更新日: 2019.01.10 その他

「犬のフンの不始末」はマナー違反なのか?法律違反なのか ?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部 / 監修 : 池田理明

「犬のフンの不始末」はマナー違反なのか?法律違反なのか ?
家族の一員として欠かせない存在となっていることが多く見られる犬。人懐っこくて、賢くて、とてもかわいいですよね。
 
厚生労働省によると、平成28年の犬の登録頭数は全国で約640万件。平成元年は約370万件ですから、国内で飼われている犬の頭数は大きく増えていることがわかります。
 
FINANCIAL FIELD編集部

Text:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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池田理明

監修:池田理明(いけだみちあき)

弁護士/東京桜橋法律事務所

第二東京弁護士会所属。
中央大学法学部卒。弁護士登録後、東京桜橋法律事務所に勤務。平成25年以降は同所パートナー弁護士に昇格し、主にIT関連、エンタメ関連の企業法務を中心として、相続・不動産・債権回収・破産など幅広い法律事務に対応している。

座右の銘は「強くなければ生きられない。優しくなれなければ生きていく資格はない。」時には、クライアント自身の姿勢を問うようなアドバイスができるよう心掛けている。

飼育のきっかけは?

一般社団法人ペットフード協会の「平成29年全国犬猫飼育実態調査」によると、飼育している犬種の1位は、 ミニチュア・ダックスフンド、2位 チワワ、3位トイ・プードルとなっています。小型犬が人気なのがわかります。また、飼育のきっかけのベスト3は以下の通りです。
 
1位 生活に癒し・安らぎが欲しかったから 
2位 以前飼っていたペットが亡くなったから
3位 家族や夫婦間のコミュニケーションに役立つと思ったから、ペットショップで見て欲しくなったから
 
確かに、犬を飼うと家族との共通の話題が増えたり、近所で犬を買っている人と仲良くなったりと、メリットも多いようです。
 
しかし、散歩をしていると、驚くほど犬のフンを始末しない飼い主を目にします。これはただのマナー違反なのでしょうか、それとも、何かしらの法律に抵触しているのでしょうか。
 

犬の散歩において、フンを始末しない飼い主は法律的に問題ないのでしょうか。東京桜橋法律事務所の池田理明弁護士にお伺いしました。

上記の場合、軽犯罪法によって処罰の対象となる軽犯罪にあたると考えられます。
 
軽犯罪法1条27号は、「公共の利益に反してみだりにごみ、鳥獣の死体その他の汚物又は廃物を棄てた者」と規定しています。また、これに該当するものは、拘留又は科料(1000円以上1万円未満)に処するとされています。
 
一度や二度の不始末で逮捕されたり立件されたりすることは、現実的には考えにくいところですが、何度注意されても、犬のフンをいつも始末せず近隣の人に常に迷惑をかけているなど悪質性が高い場合は、逮捕される可能性もゼロではないでしょう。
 

犬のフンの不始末は軽犯罪法にあたる可能性がある

犬のフンの不始末はマナーの問題だけでなく、法律違反にあたる可能性もあることがわかりました。
 
外で散歩中の犬を見ると、笑顔になる人も多いかと思います。しかし、その飼い主のマナーがしっかりしていないと、不愉快な気持ちになってしまいますよね。
 
人と犬とが快適に暮らすには、飼い主が責任を持って自分の犬のしつけをする必要があります。「かわいい」だけでなく、きちんとしつけや世話をして、周りの人に迷惑をかけないよう心掛けましょう。
 
出典
厚生労働省「犬の登録頭数と予防注射頭数等の年次別推移(昭和35年~平成28年度)」
一般社団法人ペットフード協会の「平成29年全国犬猫飼育実態調査」
 
Text:ファイナンシャル フィールド編集部
監修:池田 理明 (いけだ みちあき)弁護士
東京桜橋法律事務所、第二東京弁護士会所属 http://tksb.jp/

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