最終更新日: 2019.01.10 公開日: 2018.07.19
暮らし

他人の写真でマッチングアプリに登録する行為は罪になる? 浮気を疑いダミーアカウントを使って彼氏を試した彼女はどうなるのか

新たな男女の出会いの手段として「マッチングアプリ」が人気です。
 
マッチングアプリとは、写真や年齢、職業などのプロフィールを登録することで、条件の合う異性や気の合う人を見つけることができるアプリです。
 
しかし、注意が必要なのは、マッチングアプリのプロフィールはあくまで自己申告ということ。もしかすると、他人の写真をプロフィール写真にしている人もいるかもしれません。
 
このように、他人の写真を使ってマッチングアプリに登録する行為は、罪になるのでしょうか?婚活中のI子さんの例をみてみましょう。
 
 
FINANCIAL FIELD編集部

日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジェを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。

池田理明

監修:

監修:池田理明(いけだみちあき)

弁護士/東京桜橋法律事務所

第二東京弁護士会所属。
中央大学法学部卒。弁護士登録後、東京桜橋法律事務所に勤務。平成25年以降は同所パートナー弁護士に昇格し、主にIT関連、エンタメ関連の企業法務を中心として、相続・不動産・債権回収・破産など幅広い法律事務に対応している。

座右の銘は「強くなければ生きられない。優しくなれなければ生きていく資格はない。」時には、クライアント自身の姿勢を問うようなアドバイスができるよう心掛けている。

FINANCIAL FIELD編集部

日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジェを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。

池田理明

執筆者:

監修:池田理明(いけだみちあき)

弁護士/東京桜橋法律事務所

第二東京弁護士会所属。
中央大学法学部卒。弁護士登録後、東京桜橋法律事務所に勤務。平成25年以降は同所パートナー弁護士に昇格し、主にIT関連、エンタメ関連の企業法務を中心として、相続・不動産・債権回収・破産など幅広い法律事務に対応している。

座右の銘は「強くなければ生きられない。優しくなれなければ生きていく資格はない。」時には、クライアント自身の姿勢を問うようなアドバイスができるよう心掛けている。

マッチングアプリって何?

本題に入る前に、マッチングアプリについて説明します。マッチングアプリは、スマホなどでアプリをダウンロードしてから利用します。
 
マッチングアプリは顔写真や年齢、職業、年収、血液型、恋人もしくは友人募集など、自分のプロフィールを入力することでおすすめの異性が表示されます。
 
また、検索機能を使って趣味の合う人や、条件に合った人などを探すことも可能です。
 
大抵の場合「いいね」機能が付いており、お互いが「いいね」を押すとメッセージの送信が可能になるサービスも。アプリによってはメッセージを送るにあたって、お金がかかる場合があります。
 
そのため、ひとくちにマッチングアプリといっても、お金をかけて真剣に結婚相手を探している人もいれば、軽い気持ちで無料アプリに登録する人もいたりとサービスによって登録者のモチベーションはさまざまでしょう。
 

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26歳、婚活中のI子さん。「いいね」をくれた相手は高収入のイケメンで…

26歳のI子さんは、出会いを求めてマッチングアプリに登録しました。
 
I子さんが異性に求めることは「趣味が合うこと」です。そのアプリでは同じ趣味を持つ人同士が集まるページがあり、「カメラ同好会」に登録してみました。
 
しばらくすると、1人の男性から「いいね」が届きました。相手の写真を見てみると、I子さん好みのイケメンです。さらにプロフィールを確認すると、大手企業に勤めていることが分かりました。I子さんは舞い上がり、早速「いいね」ボタンを返しました。
 
その後、相手からメッセージが届きました。「年齢も近いし、仲良くしてください」
 
2人はカメラの話を中心に、仕事のことや住んでいる場所など、お互いのことを話しました。I子さんはメッセージのやりとりでしたが気が合うと感じ、相手の男性に惹かれていきました。ある日、男性から「I子さんに会いたい」というメッセージが。I子さんはすぐに応じました。
 
実際に会ってみると、写真以上に魅力的な人でした。2人で過ごす時間は夢のように楽しく、男性から交際を申し込まれると、I子さんはすぐに了承しました。
 

本当に彼女いないの?彼にトラップを仕掛けたI子さん

しかし、帰宅してからI子さんは不安な気持ちになりました。
(あんなに素敵な人なのに、本当に彼女いないのかな?)
 
I子さんはある作戦を思いつきました。SNS上で目についた読者モデルの写真をダウンロード。マッチングアプリで新しいアカウントを作り、先ほどの読者モデルの写真をプロフィール写真にしました。そして、そのアカウントを使って彼に「いいね」ボタンを押しました。
 
10分ほどすると、彼が「いいね」を返してきました。I子さんはこの時点で絶望的な気持ちになりました。「イケメンですね、本当にフリーですか?私は彼氏募集中です。よかったら仲良くしてください」。
 
メッセージを送ると、すぐに彼から返事が返ってきました。「彼女がいたら登録してませんよ!こちらこそ仲良くしてください」
 
I子さんは、すぐにマッチングアプリを消去しました。もう少し慎重になろう…と少し反省したといいます。
 

I子さんにように他人の写真でマッチングアプリに登録する行為は問題ないのでしょうか。東京桜橋法律事務所の池田理明弁護士にお伺いしました。

今回のケースでは肖像の無断利用にはなりますが、刑罰を伴う犯罪には当たらないでしょう。ただ、民法上の不法行為等が成立する余地があります。
 
他人の写真を無断で使用した場合には、その他人の肖像権を侵害する恐れがあります。肖像権とは、人格権から認められる権利であり、一般的には、自分の容姿をみだりに撮影されたり、公開されたりしない権利とされています。
 
マッチングアプリの仕組みにもよりますが、写真が他の利用者に公開される仕組みであれば、無断で他人の肖像を掲載することには、問題があります。
 
また、それぞれのマッチングアプリの利用規約にも反することが多いと思われます。
 
肖像権侵害が認められた場合、事情によっては、慰謝料請求の可能性もあります。いわゆる「出会い系アプリ」に肖像が掲載されてしまうことは、一般的な基準でも、不名誉で意図していない公開と考えられます。
 
なお、今回の事案とは異なりますが、コラージュなどによって真実ではない事実(たとえば、わいせつな事実など)をでっち上げるために他人の肖像を利用したような場合は、悪質性が高く、名誉毀損(きそん)となる場合も考えられ、この場合は刑事上の罪責を負う可能性があります。
 

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他人の写真を利用してマッチングアプリに登録する行為は、やはり問題

他人の写真を利用してマッチングアプリに登録する行為は、たとえ犯罪にならなくても、問題が多いことが分かりました。
 
ただし、ちょっとした出来心でも他人の肖像を無断利用することで、慰謝料請求される場合があることは自覚しておかなければなりません。
 
I子さんのように、彼を試したいという気持ちが湧いたとしても、他人の写真を利用してはいけません。
 
マッチングアプリは出会いのツールとして便利なものですが、危険な側面もあります。いい人が見つかったとしても、慎重に、自分の目でしっかりと相手を判断することが大事ですね。
 
Text:ファイナンシャル フィールド編集部
監修:池田 理明 (いけだ みちあき)弁護士
東京桜橋法律事務所、第二東京弁護士会所属 http://tksb.jp/

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