更新日: 2022.10.01 その他

約5割の人が銀行口座を4個以上持っている! 複数の口座を持つメリットをFPが解説

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

約5割の人が銀行口座を4個以上持っている! 複数の口座を持つメリットをFPが解説
銀行口座の役割として一般的にイメージするのは、給与振込や各種支払いの引き落としなどが挙げられます。これらの使い方のみであれば、ひとりに1口座のみ保有すれば足ります。
 
しかし近年、銀行口座を複数保有する人が増加しています。そこで今回は、複数の銀行口座を保有する理由や、そのメリットについて解説していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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銀行口座を複数持つ理由とは?主に利便性を重視する傾向に

マイボイスコム株式会社が2021年4月に実施した「銀行の使い分けに関する調査」(調査対象:「MyVoice」のアンケートモニター1万54人)によると、銀行口座を4個以上所有している人は5割を超えていることが分かりました。
 
中でも、銀行口座を3個保有している人が最も多いという結果でした。どのような理由から複数口座を保有し、使い分けているのかについて、調査結果からひも解いていきます。
 

用途に応じて複数の口座を使い分けている人が8割強

複数口座を保有している人のうち、85%が用途に応じて口座を使い分けていることが分かりました。複数の口座を保有する理由としてあげられている内容には、主に次のものがあります。


●引き出しの際にATMや銀行が近いから

●口座指定など口座開設の必要性があったから

●金利や手数料など利便性に応じて使い分けるため

●引き落とし用やオートチャージ用など目的別に使い分けるため

●入出金を管理し効率よく資産管理をしたいから

●貯蓄用、生活口座用など目的別に口座を管理しているため

 

複数保有しても長く使わない場合は、預金が引き出せなくなる場合も

一方で、複数の口座を保有しながら使い分けていない人からは「使い分けが面倒」や「キャンペーンで作っただけでその後利用していない」などの声も寄せられています。
 
複数口座を保有していて、使い分けていない場合に気を付けたいのは休眠預金です。残高が残ったまま口座を使わずに10年以上放置していると、休眠状態とみなされ民間の公益活動に充てられます。
 
あわせて、銀行によっては利用していなくても口座を保有しているだけで口座維持管理料が発生する場合や、通帳の再発行が有料となる場合があります。そのため、使わない口座を残しておくのは得策ではありません。残高を全て引き出し、解約しましょう。
 

FPが考察する複数の銀行口座を持つメリット

ここからは、複数の口座を持つメリットについてFPの視点から紹介します。ライフスタイルや住んでいる地域によって、効果の感じ方はさまざまでしょう。
 
どれか1つでもメリットを感じたら、ぜひ実践してみてください。
 

資産管理の利便性向上やポイントを得るために口座を使い分けよう

複数の口座を保有していることで得られるメリットには、次の内容があります。


●目的別に口座を分けることで資産管理がしやすい
●提携金融機関でまとめて取引することでポイントが貯まる

前述の調査結果では、現在使い分けをしていない人の声として「使い分けが面倒である」という内容がありました。確かに複数保有して、それらすべてを使い分けることは容易ではないでしょう。
 
例えば、給与振込と生活用口座を同じ口座にして1つ保有するとします。さらに貯蓄用口座として1つ、住宅ローン金利の優遇が受けられる銀行で専用口座を1つ持つ、など、少なくとも3つ程度なら口座を保有して使い分けるのもお金の管理がしやすくなると考えられます。
 
このほかにも、子どもがいる世帯では、子どもごとに名義預金をするなど、目的別に口座を分けて管理することは、お金の管理が見えやすくなり、家計管理上もおすすめです。そのうえで、ポイントが貯まる仕組みも活用すると、なおメリットがあります。
 
クレジットカードの引き落とし銀行を同じグループの会社で指定することで、還元されるポイントが優遇されます。キャッシュレス決済のオートチャージ機能も同様で、決済事業者と同系列の金融機関に指定することで、還元されるポイントが優遇されます。
 
普段利用している銀行やクレジットカード、キャッシュレス決済では同様の還元が受けられないか、一度確認してみることをおすすめします。
 

まとめ

単に銀行口座を複数保有しているだけでは、休眠預金になる恐れもあり、おすすめできません。休眠口座にならないように日常生活で上手に複数口座を活用するには、3つ程度までがよいでしょう。
 
各口座に使用目的を持たせ、さらに金利優遇やポイント還元など、何か付随するメリットも得られるような口座を選ぶと、よりよいでしょう。
 

出典

マイボイスコム株式会社 「銀行の使い分けに関する調査」(2021年)
金融庁 長い間、お取引のない預金等はありませんか
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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