最終更新日: 2020.04.07 公開日: 2018.06.15
暮らし

お酒の一気飲み!同席していた人も罪に問われる可能性がある?

「負けた人は一気飲み」昔は定番の罰ゲームでしたが、一気飲みの危険性が広まりつつある現在、目にすることはほとんどなくなりました。
 
しかし、成人したての若者は、その知識がない人も少なくありません。
 
今回は、大学のサークル仲間との初めての飲み会で、友人に一気飲みをさせてしまい大変なことになったMくんの例をみてみましょう。
 
FINANCIAL FIELD編集部

日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジェを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。

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池田理明

監修:

監修:池田理明(いけだみちあき)

弁護士/東京桜橋法律事務所

第二東京弁護士会所属。
中央大学法学部卒。弁護士登録後、東京桜橋法律事務所に勤務。平成25年以降は同所パートナー弁護士に昇格し、主にIT関連、エンタメ関連の企業法務を中心として、相続・不動産・債権回収・破産など幅広い法律事務に対応している。

座右の銘は「強くなければ生きられない。優しくなれなければ生きていく資格はない。」時には、クライアント自身の姿勢を問うようなアドバイスができるよう心掛けている。

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池田理明

執筆者:

監修:池田理明(いけだみちあき)

弁護士/東京桜橋法律事務所

第二東京弁護士会所属。
中央大学法学部卒。弁護士登録後、東京桜橋法律事務所に勤務。平成25年以降は同所パートナー弁護士に昇格し、主にIT関連、エンタメ関連の企業法務を中心として、相続・不動産・債権回収・破産など幅広い法律事務に対応している。

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大学のサークル仲間と初飲み。山手線ゲームで負けた人は「一気飲み」

大学生のMくんは、成人して初めてサークル仲間と飲み会を開きました。
 
人数は5人。いずれも同学年の仲が良いメンバーです。気心の知れた仲間との初めての飲み会に、メンバー全員はしゃいでいました。
 
Mくんが言いました。「山の手線ゲームしよう!」リーダー格のDくんが応えます。「じゃあ、負けたやつは一気飲みな」
 
「山の手線ゲーム、国の名前!日本」
「パンパン」「ドイツ」
「パンパン」「イタリア」…
 
ゲームが続き、7周ほどした頃に、Hくんが言葉につまりました。4人が「一気コール」をしてはやし立てます。Hくんは「まじかよ~」と笑いながら、ジョッキのビールを飲み干しました。
 

強制的な一気飲みの末、Hくんは眠ったまま動かなくなり…

山手線ゲームは続きます。2回目もHくんが負けてしまいました。3回目はMくん、4回目にまたHくんが負けてしまいました。
 
Hくんはすでに2回一気飲みをしており、気分が悪そうです。
 
「ごめん、俺もう無理だわ」
 
Hくんが言いました。しかし、DくんがHくんにビールの入ったジョッキを押し付けます。
 
「これで最後だから、飲めよ」
 
Hくんは苦しそうにビールに口をつけました。Hくんがなんとか一気飲みしたので、4人は「えらいぞ」「がんばったな」とHくんの背中をたたきました。
 
しかし、その直後です。Hくんは横に倒れると、眠ったように動かなくなりました。MくんはHくんをゆすりましたが、反応がありません。体も冷たく、口からは泡が出ています。
 
様子がおかしいと思ったMくんは、慌てて店員を捕まえ、救急車を呼ぶように伝えました。病院に運ばれた結果、Hくんは急性アルコール中毒と診断されました。
 
後日、Hくんの母親から、その場にいた4人の元に電話がきました。Hくんのお母さんは激高し、一気飲みを強要した4人を訴えると言っています。
 
*物語はフィクションです
 

飲み会のゲームで「一気飲み」をして急性アルコール中毒で倒れた人がいる場合、同席した人は罪に問われるのでしょうか。東京桜橋法律事務所の池田理明弁護士にお伺いしました。

この例では、お酒を飲ませたDくんや急性アルコール中毒になったHくん、同席していたMくんたちは、あくまで楽しんでお酒を飲んでいます。
 
そのため、Hくんが被害届を出したとしても、一気飲みをすすめたDくんらに犯罪が成立しない可能性があります。
 
ただし、先輩や上司が、どうしても断れないような雰囲気を作って一気飲みを強要するようなケースでは、それだけで強要罪が成立する可能性があるので注意が必要です。
 
さらに、一気飲みを強要する人が「急性アルコール中毒にしてやろう」と思って、意図的にお酒を飲ませていたならば傷害罪に当たる可能性が出てきます。
 
もちろん、その結果、一気飲みをした人が死に至れば、傷害致死罪が成立します。
 
この場合、同席していた人たちも一緒になって「急性アルコール中毒にさせよう」と考えていたような場合は、傷害罪の共同正犯やほう助犯が成立することもあるでしょう。
 
また、故意か過失かに関わらず、アルコール中毒の危険性を認識しながら、一緒に飲んでいた人が酔いつぶれた人を放って帰ると遺棄罪が成立する余地がありますし、お酒を飲ませた張本人が放置したのであれば「保護責任者遺棄罪」になることも考えられます。
 

一気飲みは命の危険だけでなく、罪に問われる可能性も

一気飲みは大変危険です。最悪の場合、急性アルコール中毒で命を失う可能性もあります。さらに、相手から訴えられれば、強要罪などの罪に問われる可能性もあることがわかりました。
 
成人したばかりでお酒の経験があまりない人たちは、特に注意が必要ですね。
 
楽しいお酒の席が、取り返しのつかない事態にならないように、お酒を飲むときは節度を保つことが大事です。
 
Text:ファイナンシャル フィールド編集部
監修:池田 理明 (いけだ みちあき)弁護士
東京桜橋法律事務所、第二東京弁護士会所属 http://tksb.jp/

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