酒を飲んでいました。すると、隣に現地の女性が座りました。何かしきりに話しかけてきますが、言葉が分かりません。ただ、現地の美女が近づいてきてくれたことに、悪い気はしませんでした。
 

いきなり警官が突入…!Hくんのポケットの中には、なんと〇〇〇が!?

Hくんがにこにこしながら話を聞いていると、女性がいきなりHくんの上着のポケットに何かをねじ込みました。そのまま去って行ったので、連絡先でも入れたのかな?と考えていると…
 
突然、お店に警官がわらわらと入ってきました。店から出ようとする客を、警官が押し戻します。
 
「一体何なんだ?」
 
騒然とする店内で、Hくんたちは身を寄せ合って不安な気持ちでいました。警官が近づくと、Hくんたち1人ひとりに対してボディチェックを始めます。
 
警官がHくんの上着のポケットに手を入れると、中からたばこのようなものと粉の入った袋が出てきました。
 
「あれ…これってもしかして」
 
Hくんは一気に血の気が引きました。1人の警官が力強くHくんの腕をつかむと、店の外に引っ張っていきます。外にはパトカーが何台も止められていました。外にいた警官は、わめくHくんに片言の日本語で声をかけます。
 
「あなたは刑務所に入れられます。それがいやだったらお金、払ってください」
 
警官が提示した金額は、なかなかの金額です。でも、こんな異国の地で捕まってはどうしようもない…と、Hくんは自分の財布に手を伸ばしました。
 
このような場合どうすればいいのでしょうか。
 
※Hくんの物語はフィクションです。
 

海外で身に覚えのない罪で捕まりそうになった場合、どうしたらいいのでしょうか。東京桜橋法律事務所の豊田賢治弁護士にお伺いしました。

要求された金額を支払うのが一つの選択肢ではあります。
 
その選択をしない場合、捕まった国が民主的な国であることが前提ですが、現地の弁護士を呼ぶ手段を模索することが考えられます。現地の弁護士を通じて、自分の主張を伝えることで事態を打開できる可能性があります。
 
同時に、その弁護士を通じて、現地の日本大使館にも経緯や自分の現況などについて連絡をとってもらうことが可能になります。
 
海外旅行保険には、弁護士費用補償特約が付帯されているものもありますから、入っていれば助けになります。保険会社の日本語サポートに連絡をして、弁護士を紹介してもらうことも可能です。
 
Text:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
監修:豊田 賢治 (とよた けんじ)弁護士
東京桜橋法律事務所 所長 http://tksb.jp/

弁護士登録後、大手渉外法律事務所、外資系法律事務所での勤務を経て独立。
現在は弁護士16名を擁する東京桜橋法律事務所の所長として、多数の企業や個人の法務顧問として活動

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