更新日: 2019.06.26 その他
車にかかる費用って何がある?車を買う前に知っておきたいお金のこと
執筆者:重定賢治(しげさだ けんじ)
ファイナンシャル・プランナー(CFP)
明治大学法学部法律学科を卒業後、金融機関にて資産運用業務に従事。
ファイナンシャル・プランナー(FP)の上級資格である「CFP®資格」を取得後、2007年に開業。
子育て世帯や退職準備世帯を中心に「暮らしとお金」の相談業務を行う。
また、全国商工会連合会の「エキスパートバンク」にCFP®資格保持者として登録。
法人向け福利厚生制度「ワーク・ライフ・バランス相談室」を提案し、企業にお勤めの役員・従業員が抱えている「暮らしとお金」についてのお悩み相談も行う。
2017年、独立行政法人日本学生支援機構の「スカラシップ・アドバイザー」に認定され、高等学校やPTA向けに奨学金のセミナー・相談会を通じ、国の事業として教育の格差など社会問題の解決にも取り組む。
https://fpofficekaientai.wixsite.com/fp-office-kaientai
自動車購入にともなう費用
自動車関連費には、次の項目があります。
〇自動車購入費
〇自動車ローン返済金・リース料
〇自動車取得税
〇消費税
〇ガソリン代
〇駐車場代
〇高速代
〇定期的なメンテナンス費用
〇車検代
〇自動車重量税
〇自動車損害賠償責任保険料
〇自動車保険料
〇自動車税
〇JAFなどの会費
〇自動車免許取得・更新費用
〇レンタカー代・カーシェア代
ひと口に自動車を買うといっても、それにともなう費用はこんなにあるんですね。
これらは「収入」・「支出」・「資産」・「負債」のうち、もちろん「支出」に該当します。しかし、車を売ったり、下取りに出したときの売却額は「収入」、車の評価額は「資産」、自動車ローンの残債は「負債」に関連します。
このようなことから、自動車を購入する・しないを検討する際は、ライフスタイルの中でどのように車を使うかをイメージすると同時に、家計にどのような影響があるかについて考慮する必要があります。
例えば、都市部では交通の便がいいため、あえて自動車を所有していないご家庭もあります。その反面、郊外部では車が日常生活に欠かせず、家族構成に合わせて複数台所有しているご家庭もあります。
言わずもがな、前者はレンタカーを借りたり、自動車の免許を更新したときの費用などを除けば、自動車関連費の負担はありません。後者は、それ相応の費用が発生します。
FPの実務では自動車を保有しているご家庭に対し、このように全体的なことを考慮しながら、その内容をチェックしていきます。
肝心の「車検」「税金」「自動車保険」。まずは「車検」について考えよう
中でも、私たちが知っておきたいことが、車を所有するにあたっての「車検にかかる費用」と「税金」、そして「自動車保険」の3つです。初めて自分で車を買う方にとっては分かりにくい内容かもしれませんが、まず、車検におけるポイントをご紹介します。
例えば自家用自動車の場合、最初の車検が新車を買ってから3年後、2回目以降は2年ごとに行うことになっています。
車を買うと、「車検証」という証書が発行されます。この車検証や、「検査標章(車検ステッカー)」というシールに車検の満了日が記載されてあります。次の車検がいつなのかを確認し、忘れずに車検を受けるようにしましょう。
次に、車検にかかる費用ですが、「法定費用」「車検基本料金」「部品交換費用」と大きく分けて3つあります。
「法定費用」は、検査手数料、自動車賠償責任保険(自賠責保険)の保険料、自動車重量税。「車検基本料金」は、点検費用と事務手数料。そして「部品交換費用」は、車検の結果、必要な部品などを交換した場合にかかる費用です。
これらの費用は、自動車の種類や重さ、使用状況などで変わってきますが、それ以前に、どこで車検を行うかによっても異なります。
一般的には、車を買ったディーラーを通じて車検を行う方が多いかもしれませんが、他にも民間の自動車整備工場やカー用品店、ガソリンスタンドなどでも車検を行うことができます。また、最寄りの陸運局に自動車を持っていけば、そこでも車検を受けることができます。
単純に費用面だけで考えると、「自分でする→カー用品店での車検→自動車整備工場での車検→ディーラー車検」の順で高くなっていきます。
ただし、これには相応の理由があるため、一概に金額だけで判断するのはよくないかもしれません。内容を確認したうえで、どこで車検を行うかを事前に考えておくようにしましょう。
税金については、話が長くなってしまうため、次回以降でお伝えできたらと思います。
執筆者:重定賢治(しげさだ けんじ)
ファイナンシャル・プランナー(CFP)