更新日: 2019.07.22 その他

一人暮らしのお部屋の間取り。地域によって「畳」の広さが違う?SやNってどんな部屋?

一人暮らしのお部屋の間取り。地域によって「畳」の広さが違う?SやNってどんな部屋?
引っ越しをする際に重要な要素となるのが立地条件、賃料そしてお部屋の「間取り」。不動産会社やインターネットで物件を見るとさまざまな種類がありますが違いをご存じですか?
 
今回は、「1R(ワンルーム)」や「1K」など、一人暮らしのお部屋の中心となる間取りについて解説していきます。
 
高橋庸夫

執筆者:高橋庸夫(たかはし つねお)

ファイナンシャル・プランナー

住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

間取りの違いを説明できますか?

みなさんは1Rと1K、1DKの違いを知っていますか? ポイントとなるのは居室とその他のスペースに「仕切り」があるかどうかという点です。キッチンの有無にかかわらず、「仕切り」がなければ1Rと表記されます。
 
それでは、1Kや1DKはどうでしょうか? 一般的には居室以外のスペースの広さによって区別されます。居室との間に仕切りがあり、「4.5畳未満のキッチンスペース」がある場合は、1Kと表記されます。
 
さらに「4.5畳から8畳未満のダイニングとキッチンスペース」がある場合は、1DKという表記になります。
 
ただし、間取りの表記について公的な規定はありません。公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会では、一定の目安として1DK、1LDKの場合、DKは4.5畳以上、LDKは8畳以上と定めています。
 

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マンションの広さを表す表記について

部屋の広さは「畳」で表される場合がほとんどですが、地域によって「畳」のサイズには違いがあります。大きく分けて4種類あります。
 
まず有名なのは、京間と江戸間です。京間(縦191.0cm×横95.5cm)は一番大きいサイズの畳と言われ、主に中国、四国、九州の西日本で使用されています。江戸間(縦176.0cm×横87.8cm)は、関東より北(東日本から北海道まで)で使われていることが多いようです。
 
この2つに加え、中京間、団地間という種類があります。中京間(縦182.0cm×横91.0cm)が主に使われている地域は、愛知、岐阜、三重です。そして、団地間(縦170.0cm×横85.0cm)は、市町村や都道府県などの公営団地に使われている最も小さいサイズの畳です。
 
サイズの大きい順に並べると「京間」「中京間」「江戸間」「団地間」となります。このように、4種類の畳の大きさが(規格)があるため、間取り図上の「○畳」という広さと実際の広さに違いを感じる場合もあります。
 
他にもメートル法で表記される場合もあります。マンションの場合、玄関から入ったお部屋の広さを「専有面積」といいますが、われわれが普段目にする広告や間取り図の表記は、「壁芯面積」で表記されています。
 
「壁芯面積」とは、お隣との壁や天井、床などの壁の真ん中までの面積ということです。一方で、登記簿などの面積は「内法面積」で表記するとの決まりがあります。「内法」ですので、壁の内側(表面)の面積ということですね。
 
当然ながら実際に居住者が使用できるスペースは「内法面積」部分ですので、「壁芯面積」の表記は、広告宣伝用に少し広く思わせる表示方法でもあります。おおむね、その差は5%程度になることが多いです。
 

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時々見かける「S」や「N」の表記って?

間取り図の表記でたまに「S」や「N」の表記をみかけますが、これは何を表しているのでしょうか?
 
「S」とは、サービスルームのことで、1部屋として十分に利用することができます。「N」とは、納戸のこと。サービスルームよりは小さく、おおむね3畳ほどの広さで居室には利用しづらいスペースを指します。
 
両者の共通点は、窓を十分に取ることができないため、法律上居室として認められないスペースであるということです。しかし、寝室として利用するなど使い方を工夫することで、2SLDKのお部屋なら3LDKと同等程度のスペースを確保することができます。
 
居住スペースが同じ1部屋(ワンルーム)の間取りでも、その他のスペースの広さや仕切りの有り無しで印象や使い勝手も違ってきますし、賃料相場にも影響してきます。賃料相場は、同じ立地条件で一般的には1R<1K<1DKとなります。
 
間取りの違いや表記について説明してきましたが、賃貸物件を検討する際には、実際の物件を内見してみるのが一番です。現地へ足を運べば、周辺環境や駅からの経路など、物件概要や間取り表記だけではわからない情報も知ることができます。
 
出典
不動産公正取引協議会連合会 「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則、実施細則、DK・LDKの広さの基準」
 
執筆者:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー
 

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