更新日: 2019.11.14 その他
今さら聞けない「格安スマホ」ってどんなもの?大手キャリアとの違い3つ
スマホ料金が家計を圧迫している場合、格安スマホに変更すると通信費を大幅に減らすことも可能です。とはいえ、手続き方法やプランがよくわからず、実際に利用する決心がつかないという方もいらっしゃるようです。
そこで今回は、そもそも「格安スマホ」とはどんなものなのか、どんな人が利用するとよいのか確認したいと思います。
執筆者:福島佳奈美(ふくしま かなみ)
【保有資格】CFP(R)・1級ファイナンシャルプランニング技能士・DC(確定拠出年金)アドバイザー
大学卒業後、情報システム会社で金融系SE(システムエンジニア)として勤務。子育て中の2006年にCFP資格を取得、FPとして独立。「ライフプランニング」をツールに教育費や保険、住宅ローンなど家計に関する悩みを解決することが得意です。
家計の通信費ってどのくらい?
総務省の家計調査によりますと、2人以上の世帯(勤労者世帯)での月あたりの通信費は平均で1万6538円(2018年)です。2005年は1万3392円でしたので、確実に増えてきています。
以前は、電話といえば固定電話でしたが、最近では個人が持つ携帯電話(スマホ)が中心となり、固定電話を持たない家庭もあります。この調査では、1人当たりの通信費までは把握できませんが、通信費の増加にはスマホの普及が個人単位におよんだことがあるといえるでしょう。
格安スマホってどんなもの? 大手キャリアとの違い3つ
スマホは、NTTドコモ、au、ソフトバンクといういわゆる大手3大キャリアで契約するのが一般的でしたが、大手キャリアより大幅に安い料金でサービスを提供する事業者も数多く存在します。このような事業者をMVNO(仮想移動体通信事業者)といい、MVNOで契約するスマホのことを一般的に「格安スマホ」といいます。
では、格安スマホは大手キャリアと具体的にどのようなところが違うのでしょうか。挙げればたくさんあるのですが、大きくは以下の3つになるのではないでしょうか?
1.データ通信料金が安い
大手キャリアは通話を前提にプランが組まれていますが、格安スマホではデータ通信のみというプランもあります。
格安スマホでは、データ通信料金がかなり安く設定されており、例えば、データ通信のみ1G(ギガ)なら、LINEモバイルでは500円、イオンモバイルは480円という低料金から利用できるプランもあります。
通話は着信できればよい、通話はアプリでOKという方には、データ通信のみのプランで費用を安く抑える方法もあります。
2.通話料金は割高・通話プランに制限あり
大手キャリアでは、通話し放題というプランもありますが、格安スマホでは、通話し放題というプランはあまりありません。
また、あったとしても10分まで無料とか、月に60分まで無料などという制限がついていることがほとんどです。自分からかけることが多い方には、逆に料金が高くなってしまうこともありますので注意が必要です。
3.ショップがない場合が多い
格安スマホは、料金が安い分ショップがないという事業者も多く、自分でプランを選んでネットで契約し、SIMカードのセットや端末の設定も自分でする必要があります。サポートが必要な方は、Y!モバイルやイオンモバイルなど、ショップがある事業者を選ぶとよいでしょう。
格安スマホに変えても良い人はこんな人
自分には格安スマホが合っていると思われる方は、プランをうまく選べば大幅に通信費を減らせる可能性もあります。
格安スマホを利用するには、どんなSIMカードでも使えるSIMフリー端末を買う、SIMロックを外す、これまで使っていた端末が使える事業者を選ぶといった対応が必要です。
これまで使っていた端末を使うには、「ドコモ系格安SIM」などと検索すると利用できる事業者がわかります。ただし、SIMカードにも、標準SIM、micro(マイクロ)SIM、nano(ナノ)SIMといった種類がありますので、サイズをよく確認するようにしましょう。
キャリアを変更する場合に1万円程度かかっていた違約金も、2019年10月からは1000円以下にすることが義務付けられましたので、携帯会社を変更しやすくなったといえます。この機会に、格安スマホへの変更にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
執筆者:福島佳奈美
DCアドバイザー