更新日: 2019.06.16 その他
60代以上の4人に1人がオレオレ詐欺の電話を受けていた!決して他人事ではない、詐欺に対する自己防衛の実態とは
最近では、自宅にお金がいくらあるか事前に確認する「アポ電」による殺人事件なども起きており、わたしたちはより警戒を強めなくてはいけない状況に置かれています。今回は、決して他人事ではない詐欺の経験の現状や、自己防衛の方法などをチェックしてみましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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横行する特殊詐欺。世間の認知度はどのくらい?
ニフティ株式会社の子会社・ニフティネクサス株式会社が運営する@niftyニュース「何でも調査団」が発表した、「安全・セキュリティについてのアンケート・ランキング」(※1)を見てみます。
【特殊詐欺の中で知っているものはどれですか?(複数選択可)】
<男性>
1位:オレオレ詐欺・振り込め詐欺 95.9%
2位:架空請求詐欺 93.3%
3位:還付金等の詐欺 78.6%
4位:金融商品の取引を薦める詐欺 51.2%
5位:ギャンブルの必勝法情報を提供する詐欺 47.6%
6位:異性との交際をあっせんする詐欺 40.8%
7位:震災詐欺 32.1%
8位:融資保証詐欺 30.2%
<女性>
1位:オレオレ詐欺・振り込め詐欺 98.7%
2位:架空請求詐欺 94.0%
3位:還付金等の詐欺 84.6%
4位:金融商品の取引を薦める詐欺 48.7%
5位:震災詐欺 44.3%
6位:ギャンブルの必勝法情報を提供する詐欺 43.2%
7位:異性との交際をあっせんする詐欺 37.5%
8位:融資保証詐欺 25.0%
「オレオレ詐欺・振り込め詐欺」「架空請求詐欺」「還付金などの詐欺」の3つが、特に認知度が高いという結果になりました。上記は男女別の回答ですが、特段大きな違いはないということもわかります。
テレビなどでもたびたび注意喚起されているTOP3は、広く認知されているのですね。
なんと60代の4人に1人がオレオレ詐欺の電話を受けた経験アリ!
認知度1位となった「オレオレ詐欺・振り込め詐欺」ですが、実際、どれくらいの人がオレオレ詐欺の電話を受けた経験があるのでしょうか。
【オレオレ詐欺の電話がかかってきた経験はありますか?(複数選択可)】
・ある:約18%
・ない:約82%
全年代を合わせた回答は上記のとおり。オレオレ詐欺の電話がかかってきたことがない人のほうが圧倒的に多いとはいえ、約2割の人が経験アリという事実は見過ごすことができないという印象があります。
オレオレ詐欺の電話を受けたことがある人を年代別に見てみると、内訳は以下のとおり。
・30代以下:21.4%
・40代 :13.7%
・50代 :12.1%
・60代以上:24.3%
30代以下が意外に多いというのは、ひょっとしたら実家暮らしをしていて自宅の固定電話にオレオレ詐欺の電話がかかってきた……という可能性もあるのかもしれません。
そして60代以上になると、なんと約4人に1人がオレオレ詐欺の電話を受けた経験があるということに。これはかなりの高確率といえるのではないでしょうか。次に、インターネットや携帯電話の普及とともに横行が目立つようになった、詐欺メールについて見てみましょう。
【ネットで詐欺メールが届いたことがありますか?(複数選択可)】
<男性>
1位:届いたことがあるが無視した 69.3%
2位:届いたことがあり、迷惑メールの連絡をした 20.7%
3位:届いたことはない 14.6%
4位:届いたことがあり、警察に通報したことがある 2.8%
5位:届いたことがあり、返信したことがある 2.4%
<女性>
1位:届いたことがあるが無視した 66.1%
2位:届いたことがあり、迷惑メールの連絡をした 28.4%
3位:届いたことはない 17.2%
4位:届いたことがあり、返信したことがある 1.8%
5位:届いたことがあり、警察に通報したことがある 1.6%
これも、男女ともに大きな違いはないという結果になりました。多くの人が、詐欺メールが届いても無視しているということがわかります。なかには返信したという人もいるようですが、身に覚えがない金銭に関するメールには返信しないようにすることを徹底したいものです。
詐欺から身を守るためにできること
オレオレ詐欺は、手を替え品を替え、さまざまな切り口でだましにかかってきます。自己防衛のためになにができるのでしょうか。
例えば、ホームセキュリティシステムを取り扱うALSOKでは、過去に迷惑電話と判定した番号からの電話を自動で着信拒否する装置「トビラフォン」を提供しています。(※2)
自治体によっては、着信と同時にオレオレ詐欺・振り込め詐欺などを抑止する音声を再生するとともに、通話を自動録音するという電話機用録音機を貸し出しているところも。
このような装置を活用するとともに、「自分はだまされない」と思い込まず、金銭に関する電話やメール、文書などが届いた場合は冷静に対処するよう肝に銘じておきたいものです。
※1 ニフティ株式会社「安全・セキュリティについてのアンケート・ランキング」
※2 ALSOK「迷惑電話自動着信拒否装置『トビラフォン』の取り扱いを開始」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部