更新日: 2020.03.10 キャッシュレス

使う前に知っておきたい、スマホ決済のデメリット

執筆者 : 馬場愛梨

使う前に知っておきたい、スマホ決済のデメリット
現金がなくてもスマホひとつで支払いができる「スマホ決済」。中でもPayPayやLINE Payのようにアプリでバーコードを表示して決済できる「QRコード決済」は、お得なキャンペーンなどもあって「これから始めてみようかな」という方も多いですね。
 
スマホ決済には多くのメリットがありますが、始めるならデメリットもあわせて知っておきましょう。
 
馬場愛梨

執筆者:馬場愛梨(ばばえり)

ばばえりFP事務所 代表

自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強。銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。

過去の自分のような、お金や仕事で悩みを抱えつつ毎日がんばる人の良き相談相手となれるよう日々邁進中。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。平成元年生まれの大阪人。

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スマホ決済のデメリット

■使えるお店が限られている

現金はどこでも使えますし、同じキャッシュレス決済でもクレジットカードなら、お店に読み取る機械さえあればどのカード会社でもたいていの場合は問題なく使えますが、スマホ決済はそうはいきません。
 
スマホ決済は、いろいろなサービスが乱立しているため、「この店ではPayPayは使えるけどLINE Payは対応していない」「ここはメルペイしか使えない」など、お店によって導入しているサービスが違います。自分がよく使うお店での導入状況を事前に調べて、一番相性が良いものを選ぶと良いでしょう。

■スマホがバッテリー切れや故障を起こすと使えない

 
そもそもスマホ自体が使えない状況では支払いができません。また、災害時など停電が発生したときも利用できなくなってしまいます。充電切れが起こらないようにモバイルバッテリーを持ち歩いている方も多いですが、いくらキャッシュレス化が進んだとしても、万が一に備えて紙幣を忍ばせておくと安心ですね。

■紛失や不正利用などのリスク

消費者庁が2019年に行った調査によると、キャッシュレスで不便や不安を感じることの第1位は「個人情報の流出や不正使用等の被害が発生するおそれがあること」。第2位は「カード等の紛失・盗難のおそれがあること」。半数近い回答者が他人に使われてしまう危険性を挙げていました。
 
対策としては、スマホには必ずロックをかけておく、紛失時の対処方法をあらかじめ調べておいてすぐに対応できるようにする、などがあります。
 
スマホ決済各社はそれぞれ「不正利用された場合の補償」について利用規約に定めています。その内容は会社ごとに異なるため、心配な方は事前に確認しておくと良いでしょう。
 

スマホ決済各社の不正利用時の対応とは

アプリ情報マガジン「Appliv(アプリヴ)」が実施した調査で「利用したことがあるスマホ決済サービス」の上位に輝いた5社の、不正利用時の補償内容について見てみましょう。
 
●PayPay……基本的に被害の全額を補償。不正利用されてから60日以内にPayPayと警察に要連絡。
 
●楽天ペイ……補償については個別対応とのこと。ただし、正しいIDとパスワードでログインしていた場合は、楽天側に重大な落ち度がない限り補償されないと規約に記載あり。
 
●LINE Pay……補償限度額は原則10万円。それ以上のものについては個別対応。
 
●d払い……基本的に全額補償。不正利用に気付いてから30日以内にドコモと警察に要連絡。
 
●メルペイ……基本的に全額補償。
 

スマホ決済のメリット

スマホ決済が広まりつつあるのは、デメリットにも勝るメリットがあるからです。

■早く楽に支払える

スマホ決済はいったん慣れてしまえば、現金よりも簡単にスピーディーに支払いを終えることができます。小銭を探したりお釣りのやり取りをしたりする必要がありませんし、送金機能を使えば割り勘もスムーズです。

■現金を持ち歩く負担が減る

大きなお財布を持ち歩かずに済みますし、もし盗難にあっても被害額は抑えられます。近所のお買い物ならスマホひとつで身軽に行けます。現金を下ろす手間や手数料もかからなくなりますね。

■割引やポイント付加でお得に

スマホ決済には、その利用でポイントが貯まったり割引を受けられたりする特典があります。各社が常時いろいろなキャンペーンをしていますし、政府のキャッシュレス還元事業などもあり、うまく使えば現金よりかなりお得にお買い物が楽しめます。

■利用履歴が残る

「キャッシュレスはお金を使っている感覚が薄く、使い過ぎてしまいそうでこわい」という方もいらっしゃいます。しかし、スマホ決済は利用上限を任意の金額に設定できますし、利用履歴が残ります。家計簿をつけるのが苦手な方でも自動的に記録が残せるので、使途不明金が少なくなってむしろ家計管理がしやすくなるという効果もあります。
 
スマホ決済に限らず、ものごとには必ずメリットとデメリットがあります。どちらも把握したうえで、自分にあった方法を選びましょう。
 
(出典)
消費者庁「キャッシュレス決済に関する意識調査結果」
Appliv(アプリヴ)「キャッシュレス決済の利用実態を調査」
PayPay「PayPay利用規約」
楽天ペイ「楽天ペイ利用規約」
LINE Pay「LINE Moneyアカウント利用規約」
d払い「d払いご利用規約」
 
執筆者:馬場愛梨
ばばえりFP事務所 代表


 

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