更新日: 2019.01.11 その他
高級品は誰の手に?海外からの観光客のお土産、自分へのごほうび…キーワードは「こだわりの逸品をじっくり探す」
とはいうものの、“ちょっと違うぞ”と感じている人も多いのではないでしょうか。
例えばファッション雑誌。紹介している服飾品の単価は確実に上がっています。
新聞の折り込み広告の中にも高級腕時計がたびたび登場しています。
Text:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士
大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい・・・。
そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、
個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。
新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。
ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。
お洒落なお店が日本に集結
新聞に「銀座の店舗空室率 低水準 高級ブランド出展旺盛」という記事を見つけました。
銀座のみならず、都心では次々新しい商業施設が建てられています。
そのお洒落なビルを彩るのは、ブランドを発信する旗艦店です。
場所を贅沢に使い、ますます「高級感」「特別感」を前面に押し出しています。
彼らの一番のターゲットは、海外からの観光客だと考えられます。
清潔で安全な日本のイメージが、アジアへの販路拡大を目論むブランド戦略と一致するのだと思います。
以前、爆買いをしていた観光客ですが、来日目的をモノ消費からコト消費へと変化させリピーターとなりました。
今ではSNSのお陰で、日本人より日本を知っています。特に穴場の観光スポットやご当地グルメの情報量は凄いです。
彼らの次の目的は、「ゆっくり気に入った逸品を買い求める」ことになるのではないでしょうか。
ブランド店のバッグを買うにしても、以前は来日前から下調べ済みの定番のものでしたので、次々お店を梯子して紙袋をいくつも抱えていました。
今後は、“知る人ぞ知る”“希少価値のある”“アジアで買えるのはここだけ”がキーワードになるのではないでしょうか。
お気に入りを探す行為が、さらなるリピートに繋がることを期待したいです。
ご褒美選びは慎重に
そろそろクリスマス。バブルな頃はプレゼント選びが大変でした。
今でもこの時期のニューヨークでは、クリスマス商戦がニュースになります。日本では、どうでしょう。
最近、高級腕時計の広告を目にすることが増えました。
「スマホがあるから腕時計は持っていない」という人は増えています。
時計は時間を知るためのツールというより、アクセサリーや宝飾の一部になっています。
消費に関するキーワードは「こだわり」です。
自分仕様であったり、モノが生まれたストーリーが重視されたりしています。
女性たちはバレンタインデーに「自分用のチョコレートを買う」ことが多くなっています。
腕時計も、男女を問わず、プレゼントではなく自分へのご褒美として買うケースが増えているのではないでしょうか。
毎日身につける腕時計は、“ご褒美”という意味では、うってつけです。
老婆心ながらの心配は、腕時計を高級品にしたら、それに相応しいスーツが欲しい→鞄が欲しい→靴が欲しい、と連鎖反応を起こしてしまうことです。
ボーナスだけでは足りなくて、気がつけばカードローンの返済に追われる~なんてことにはならないようにしてください。
あくまでも「こだわりの逸品をじっくり探す」ことを楽しんでください。
Text:宮﨑 真紀子(みやざき まきこ)
相続診断士