更新日: 2019.09.03 その他
車の維持費は年間いくら?「自動車の見直し」をして固定費削減!
また、新年度でお子さんに習い事をさせたり、塾に通わせたりと出費がかさむことに頭を悩まされる人も多いのではないでしょうか。
そんななか、家計の見直しを考える代表的なものが、保険、携帯端末など通信費ですが、自動車を所有している家庭は思い切って売却して、見直すことでどのくらい固定費削減になるのか検証してみました。
筆者自身も昨年9月より、自己所有の自動車を売却しその経験と実例を紹介します。
執筆者:末次祐治(すえつぐ ゆうじ)
FP事務所 くるみ企画 代表
確定拠出年金相談ねっと認定FP、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP(日本FP協会)、企業年金管理士(確定拠出年金)
大学卒業後、旅行会社、外資系生命保険会社勤務を経て、ファイナンシャル・プランナーとして独立。
「老後資金の不安をゼロにする」特に中小零細企業の退職金を大企業、公務員並みの2000万以上にするというミッションのもとマネーセミナーや個別相談、中小企業に確定拠出年金の導入支援を行っている。金融商品は出口が大事。「一生のお付き合い」がモットー。
自動車所有にかかる経費
自動車は現代の生活に必需で、生活の一部になっている家庭も多いかと思います。
住んでいるところによっては、自動車がないと生活ができない場合もありますが、実際のところ自動車を所有することで、いくらの固定費がかかっているかを知ってもらい、家計の見直しに役に立つのであれば参考にしてください。
かかる費用としては、車両本体と自動車税、任意の自動車保険料、駐車場代、車検代などの維持費、ガソリン代、オイル交換やタイヤなどの消耗品代がかかります。
車両本体は、一括購入している場合は維持費や消耗品代しかかかりませんが、ローンを組んでいる場合は、別にローンの金利もかかってきます。下図は、頭金なしでローンを組んだ場合(ローン金利2%)で、借入期間5年の月々の返済額です。
また、年間あたりの維持費、ガソリン代についてまとめてみました。参考のために軽自動車、排気量が1500cc以下の5ナンバー、2500cc以下の3ナンバーと比較しました。
維持費だけでもかなりの金額がかかっています。使用目的や家族の人数など、ライフスタイルによっても変わってきます。
2台以上で複数所有している場合などは、1台を軽自動車に変更するなど、場合によっては売却することで毎月のコストを削減できる場合もあります。
実際、私の場合でも5ナンバーの乗用車を売却して、月額35,000円ほどは削減できています。ただ、公共交通機関の運賃やタクシー代など逆にかかるので、差引きすればそのときの移動距離によっても変わりますが、月額で10,000円程の削減につながっています。
過去の常識にとらわれず思い切って決断すること
ただ自動車の買い替えなら、車検などの時期に合わせて検討することもできますが、売却するとなるとなかなか考えにくい人も多いと思います。また移動手段として現実的に厳しい人もいると思います。
しかしながら、基本、土日しか使用しない、子供の送迎や買い物にしか使っていないなど、本当に自動車がないと生活できないのか? を突き詰めて考えれば、実際は「不要かもしれない!」という結論になるかもしれません。
自動車がないなら、駅やバス停まで歩いたりする時間も増えるので健康にもいいです。移動手段が、自動車中心とは違ったライフサイクルに変わるので、おすすめかと思います。季節を肌で感じることもできますよ。
今までが自動車中心の移動だった人がいきなり、公共交通機関、徒歩や自転車などに変われば、時間の調整や体力的にも大変かとは思いますが、最初だけです。
むしろその環境に慣れればいいわけです。今までの常識にとらわれず、家族で話し合って、まずは実践してみることが重要です。
また、結果的に良かったと思うことは、今まで子供(現中学生2年)の習い事は妻が送迎していましたが、公共の交通機関を利用することで、自分で時間や行動管理をするようになり、いままでよりは、自立した感じがあることです。
最初は、不安や迷いもあったとは思いますが、以前よりは自分で考え行動することができるようになったと思います。
どうしても自動車が必要ならレンタカーやカーシェアを活用する
でも、どうしても自動車がないと行動が難しい場合もあります。そういう場合は、レンタカーを借りたり、都市部では最近流行っているカーシェアを利用すれば問題はありません。
レンタカーは最低6時間単位からの契約で、1300ccのコンパクトカーで約7,000円はかかります。一方カーシェアを利用すれば、1時間1,000円以下で借りることも可能です。
私自身もカーシェアはよく利用していて、コストパフォーマンスもかなり高いと思っています。
維持費を削減するための「自動車の見直し」は、住んでいる環境や個人の考え、家庭の賛同によって実現できるかはさまざまかとは思いますが、自動車以外の移動手段が見込める人なら、コスト削減には十分につながるかと思います。
※2018/04/12 内容を一部修正させていただきました。
Text:末次 祐治(すえつぐ ゆうじ)
FP事務所 くるみ企画 代表
確定拠出年金相談ねっと認定FP、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP(日本FP協会)、企業年金管理士(確定拠出年金)