更新日: 2019.06.18 家具・片付け

片づけの美学44 片づけを決意!やってはいけない3つの行為

執筆者 : 奥野愉加子

片づけの美学44 片づけを決意!やってはいけない3つの行為
モノが多くてイライラ、気持ちよく過ごせない。ごちゃごちゃの室内に「も~いや!片づけよう」と行動に出る時、多くの人がやってしまう、片づけによくない行為があります。それは時に裏目に出てしまうことも。そんな「やってはいけない行為」をご紹介します。
 
奥野愉加子

執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)

美学のある暮らし 代表

整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。

<美学のある暮らし>

https://www.bigakurashi.jp

やってはいけない行為(1)「まず収納を買いに行くこと」

モノが増えて困っている人がやってしまいがち。「入れる場所がないから片づかないんだ」と、まず収納を増やすことを考えてしまうようです。これではどんどんモノが増え、その上収納する場所まで増え続けてしまいます。
 
片づけをする前に「収納」という大きなモノ増やしてしまっては、残念ながら本末転倒です。
 
収納を買いに行くのは、片づけをして、最後にすることです。片づけをするときの手順として、初めにすることは「使っているモノ」と「使っていないモノ」を分けることです。使っていないモノを減らさず、あるもの全てを収納するだけでは、意味がありません。
 
使っているモノだけが残った状態にできたら、持っている収納にモノを入れていきます。それでも入れる場所が不足しているときこそ、本当に収納を買い足す必要がある場合です。
 
買いに行くのはそれからで大丈夫。それまでは、段ボールでもなんでもいいので、仮置きできる場所を作っておきましょう。
 

やってはいけない行為(2)「人のモノを勝手に捨てる」

片づけを始めると、すぐに「これはもったいない」「また使うかもしれない」という捨てられない感情が出てきます。ここでつまずくと片づけが思うように進みません。
 
その点、人のモノであれば、「まだ使うかも」という感情に邪魔されず、「使っているのを見たことがないし、いらないな」とあっさり処分することができます。
 
「処分することが苦しくない」状況になると、すごいスピードで片づけは進みます。そのため、人のモノはとっても捨てやすいのです。
 
ですが、相手にしてみれば、モノを勝手に捨てられてしまっては、嫌な気持ちになりますよね。その人との信頼関係が崩れてしまいます。もし外出中に勝手に捨てられてしまったら、安心して出かけることもできなくなります。
 
これはご夫婦でも、親子でも同じことです。子どもがどんなに小さくても個人を尊重して、勝手に判断してしまうのは、やめましょう。
 
子どものモノを勝手に捨てていたお母さんが、ゴミ捨てのたびに子どもにゴミ袋の中に自分のモノがないかチェックされるようになった、なんていう話を聞くこともあります。
 
一度信頼されなくなると、相手に警戒されて、ますますモノを捨てなくなったり、余計にたくさん買ってきたりしてしまいますよ。
 

やってはいけない行為(3)「いきなり大きな空間を片づける」

片づけを決断すると、リビングやキッチンなど大きな空間をきれいにしたいと思いますよね。ですが、片づけになれていない時に、大きい空間を片づけようとしても思うように進まないはずです。なぜなら、まだ処分することに慣れていないからです。
 
モノをたくさん処分する片づけに慣れていない人は、まずは「引き出し1段だけ」など小さい場所から始めてみましょう。小さい空間の中でも、「使っているモノ」と「使っていないモノ」を分けていくのは迷いや悩みが出てくるはずです。
 
その中で決断する力をつけたり、こんなにモノを持っていても使ってなければ意味がないということを深く認識したりしていくと、どんどんモノを処分することに抵抗がなくなっていくはずです。
 
そうなれば、だんだん片づけがスピードアップして、広い場所も短時間で片づけられるようになると思います。
 

効率の良い片づけを

やってはいけない行為は、知らなければやってしまいがちなことだらけです。片づけは効率よく、手早く済ませることが理想ですね。回り道になることは防いで、気分も楽にしていきましょう。
 
執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
 

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