保険、知らないうちに損してない?見直しのタイミングとは
配信日: 2017.12.12 更新日: 2019.01.10
或いは、相談した時には保険料を抑えたプランに切り替えようと思ったけれど、いざとなると書類記入や印鑑を用意したりするのが億劫になってしまって、「また今度落ち着いたときにゆっくりやればいい」と思ったことはありませんか。
この2つのケースで共通することは何でしょうか。
Text:柴沼直美(しばぬま なおみ)
CFP(R)認定者
大学を卒業後、保険営業に従事したのち渡米。MBAを修得後、外資系金融機関にて企業分析・運用に従事。出産・介護を機に現職。3人の子育てから教育費の捻出・方法・留学まで助言経験豊富。老後問題では、成年後見人・介護施設選び・相続発生時の手続きについてもアドバイス経験多数。現在は、FP業務と教育機関での講師業を行う。2017年6月より2018年5月まで日本FP協会広報スタッフ
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20年の契約期間は長い
保険契約は短くても10年、長ければ20年と長期に及びます。同じように長期にわたる契約に住宅ローンがありますが、こちらは実際にその住宅に自分たちが住むなり、他人に賃貸して家賃収入が入るなりしてコストに見合った効用を実感できる分だけ負担感を納得させることができます。
これに対して保険契約はその間に入院給付金を受け取るなどがない限り、保険料負担感だけが重石となって、加入時の説明すら「無理やりねじ込まれた」などと記憶をゆがめることでかろうじて気持ちを納めることになります。
この状態のまま20年間、保険料を払い続けるのは精神的にはかなりの苦痛ですね。
保険は長期契約だとしても、毎年1回は見直し
契約当初は明確な目的があって加入したはずですが、実感として感じることが難しい保険契約はついつい忘れがちです。また保険契約も経済環境や各加入者の状況は突然結婚・離婚したり、退職することになったりと日々かわります。
必ず1年に1回は見直しをして今の契約内容があっているかどうかを確認しましょう。その時に、プロに説明してもらうと、ついつい専門用語が出てきてわからなくなるなりがちです。
説明は加入者のためですから、不明点が出てきた時点で必ず話を整理してもらいましょう。あくまでも契約者主導で説明してもらわなければなりません。
見直した結果、不要ならば削る、不足ならば追加する。即実行
見直した結果、今の家計には不要、或いはそれだけの保険料を払うよりも別に優先して使わなければならないものがある(例えば教育費など)という結論に達したならば、すぐに行動に移すべきです。
それを「もう少し様子を見て」というその場しのぎの言葉でごまかすのは怠慢以外の何ものでもありません。そのようなことを口にする人に限って、家計が苦しい、何か儲かる方法はないか?家計が楽になる方法はないか?と手あたり次第に情報収集に走ります。
そういう人はどんないい情報が見つかっても、書類作成という簡単な手続きすらやらない怠慢病を直さない限り、家計収支を改善することはできないでしょう。
Text:柴沼 直美(しばぬま なおみ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
日本証券アナリスト協会検定会員、MBA(ファイナンス)、
キャリアコンサルタント、キャリプリ&マネー代表