更新日: 2019.07.08 その他
社会人1年目のうちに、知っておいたほうがいいお金のこと
執筆者:大場脩(おおば しゅう)
ファイナンシャルプランナー。
山形をベースに全国で活動する。
本人が地方在住、そして独身のため、独身向けのマネープラン、地方ならではのマネープラン実情に精通している。
得意分野は、専門用語を使わないお金の話、資産運用、確定拠出年金、保険の見直し、地方在住者の教育資金など身近なお金に関わること全般。
お金のことは前向きにシンプルに考えることがモットー。
ブログはほぼ毎日更新、専門用語を使わないわかりやすい説明を心がけている。
地元山形の金融リテラシー向上のために日々奔走中。
https://fp-syu.com/
目次
定期的に貯められる制度を利用して貯金。
貯金は大切です。会社の財形制度や定期預金なども活用しましょう。預貯金はすぐに現金が引き出せますので、何事にも対応できます。
iDeCo、つみたてNISAを利用してお金を育てる。
資産形成、お金を育てることはこれからの時代間違いなく大切になります。iDeCo(イデコ)は最低5000円、つみたてNISAは100円からできます。「百聞は一見にしかず」自分のお金で実際の経済に触れてまなぶことができます。
言われるがまま保険に入るよりも年金を納めた方が良い。
社会人になれば、まず勧められるのが保険です。「お金が貯まるから、この保険に入った方がいい」「保険に入ると節税もできるから」そう言われるとなんか良いような気がしますが、ちょっと待ってください。
新社会人の方の中には学生時代に学生納付特例制度(日本年金機構)を使って、学生時代の国民年金保険料を猶予していた方も多いと思います。それに該当する方は、保険商品に新たに入るよりも、まずはこの国民年金保険料を追納することを優先しましょう。税金面での比較をしてみます。
例)『保険商品に毎月1万5000円』と『国民年金保険料に毎月1万6340円』納めた場合の節税効果を検証してみます。
<保険商品毎月1万5000円>
(所得税部分)
毎月1万5000円×12ヶ月=18万円(そのうち4万円までが年末調整で申告できる)
4万円×10%=4000円
(住民税部分)
毎月1万5000円×12ヶ月=18万円(そのうち2万8000円までが年末調整で申告できる)
2万8000円×10%=2800円
4000円+2800円=6800円の節税効果。
<国民年金追納毎月1万6340円>
(所得税部分)
毎月1万6340円×12ヶ月=19万6080円(全額が年末調整で申告できる)
19万6080円×10%=1万9608円
(住民税部分)
毎月1万6340円×12ヶ月=19万6080円(全額が年末調整で申告できる)
19万6080円×10%=1万9608円
1万9608円+1万9608円=3万9216円の節税効果。
※住民税の税率一律10%とします。
※所得税の税率10%と仮定、所得税率は所得によって違います。
※他の控除等は一切考慮していません。
※国民年金保険料は平成30年度で1万6340円です。
キャッシングやカードローンには要注意。
カードローン、キャッシングはすぐにお金が出てくる魔法ではありません。「気軽に借りられますよ!月々の返済額はたったこれだけ!」と盛んに宣伝しています。お金を借りたら利息をつけてお金を返さないといけません。返済がずっと続くとお金に関してつらい思いをすることになります。
キャッシングを利用した場合のシミュレーションです。
貸付利率(実質年率)18%で20万円借入した場合。リボ払いで返済します。返済回数は34回で利息の合計が5万788円、トータルの支払総額は25万788円になります(この場合は毎月6000円の元金+利息分を毎月返済)。
金額が大きくなれば、利息の合計額も変わりますし、返済回数、毎月の返済金額も変わります。気軽に借りられる反面、利用しすぎると負担も大きくなります。
まずは自分で調べてみる
社会人になればいろいろな情報に接することでしょう。お金に関する話でもいろいろな話を聞いたり、セールスを受けることがあるはずです。そんな時は、はじめから他人を盲信しないこと。まずはインターネットで検索して情報を収集し、自分で判断、そして自分を守りましょう。
慣れないことも、理不尽なこともあると思いますが、悪いことばかりではありません。社会人生活を楽しんでください!(お金は大事ですよ!)
出典
日本年金機構「国民年金保険料の変遷」
執筆者:大場脩(おおば しゅう)
ファイナンシャルプランナー