更新日: 2019.06.26 暮らし

お父さんも一緒に育休を取ると、育休期間を延長できる! 「パパ・ママ育休プラス」ってなに?

執筆者 : 重定賢治

近年、働くお母さんだけでなく、お父さんも育休を取得するケースが、少しずつ増えてきているようです。
 
厚生労働省の「平成29年度雇用均等基本調査」によると、平成29年度の男性の育児休業取得率は5.14%。平成28年度では3.16%、平成27年度では2.65%でしたから、若干増え続けていることが分かります。
 
ちなみに、女性の育児休業取得率は平成29年度で83.2%、平成28年度で81.8%、平成27年度で81.5%と、およそ80.0%代の水準で推移しているようです。
 
今回は、働くお母さんだけでなく、お父さんも育休を取得することで適用される「パパ・ママ育休プラス」という制度についてお伝えしていきます。
 
 
重定賢治

執筆者:

執筆者:重定賢治(しげさだ けんじ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP)

明治大学法学部法律学科を卒業後、金融機関にて資産運用業務に従事。
ファイナンシャル・プランナー(FP)の上級資格である「CFP®資格」を取得後、2007年に開業。

子育て世帯や退職準備世帯を中心に「暮らしとお金」の相談業務を行う。
また、全国商工会連合会の「エキスパートバンク」にCFP®資格保持者として登録。
法人向け福利厚生制度「ワーク・ライフ・バランス相談室」を提案し、企業にお勤めの役員・従業員が抱えている「暮らしとお金」についてのお悩み相談も行う。

2017年、独立行政法人日本学生支援機構の「スカラシップ・アドバイザー」に認定され、高等学校やPTA向けに奨学金のセミナー・相談会を通じ、国の事業として教育の格差など社会問題の解決にも取り組む。
https://fpofficekaientai.wixsite.com/fp-office-kaientai

重定賢治

執筆者:

執筆者:重定賢治(しげさだ けんじ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP)

明治大学法学部法律学科を卒業後、金融機関にて資産運用業務に従事。
ファイナンシャル・プランナー(FP)の上級資格である「CFP®資格」を取得後、2007年に開業。

子育て世帯や退職準備世帯を中心に「暮らしとお金」の相談業務を行う。
また、全国商工会連合会の「エキスパートバンク」にCFP®資格保持者として登録。
法人向け福利厚生制度「ワーク・ライフ・バランス相談室」を提案し、企業にお勤めの役員・従業員が抱えている「暮らしとお金」についてのお悩み相談も行う。

2017年、独立行政法人日本学生支援機構の「スカラシップ・アドバイザー」に認定され、高等学校やPTA向けに奨学金のセミナー・相談会を通じ、国の事業として教育の格差など社会問題の解決にも取り組む。
https://fpofficekaientai.wixsite.com/fp-office-kaientai

育休は原則子どもが1歳まで。パパが育休をプラスすると2ヶ月延長できる

前述の男性・女性の育休取得率を見ると、男性が圧倒的に低い印象を持ちます。
 
しかし、年々微増ではありますが男性の育休取得率が高まっていることを考えると、「パパ・ママ育休プラス」などの制度や、男性も育児に積極的にかかわろうという考え方が、少しずつ浸透してきているのかなとも思います。
 
育児休業の期間については、以前の記事でお伝えしましたが、改めて復習すると、次のような流れです。
 
妊娠 ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ {産前休業 ⇒ 出産 ⇒産後休業}⇒{  育児休業  }⇒ 職場復帰
 
育児休業(育休)期間は原則、産休(産前・産後休業)が終わった翌日から、お子さんが1歳になるまででした。しかし、お母さんだけでなくお父さんも育休を取得する場合、「パパ・ママ育休プラス」という制度があり、育休期間が2ヶ月延長され、子どもが1歳と2ヶ月までの間、育休を取ることができます。
 
お父さんよりも先にお母さんが「育休」を取得しており、お父さんの「パパ・ママ育休プラス」のスタート日が子どもが1歳になる前ならば、子どもが1歳2ヶ月になるまで「育休」が延長できます。
お母さんより後にお父さんが育休を取得していれば、夫婦で「育休」が重なっている期間があっても問題ありません。
※ 父・母それぞれが取得できる休業期間(母親は産後休業期間を含む)の上限は1年間です。
 
「パパ・ママ育休プラス」を利用する場合の、お母さんとお父さんの育休の取り方例を見てみることにしましょう。
 
パターン(1)
{産前・産後休業(8週間)}{         育児休業         }
(出産日)
ママ)           ――――――――――――――――→子ども1歳
パパ)                            ――――→育休2ヶ月延長
 
パターン(1)は、お母さんが従来の育児休業を取り、子どもが1歳になる少し前から、お父さんも育休を取る場合です。期間が2ヶ月延長できる、オーソドックスなケースです。
 
パターン(2)
{産前・産後休業(8週間)}{         育児休業         }
(出産日)
ママ)           ――――――――――――――――→子ども1歳
パパ)                ――――――――――――――――→育休2ヶ月延長

 
パターン(2)は、お母さんが育休に入っている最中に、お父さんも長めに育休を取った場合です。
こちらも育休期間は2ヶ月延長できます。
 
パターン(3)
{産前・産後休業(8週間)}{         育児休業         }
(出産日)
ママ)           ―――――――――→       子ども1歳
パパ)                        ――――――――→育休2ヶ月延長
 
パターン(3)は、お母さんが先に育休を取り、いったん祖父母に子どもの面倒を見てもらうなどの期間があり、その後、お父さんが育休を取得するというケースです。
こちらも育休期間は2ヶ月延長できます。
 
しかし、(4)のケースに関しては2ヶ月延長になりません。
 
パターン(4)
{産前・産後休業(8週間)}{         育児休業         }
(出産日)
ママ)           ――――――――――――――――→子ども1歳
パパ)                ――――――→          ※育休2ヶ月延長×
 
パターン(4)では、お父さんの育休期間が、お母さんの育休期間の中にすっぽり入っています。このようなケースでは、パパ・ママ育休プラスの2ヶ月延長というメリットは受けられません。
 

育児休業給付金の支給額にもメリットがある

「パパ・ママ育休プラス」を利用して、夫婦ともに育休を取得すれば、育児休業給付金の支給が1年の間、67%で受給できるケースもあります。
 
以前、原則として、育児休業給付金の支給率は、育休開始から6ヶ月までが67%、それ以降は50%なるというお話をしました。
 
育児休業給付金の支給額については、育休開始前の6ヶ月間の賃金を180日で割った額に、支給日数をかけて1ヶ月当たりの賃金が割り出されます。これが賃金月額で、この賃金月額に67%(または50%)をかけたものが「1ヶ月当たりの育児休業給付金」になります。
 
「パパ・ママ育休プラス」で、お父さんも育休を取った場合、お母さんが1年の前半6ヶ月間67%の支給率で育児休業給付金を支給された後、お父さんが育休を6ヶ月取れば、お父さん分も6ヶ月間67%の支給率で育児休業給付金をもらうことができます。
 
お父さんが育休を取得するのは、現状では難しいのが実情かと思いますが、このような制度があるということを多くの人が知るようになれば、少しは環境も変わってくるのかもしれませんね。
 
執筆者:重定賢治(しげさだ けんじ)
ファイナンシャル・プランナー(CFP)