更新日: 2019.01.09 その他
ちょっと待って!土地を買うときに気を付けたい4つのポイント
土地と建物を別々に購入しようと思ったら、土地を先に決めてから、という人が多いと思います。
いざ相談してみると「追加の工事がさらにかかってしまう!」「希望の大きさの建物が建てられない?!」ということが起こります。特に土地や住宅は検討すること、気にすることが多いため、なかなか気付かないものがたくさんあります。
しかし、事前に確認すれば、予想外のことは少しでも回避できます。今回は、土地購入時に気をつけたい4つのポイントをご紹介します。
Text:川添典子(かわぞえ のりこ)
ファイナンシャルプランナー2級
住宅ローンアドバイザー
明治学院大学英文科卒業後、大手ハウスメーカー就職。
住宅販売の営業職として、顧客開拓、住まいづくりの提案、資金計画相談、販売後のアフターフォローを担当。
仕事を通して、お客様の一番の関心事と不安はお金に関する事だと感じ、ファイナンシャルプランナー2級と住宅ローンアドバイザーの資格を取得。
ハウスメーカーを退職後、暮らしに役立つライターとして、お金に関する知識や情報を提供しています。
土地購入時に気をつける4つのポイント!
1.地盤が心配なら、事前にチェック
土地を購入して、家を建てる人は地盤の強さも気になるところです。地盤が弱いところですと、当初の予算よりもプラス100万円はかかります。
鉄骨での建築を考えているならば、鉄骨は木造よりも重く、より強固な地盤整備が必要になるのでそれ以上の金額を覚悟しなければいけません。
地盤は土地を買ってからでないと厳密に調べることはできませんが、ある程度予測することは可能です。その方法とは、近隣の地盤調査データを調べることです。
自分自身で無料で調べることも可能ですし、建築会社に相談して、購入したいエリアの地盤のデータを調べてもらうことも可能です。どちらも実際に地盤調査を行ったデータですので、信ぴょう性は高いです。
しかし、近隣のデータで地盤が丈夫だったからといって、検討している土地の地盤改良工事が絶対に必要ないとは限らないので、注意してください。あくまでも目安ということです。
また、その地名に“水”を表す漢字が入っているところは弱い可能性があります。例えば、地名に“さんずい”が入っていたり、地名自体に川や水の文字が入っている、などです。
2.インフラ関係はしっかりしているか
よくあるのが、土地自体は安いけど、給排水管が古くて取り換えが必要で、100万円以上かかってしまったという話です。
業者によっては取り換えで150万円かかるところもあります。もしくは、そもそも給排水管の引き込みがなく、新たに引き込まなければいけないケースもあります。
もしインフラ関係が心配でしたら、新しい分譲地を探すのもひとつの手です。
3.外構のブロックや土地の高低差は大丈夫か
ブロックや土地の高低差の有無も今後の費用を大きく左右する要因になります。
ブロックのやり直しの費用は、高さやどの程度までやり直しが必要かによります。一部分だけやり直しなら、数十万円になりますが、全部やり直しとなると、数百万円かかってしまいます。
そのブロックが安全かどうか、建築会社に見てもらうことが一番です。また、土地の高低差もあればあるほど、金額が増していきます。
安い土地だと思っても、高低差が大きいと、かえって工事費が高くなってしまうこともあります。できるだけ高低差のない土地選びをしましょう。
4.なかなか気付かない斜線制限
これはなかなか気付くことが難しいのですが、購入した土地が建築物の高さを制限する法規である北側斜線制限や道路斜線制限が厳しい土地のため、土地の広さ的には希望の大きさはとれるけれど、高さがとれず、希望通りの間取りにならなかったということがあります。
例えば、天井の高い家にしたい、スキップをつけた間取りにしたい、など高さが必要な建て方になると、それが実現できない恐れがあります。
斜線制限は不動産屋さんだけでは見落としてしまうことがありますので、一度、建築会社に自分たちの希望の間取りが十分とれるのか確認してから、購入を決めることをオススメします。
失敗しないためにも土地と間取りは同時に検討する
土地は全く同じ条件のものは、ありません。
だからこそ、自分たちの希望の土地が見つかれば、「早く契約しないと無くなってしまう!」と、他の人に買われてしまう前に決めたくなります。とは言っても、急いで決めてしまうのは後悔することになりかねません。
土地に暮らすのではなく、あくまでも家の中で生活を送っていくのです。後悔しないためにも土地を買ってから、建築会社を決める、という手順ではなく、土地と住宅を同時に検討することをオススメします。
ハウスメーカーにも、不動産部門がありますので、一緒に検討してくれます。不動産屋さんは、基本的に並行して建築会社に相談する必要があります。
一社で対応できるハウスメーカーより手間がかかるかもしれませんが、不動産屋さんは未公開の土地を抱えていることもあるため、どちらがより自分の理想の家に近づけるか検討して決めるとよいでしょう。
同時に探していくのは、少し大変ですが、予算や間取りの計画がある程度めどが立つため、契約後の流れがスムーズになるでしょう。
Text:川添典子(かわぞえ のりこ)
ファイナンシャルプランナー2級,住宅ローンアドバイザー