地震保険の需要度、最大80%以上の差 地域によってこんなに違いが

配信日: 2017.12.05 更新日: 2019.01.11

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地震保険の需要度、最大80%以上の差 地域によってこんなに違いが
前回の「地震保険の付帯率は8年で18%も上昇している!」で書いたように、地震保険の付帯率がかなり上昇しています。しかし、地域ごとにみると付帯率にかなり差があります。どのような状況になっているのか、各都道府県および各市の付帯率を調べてみました。
松浦建二

Text:松浦建二(まつうら けんじ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
1990年青山学院大学卒。大手住宅メーカーから外資系生命保険会社に転職し、個人の生命保険を活用したリスク対策や資産形成、相続対策、法人の税対策、事業保障対策等のコンサルティング営業を経験。2002年からファイナンシャルプランナーとして主に個人のライフプラン、生命保険設計、住宅購入総合サポート等の相談業務を行っている他、FPに関する講演や執筆等も行っている。青山学院大学非常勤講師。
http://www.ifp.cc/

付帯率が最も高い都道府県は宮城県、最も高い市は宮城県石巻市

最初に地震保険の付帯率が特に高い都道府県と市を順に並べてみました。
 


 
都道府県別では宮城県の付帯率が最も高く86.4%となっています。全国平均が62.1%なので、それを24.3%も上回っています。元々付帯率の高い県でしたが、地震を経験して更に高くなりました。福島県や熊本県も同様に高くなっています。
 
市ごとにみてみると、付帯率が最も高い市は石巻市(宮城県)で93.7%にもなります。2番目に高い市は石巻市の西隣に位置している東松島市(宮城県)の91.6%で、3番目の根室市(北海道)までが90%以上の付帯率となっています。全体的に宮城県内各市の付帯率の高さが目立ちます。2011年の大地震が教訓となって地震への備え方が大きく変わったのかもしれません。
 

付帯率が最も低い都道府県は長崎県、最も低い市は北海道名寄市

次に地震保険の付帯率が特に低い都道府県と市を順に並べてみました。
 

 
都道府県別で最も付帯率が低いのは長崎県(45.0%)で、宮城県とは41.4%も差があります。九州各県は付帯率の高い方に宮崎県(79.0%)・鹿児島県(76.3%)・熊本県(74.3%)が入り、低い方に長崎県(45.0%)・佐賀県(50.1%)・沖縄県(54.2%)が入っていて、両極端です。
 
市ごとにみてみると、付帯率が最も低い市は名寄市(北海道)で10.1%しかありません。士別市(北海道)の10.5%とともに、他市とは大きな差があります。10番目までには北海道と長崎県の市しか入っていません。
 
地震保険の付帯率をみるだけでも、地域によって地震への備え方に大きな違いのあることがよく分かります。個人個人の考え方の違いだけでなく、自治体の考え方も大きく違うのでしょう。大きな地震が発生しそうな地域かどうかも付帯率に影響しているでしょうが、日本全国どこでも絶対に地震が起きないと言い切れる場所はないと思います。いつどこで起きるかわからないからこそ、今できる備えはできる限りしておきたいものです。
 
松浦建二 CFP®認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士
http://www.ifp.cc/ 

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