更新日: 2019.01.10 その他
3人に1人はオークションサイトを利用した事あり!転売目的の購入は”悪”なのか
しかし、例えば鑑賞の目的と装いながら、転売目的で骨董(こっとう)品などを購入することは問題にならないのでしょうか。
Text:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジェを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。
Text:池田理明(いけだみちあき)
弁護士/東京桜橋法律事務所
第二東京弁護士会所属。
中央大学法学部卒。弁護士登録後、東京桜橋法律事務所に勤務。平成25年以降は同所パートナー弁護士に昇格し、主にIT関連、エンタメ関連の企業法務を中心として、相続・不動産・債権回収・破産など幅広い法律事務に対応している。
座右の銘は「強くなければ生きられない。優しくなれなければ生きていく資格はない。」時には、クライアント自身の姿勢を問うようなアドバイスができるよう心掛けている。
目次
中古品を売ったことがある人は2015年に比べて約20%増加
実際、個人の中古品の売り買いはどのくらい行われているのでしょうか。楽天リサーチ株式会社が2017年に「中古品(リユース品)の売買に関する調査」をインターネットで実施しました。その結果が以下になります。
“これまで不用品を売ったことがあるかどうかを聞いたところ、半数を超える62.9%が「売ったことがある」と回答した。”
“これまで中古品を購入したことがあるか聞いたところ、半数以上の56.3%が「中古品を購入したことがあると回答した。”
楽天リサーチ調べ(2017年7月)
2015年の同調査での結果は以下のようになりました。
“これまで、中古品を売ったことがあるか聞いたところ、4割以上(43.5%)が「売ったことがある」と回答した。”
“中古品を購入したことがあるか聞いたところ、半数以上(52.1%)に経験があり”
楽天リサーチ調べ(2015年5月)
比較すると、約2年の間に中古品の売り買いをする人の割合が増えていることが分かります。中古品を売ったことがある人はおよそ20%、中古品を購入したことがある人はおよそ4%増加しています。
3人に1人がオンラインオークションで中古品を購入
また、2017年の調査では以下のような記述もありました。
“中古品を購入する際の方法を聞いたところ、「【実店舗、リアル】 中古品取り扱い店舗(古着屋、古本屋など)」(67.9%)が最も高く、「【オンライン】 オークションサイト」(44.4%)、「【オンライン】 中古品通販サイト」(31.3%)が続いた。”楽天リサーチ調べ(2017年7月)
3人に1人はオンラインのオークションサイトを、4人に1人はオンラインの中古通販サイトを利用して中古品を購入していることが分かります。ネット環境の普及によって、個人の売買のハードルが下がっていることが伺えますね。
では、観賞の目的と装いながら、転売目的で骨董品などを購入することは問題にならないのでしょうか。東京桜橋法律事務所弁護士の池田理明先生にお伺いしました。
古物の売買を仕事にするには、古物商として許可が必要
基本的に個人での売り買いであれば通常の取引としてみなされるため、問題にならないことがほとんどです。
ただし、商売として始めてしまうと問題となります。会社として営業しているかどうかではなく、個人であっても毎月転売を繰り返し、転売目的の事業を行って利益を得ているようになった場合は問題です。古物を売り買いして利益を得ることを仕事にするには、古物商として許可が必要です。
そのため、許可なく転売を行い、それで生計を立ててしまっている場合は違反に当たります。素人が中古品の転売ビジネスに参入すると、盗品などを売りさばくブラックマーケットの形成に繋がるおそれがあることから法律で禁止されているのですが、一般の人ほど、気にしない法律ですので、注意する必要があります。
オークションサイトやフリマアプリはルールを守って
オークションサイトやフリマアプリによって身近になった中古品の売買ですが、取引内容によっては犯罪になることもあります。便利なサービスなだけに、きちんとルールを守って正しく利用したいですね。
著:ファイナンシャル フィールド編集部
監修:池田 理明 (いけだ みちあき)弁護士
東京桜橋法律事務所、第二東京弁護士会所属 http://tksb.jp/
IT関連・エンタメ関連の企業法務を中心に、相続・不動産・債権回収・破産など幅広い法律事務に対応。